メンタリストで有名なDaiGoさんの『後悔しない超選択術』を通して、合理的な選択をして幸せに生きる方法をご紹介しています。
今回はその30回目です。
前回は、「後悔しない選択」をするための5つのトレーニング法の5つ目「コアバリューノート」に関連して、欠乏感がもたらす非合理な選択と、その対処法をお話ししました。
2004年 ハーバード大学のセンディル・ムッライナタン教授の、インドの貧しい農家500世帯を対象にした調査により、
困窮してお金に心配があるときほど、IQのポイントが減少し、判断力に悪影響が出る
ということがわかりました。
困窮による判断力への影響とは、“徹夜後の状態の80%程度しか脳が働いていない状態”と指摘されています。
困窮している人は常に徹夜明けの状態で物事に向き合っているのですね。
そのため、お金に心配がある人ほど、貧困から抜け出すための合理的な選択ができず、目の前の安易な選択肢に飛びつき、より不幸になる悪循環に陥ってしまうのです。
ギャンブルで貧しさを解消しようとしてお金をムダに使い、借金が膨らむ。その借金もギャンブルで返そうとする…、というのは典型的なパターンですね。
さらに金銭に対する欠乏感だけでなく、時間への欠乏感も、同様に合理的に選択することに負の影響を与えることもわかっています。
脳の調査によっても、強い欠乏感は 前頭葉の前頭皮質(合理的な判断を行う脳の領域)の機能を停止させることもわかっているそうです。
欠乏感がもたらす非合理な選択への対処法
このような金銭や時間への欠乏感がもたらす判断力の低下に対して、どのような対策をすればいいのでしょうか。
そういうときこそ「コアバリュー(自分にとって最も大切なこと)」を意識することです。
コアバリューを意識できれば、視野を広げることできます。その広い視野から選択する力を身につければ、欠乏感による誤った判断・選択を防ぐことが可能となるのですね。
ぜひコアバリューをノートに書き出すところから始めてみてください。
繰り返し書いていけば、コアバリューを意識し、安易な選択には飛びつかず、コアバリューに沿った選択ができるようになっていくでしょう。
前回の詳細はこちら

今回は、「後悔しない選択」をするためのトレーニング法の締めくくりとして、「自分を変えるための10%ルール」をご紹介していきます。
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習慣化できない人におすすめ!自分を変えるための「10%ルール」
「新たな習慣を身につけて、これまでの自分を変えたい。今までの生活を一変させたい」と思っている方は多いと思います。
しかし、自分を変えようと思って新たなことにチャレンジしても、なかなか継続できず、途中で挫折してしまう方もまた多いですよね。
その原因は、一気に大きく変えようとしてしまうから、と指摘されています。
そこで提案されているのが「10%ルール」です。
自分の生活の10%くらいを変えていくようにする。
これまでご紹介してきた「『後悔しない選択』をするためのトレーニング法」のうち、できそうなものから生活の10%程度 導入し、自分の選択の基準を変えていく、というのが10%ルールです。
「10%ルール」の実践例
例① 食事を変える場合の10%ルール
後悔しない選択をするためのトレーニング法の4つ目として「プチ断食」を紹介しました。
朝食は抜いてカロリーのあるものは摂取しない、
また、昼食も炭水化物中心の食事は避ける。
こうして空腹状態を持続させ、食事の回数を減らし、カロリーの摂取を抑えることで、空腹による感情の高まりから集中力がアップして、成長ホルモンの分泌も活発になる、
というのがプチ断食でした。
しかしこれまで1日3食をとり、いずれも炭水化物中心の食事であった人がこれをやろうとし、1日2食にしたり、昼食は炭水化物をまったく抜いたりしようとしても挫折してしまうでしょう。
そこで10%ルールの適用です。
まずはメニューだけを変えてみるところから始めてみましょう。
毎日 昼はファーストフードを食べていた
⇒ 野菜中心のランチにする
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また、1週間すべて2食にすると続かないので、
土日も1日3食をとっていた
⇒ 土日のどちらかは朝食を抜いて、昼食も軽めのメニューで済ませる
としてみると、継続できる可能性はグッと上がるでしょう。
例② 明確なプランを立て、実行するための10%ルール
明確なプランを立てておくことで、いきあたりばったりな、後悔しない選択を避けることができます。
しかし、いきなり1日のプランを立てて実行しようとしても、途中で行き詰まってしまう可能性が高いですね。
そこで、1日のプランではなく、朝、家を出るまでの1時間、あるいは30分のみ、運動や読書などのプランを立てて実行することが勧められています。
予定した時間以外にできそうだと思っても、最初に決めた時間に限定します。
「10%ルール」実践する上での注意点
この10%ルールを実践するときに気をつけたいのが、始めてから1ヶ月間は、自分で決めた10%以上の負荷をかけないことです。
そして、自分で決めた10%の制限や負荷が当たり前になったら、少しずつ“%”を上げていけばいいのです。
食事の例でいえば、休日2食に慣れてくれば、平日も1日だけ、2食を実践してみる、
プランの例なら、限られた時間でのプランを立てることと、その実行ができるようになったら、今度は午前や午後、夜のプランのいずれかを立てるようにしていくなど、計画を立てる時間を広げていく、
そのようにすれば、無理なく習慣化できるようになっていくでしょう。
以上が「自分を変えるための10%ルール」でした。
このルールにもとづいて、今までご紹介した「後悔しない選択をするための方法」を取り入れて、1つでも多く習慣としていただければと思います。
まとめ
- 自分を変えようと思っても途中で挫折してしまうのは、一気に大きく変えようとすることに原因があります。そこで、生活の10%くらいに「後悔しない選択をするための新たな取り組み」を導入していく10%ルールが勧められています
- 10%ルールを実践する上での注意点は、最初の1ヶ月間は自分で決めた10%以上の負荷はかけないこと、そして、徐々に%を上げていくこと。1回1回の質よりも、とにかく継続させることが、習慣化には大事なのです
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