「自分を変える」ときの7つのルール⑧ やろうとしたことを実行できない最大の理由は「夢を見ること」-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術25

勉強会主催の ゆう です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。

『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者 マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、目指すべき自分になり、望みを叶えるための方法が学べる本です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則

ゴールドスミス氏は、成功者に共通するのは<有利な条件>をつくり出すことといわれ、自分を変えてゴールへと到達するための<有利な条件>をつくれる7つのルールを紹介されています。

それが以下のものです。

  1. 行動を変えることでは直せない問題かもしれない
  2. 正しいものを直そうとするように
  3. 本当に何を変えなくてはいけないか、を勘違いしないように
  4. 聞かなくてはならない真実から逃げないこと
  5. 理想的な行動はどこにもない
  6. 計測可能なら、達成可能になる
  7. 結果を金銭に変え、解決策を見つける

前回は7番目の「結果を金銭に変え、解決策を見つける」ルールについてお話ししました。

前回の記事はこちら

「自分を変える」ときの7つのルール⑦ 簡単なのにやってない?行動を確実に変える“罰金ルール”-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術24
勉強会主催のゆうです。『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、...

ゴールドスミス氏が「簡単なのに、利用する人がほとんどいない」といわれているのが、金銭的な対価-やめるべき行動をすれば罰金を設ける、望ましい行動をすれば報酬を受ける-です。

罰金や報酬のルールをつくることで、自分の行動をもっと気をつけるようになり、実際に問題を解決することが可能になるのです。

それは、行動療法では「強化法」といわれ、習慣化に効果があります。ポイントは、やろうとしていることをやらなかったとき(あるいはやめるべきことをやってしまったとき)、罰を与えることです。
リスクも加えることで、行動は改善されていくのですね。

今回は、最後に付け加えられている8番目のルール「最高の変わるタイミングは今だ」についてお話しします。

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ルール⑧ 最高の変わるタイミングは今だ

<有利な条件>をつくるためのルールは7つでしたが、ゴールドスミス氏は最後にもう1つ、8番目のルールを付け加えられています。

それが「最高の変わるタイミングは今だ」です。

ゴールドスミス氏はセミナーや講演活動を行っていて、これまで何万人ものエグゼクティブが参加しています。

しかし研修を受けた人のなかで、学んだことを実際に行動に移しているのはわずか70%である、とゴールドスミス氏自身の調査でわかっています。

エグゼクティブという立場にありながら、3割の人は一度も行動に移せずにいるというのは、意外な数字ですね。

『「できる人」の法則』を読んだ人のなかでも、多くの人が実行する一方で、読んだ内容をまったくしない人も大勢いるだろうとも指摘されています。

セミナーを受講したり、本を読んだりした直後は、誰しもが「これをやってみよう。実行すれば私の人生が大きく変わるかもしれない!」と感化され、モチベーションが高まると思います。
それにもかかわらず、なぜ一度も実行できない人が多いのでしょうか。実行する人との違いはどこにあるのでしょうか?

やろうとしたことを実行しないのはなぜ?原因は「夢を見ること」にある

ゴールドスミス氏は、何百人かの人に、リーダーシップ研修プログラム受講の1年後に面接をされたそうです。

そこで、研修後にプログラムで学んだことを何も実行していないとわかった人に、なぜやろうと思ったことを実行しなかったのか尋ねました。

何もしなかった人は、実行した人よりも飲み込みが悪い人、知性が劣っている人だったのでしょうか?

決してそんなことはなく、エグゼクティブの地位にいる優秀な人ばかりであり、実行した人と等しい価値観も持っていました。

なぜやろうとしたことを実行しなかったのでしょうか。

その理由をゴールドスミス氏は「夢にある」といわれています。

ゴールドスミス氏がよく見る夢であり、私達も夢見るもの。その夢とは、忙しい時期が過ぎ去り、忙しくない時期がくる、という夢なのです。

「今はものすごく忙しい。実際、今日はこれまでにないくらいに忙しい。だけど、今やっていることは特殊なケースで、2、3ヶ月もたてば、この最悪の状態は終わると思う。そうしたら、セミナーや研修で学んだことを実践しよう」

という夢なのですね。

しかしこれについてゴールドスミス氏は、こう忠告されています。

そろそろ忙しくないときを夢見るのをやめる潮時ではないか。そんなときは絶対にやってこないそれはあなたの夢だだが、幻想でしかない

特にエグゼクティブのような立場にある人であれば、多忙を極めている人ばかりでしょう。忙しくないときを夢見るのは誰しもがやっていることだと思います。

しかしその立場にいる限りは、忙しくないときは絶対にやってこないのですね。事実、過去の傾向を見れば、忙しくないときはなかったでしょう。

ゆえにゴールドスミス氏は「あなたが何かを変えたいと思うのなら、始めるのに最適のときは今だ」といわれています。

今、実行しなければ、実行できるときはないのですね。

自分の胸に手を当てて考えてほしい。『私は何を変えたいと思っているだろうか』。そして実行に移せばいい。それだけで充分」ともゴールドスミス氏は励まされています。

カナダの作家であるスティーブン・リーコックは、「誰もが生きることを先延ばしにしている」ことが人類最大の悲劇だ、と語っています。

幻想を抱くのはやめにし、今より忙しくならないときはないと思って、まず一度の実行をしていきたいですね。

まとめ

  • ゴールドスミス氏の調査で、エグゼクティブであっても、研修後に学んだことを実行していない人は3割いることがわかりました
  • 実行しない理由は、悪い人間でも、知性が劣っているからでもなく、「忙しくない時期がいずれやってくる。万全の時間がやがて来る」と夢見ていることにあると指摘されています
  • エグゼクティブの立場にいる限り、忙しくないときがやってくることはありません。何かを始めるのに最適なのは今、最高のタイミングは今なのです

続きの記事はこちら

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