名将・武田信玄が諭した戦いに臨む心構え「縁起をかつぐ心は、戦う前から負けている」

朝活主催の ゆう です。

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今回は、戦国大名の中でも人気が高い武田信玄のエピソードをご紹介します。

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名将・武田信玄が諭した戦いに臨む心構え

戦国の名将・武田信玄が、甲斐(山梨県)を本拠とし、信濃(長野県)制圧を目指していたときのことです。

全軍が、まさに出陣しようとしていた、その時でした。

一羽の鳩が飛来し、庭の大樹にとまったのです。

それを見た兵士たちは、皆、「わぁー」と歓声をあげて喜びました。

それを不審に思った信玄は、老臣にこう尋ねました。

「なぜ、兵士たちが、あんなに喜んでいるのか」

「出陣する際に、この木の上に鳩が来たならば、大勝利間違いなしと、昔から伝えられております。大変、縁起のいいことです。
兵も必勝を確信し、沸き立っているのでございます」

と老臣が答え、嬉しそうにしています。

しかし、信玄は表情を変えません。そして黙って鉄砲を手に取り、たちまち鳩を打ち落としてしまったのです。

「殿、何をなされていますか。吉兆が凶兆に変わってしまうではありませんか」

老臣は驚いて信玄に詰め寄りました。

しかし信玄は老臣、兵士たちにこのように語ったのです。

かりに、鳩に吉兆があるとしよう。では、次の合戦の時に、もし、鳩が飛んでこなかったら、おまえたちは、どんな心境になるのだ

鳩が来たら縁起がいいと喜ぶ者は、鳩が来なかったら、今度の戦いは危ういのでは、と不安を抱くに違いない。そうすれば全軍の士気が下がる。

戦わずして、負けたも同然ではないか。

ささいなことを信ずる惑いを解いてやったのだ。

むしろ、普段から戦いに備えて自己を錬磨し、必勝の信念を持つべきである

私達にも、縁起をかつぐ心があると思います。

「困った時の神頼み」ともいわれるように、不安なときや苦しいとき、自信がないときには信憑性に欠けるものであってもすがりたくなります。

しかし武田信玄は、普段から自己鍛錬に励み、必勝の信念を持つべきだと諭したのですね。

直前で惑うことのないよう、何事も万全の準備で臨んでいきたいですね。

まとめ

  • 武田信玄が、木の上に来たならば大勝利間違いなしと伝えられていた鳩を打ち落とし、周囲を驚嘆させたのは、縁起をかつぐ心の危うさを戒めるためでした。些細なことを信じて迷いが生じされば、自ら戦局を不利にしてしまいます
  • 普段から自己を練磨して必勝の信念を持てば、仕事でもスポーツでも「ここぞ」という場面で最大限の力を発揮できるのです

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