メンタリストで有名なDaiGoさんの『後悔しない超選択術』を通して、合理的な選択をして幸せに生きる方法をご紹介しています。
今回はその5回目です。
前回は、選択の結果に対する受け止め方には
「マキシマイザー(完璧主義者、最高の結果を求め続けるタイプ)」と
「サティスファイサー(完了主義者、足るを知る状態で人生に対する満足度が高いタイプ)」の2つのタイプがあること、
マキシマイザーはさらに2つに分かれ、「促進系マキシマイザー」と「評価系マキシマイザー」とがあることをお話ししました。
「促進系マキシマイザー」と「評価系マキシマイザー」は、ともに選択肢を徹底して調べ上げる点は共通していますが、促進系が自らの選択の結果にポジティブな面を見出すのに対して、評価系は選んだ結果に納得できず、ストレスを溜め、ネガティブな思考を繰り返す傾向にあります。
仮に自分が評価系マキシマイザーだと感じたとすれば、サティスファイサーや促進系マキシマイザーの感覚を学ぶこと、つまり自分の選択の結果の良い面を見つけられるように心がけることが勧められています。
前回の詳細はこちら

今回は、合理的な意思決定をするためのトレーニング法、また、「後悔しない選択をする力」を育てる5つのステップの2つ目「『後悔しない選択』をするための準備」についてご紹介していきます。
スポンサーリンク
合理的な意思決定をするためのトレーニング法
後悔しない選択をするには、「自分の意思決定スタイル(人それぞれにある、持って生まれた意思決定の傾向)」と「選択の結果に対する受け止め方」を把握した上で、その時点で考えられる最も合理的な選択をすることです。
その合理的な意思決定をするためのトレーニング法が、4つのステップで紹介されています。
ステップ① 今日行った、最も印象に残っている選択を書き出す
今日、あなたが行ったいくつもの選択のなかで、最も印象に残っている選択を書き出しましょう。
ステップ② 満足度を10点満点で評価する
満足度を書き出すことで、その選択を続けるべきかどうかの、適切な判断ができます。
ステップ③ その点数になった理由を書く
点数の理由を書き出します。マイナスとなった理由を書くことで反省点もわかり、より合理的な選択に近づけます。
ステップ④ その選択を長期的に見た場合のメリットを評価する
長期的に考えることで、後悔しそうな選択はやめられ、メリットが大きいとわかった行動へのモチベーションは上昇します。
このようにして、その日の選択を1つ1つ評価していくことで、自分の選択・行動を客観視でき、自らの選択の傾向を、合理的な意思決定スタイルへと着実に近づけていけるのです。
以上が、「後悔しない選択をする力」を育てる5つのステップの1つ目「選択タイプの把握」でした。
焦りや衝動からの後悔を防ぐ!「後悔しない選択」をするための6つの準備
ステップの2番目は、「後悔しない選択」をするための準備 です。
私たちは何かを選択するとき、「これは自分の意思で決めた」と思っています。
ところが、
じつは自分で決めたと思っている選択は、時間に迫られて焦ったり、衝動に駆られたりして選んだだけというケースがほとんどです。
とDaiGoさんは指摘されています。
それぞれの選択肢のメリット・デメリットを計算し、しっかりと手順を踏んで選択する人もいる一方、大多数の人はきちんと選んだ先の可能性を考えないまま、「早く決めなければならない」という焦りや「早く決めてしまいたい」という衝動に影響を受けて決めていく傾向にあるのです。
焦りや衝動から決めた選択は合理的な選択とはいえず、後悔してしまう可能性が高いでしょう。
反対に、メリット・デメリット、先の可能性をしっかり考慮し、「自分でしっかりと考えて決めた!」と思えれば、後悔する可能性は激減する、といわれています。
ではどうすれば、焦りや衝動に惑わされることなく、後悔しない選択ができるのか。後悔しない選択の6つの準備をお話ししていきます。
6つの準備に共通するのは、自分の選択肢を客観的に見ることです。
「早く決めないといけないと焦りすぎてはいないか?」
「一時的な衝動に流されてしまっていないか?」
「長い目で見て、本当にメリットのある選択肢といえるのか?」
と自問して、いったん立ち止まることで、選択肢を見直すことができ、後悔のない合理的な選択肢を引き寄せられるのです。
- 「後悔しない選択」をするための6つの準備
- 人は衝動には抗えない生き物と心に刻む
- 知識や経験よりもアンケートの母数を重視
- 自分の時間感覚を過信しない
- 第三者の目を意識する
- 未来の自分を想像してみる
- プランやコストを明確化する
準備① 人は衝動には抗えない生き物と心に刻む
1つ目の準備は、そもそも人間は衝動に抗えない弱い生き物だと心に刻むこと、といわれています。
たとえば恋愛でいえば、DaiGoさんのような優れたメンタリストであっても、多くの論文に通じた心理学者でも、恋愛の達人になれない。
それは、好きになった人を前にしたとき、人の脳はパニック状態に陥り、同時に20か所以上の部位がランダムに活性化され、意思決定能力・判断能力が著しく低下するから、といわれています。
どんなに人の心理に精通していても、好きな人の前では合理的な選択ができなくなるのが人間なのですね。
恋愛は特にその傾向が顕著ですが、恋愛に限らず、人間が誘惑や衝動に抗って、冷静かつ合理的な判断ができる確率は50%、ともいわれています。
ダイエット中、2回に1回は目の前に出されたケーキを食べてしまう、
禁煙中、2回に1回は、喫煙家の友人から差し出されたタバコを吸ってしまうのですね。
予期せぬタイミングでやってきた誘惑、魅力的な選択肢から目をそらし、完全に切り捨てることはほぼ不可能です。
しかし衝動や誘惑に負けてその選択をすれば、後悔することになってしまいます。
ゆえに「自分は衝動や誘惑に負けてしまう」ということを受け入れ、あらかじめ対策を打つことが、後悔する確率を下げるために大切なのですね。
具体的な対策として、
目標までの道のりにどんな衝動・誘惑があるのかを知り、回避するための別の選択をあらかじめ練っておく
ことが勧められています。
例:目標-資格試験に合格する
取るべき行動 | 予測される衝動 | 別の選択 |
資格試験対策のオンライン講座を受講する | 仕事に疲れて寝てしまう | 出社前の時間にオンライン授業を受ける |
夕食後に毎日勉強時間をとる | テレビを見入ってしまう | テレビ番組は録画して、資格試験後に見る |
後悔しない選択をするには、自分が負けてしまいそうな衝動・誘惑を想定し、それらを回避できるルールをあらかじめ自分のなかで決めておきましょう。
次回は、後悔しないための6つの準備の2つ目「知識や経験よりもアンケートの母数を重視」からご紹介していきます。
まとめ
- 合理的な意思決定をするためのトレーニング法が、以下の4つのステップで教えられています
- 今日行った、最も印象に残っている選択を書き出す
- 満足度を10点満点で評価する
- その点数になった理由を書く
- その選択を長期的に見た場合のメリットを評価する
- 私たちが「自分で決めた」と思っている選択のほとんどは、焦りや衝動に駆られての選択だといわれています。それは合理的な選択とはいえず、後悔する可能性が高いです。自分の選択を客観視する準備をしておくことで、「自分でしっかりと決めた」と思え、後悔する確率を下げられます
- 後悔しない選択のための準備の1つ目が「人は衝動には抗えない生き物と心に刻む」です。誘惑・衝動に負けてしまうのが自分だと受け止め、先にどんな誘惑・衝動があるかを予測し、それを回避する選択肢を決めておくことが勧められています
続きの記事はこちら

スポンサーリンク