「自分を変える」ときの7つのルール① 行動を変えることでは直せない問題かもしれない-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術18

勉強会主催の ゆう です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。

『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者 マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、目指すべき自分になり、望みを叶えるための方法が学べる本です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則

これまで、「目指すべき自分とは何かを知り、目指すべき自分となって望みを叶える」7つのステップをご紹介していきました。

前回の「“フィードフォワード”で得られる3つの大きな利点」についてはこちら

フィードバックとの決定的な違いとは?“フィードフォワード”で得られる3つの大きな利点-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術17
勉強会主催のゆうです。『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、...

今回から、「自分を変える」ときの7つのルールをご紹介していきます。

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成功者が成功している理由とは?そこからわかる「自分を変える」ときの注意すべきポイント

成功者には明白な、成功のためのルールとは?

自分を改善するプロセス(7つのステップ)をご紹介してきました。
この改善プロセスをスムーズに実行するときに必要なのが、適切なルールをつくり、それに従うことです。

ゴールドスミスは、成功する上で重要なのは「自分に有利な状況をつくり出す」ことと言われています。

人事採用で次善の人に満足せずに、最高の人材を採用する、
貴重な社員を競争相手にとられないよう会社にとどめるために、いくらでも金を払う、
ぶっつけで交渉する代わりに充分な準備するなど。

ものすごい障害や不利な条件を乗り越えようとするのではなく、高いリスク、得ることが少ないことを避けて、すべて有利になるように全力を尽くしているのです。

この勝利の戦略は、成功している人にとっては明白であるものの、自分に不利な状況をわざわざつくり出している人もいるとゴールドスミス氏は指摘をされています。

これが対人関係の問題となると、たとえ成功している人であっても、その問題の原因は何かを見つけることも、それを受け入れることもなかなかできず、その原因を取り除くにはどうすればいいかもわからないことが多いのです。

そして、本当の原因ではないことを直そうとしてしまいます。

これは言い換えれば、自分で自分を不利な状況へと追い込んでしまっているのですね。

対人関係の問題で、自分を不利な状況に追い込むことなく、反対に有利な状況をつくり出すには、7つのルールに従うべきだとゴールドスミス氏は言われています。

それが以下のものです。

  1. 行動を変えることでは直せない問題かもしれない
  2. 正しいものを直そうとするように
  3. 本当に何を変えなくてはいけないか、を勘違いしないように
  4. 聞かなくてはならない真実から逃げないこと
  5. 理想的な行動はどこにもない
  6. 計測可能なら、達成可能になる
  7. 結果を金銭に変え、解決策を見つける

今回は、1番目のルール「行動を変えることでは直せない問題かもしれない」についてご紹介していきます。

「自分を変える」ときの7つのルール①:行動を変えることでは直せない問題かもしれない

ルールの1つ目に関して、ゴールドスミス氏は2人の顧客の例を紹介しています。

1人は、医療関係のトップ企業のCEO。ゴールドスミス氏は彼からコーチングする依頼を受け、フィードバック・レポートを作成したところ、それは素晴らしいもので、彼と接したことのある人で、彼を悪く言う人は誰もいなかったのです。

「対人関係でこれほど完璧な評価を得る人は見たことがない」とゴールドスミス氏が舌を巻くほどでした。

ではなぜゴールドスミス氏はコーチングの依頼を受けたのか? 当のCEOに確認したところ、「会社を変えつつある技術革新を前に途方に暮れている」というものでした。

このCEOに必要なのは、対人関係の問題解決をサポートするコーチでなく、テクノロジーに強い人間だったのです。

このように、「対人関係の問題を他の問題と取り違えることがしばしばある」とゴールドスミス氏は指摘をされています。

同様に、ゴールドスミス氏が大手銀行のあるCFOにコーチをしたときも、そのCFOみんなから尊敬され、好かれていて、対人関係の問題はまったくみられませんでした。

よくよく調べていくと、このCFOにはメディアをうまく操縦することができず、会社の評判を貶めるような報道がされていました。
それによってCFOの部下たちが「私たちの言うことを、実は上司はしっかりと聞いていないのではないか」と思うようになったとわかったのです。

このCFOの必要とするコーチは対人関係の問題を解決するコーチではなく、メディアへの上手な対応を教える広報のコーチだったのですね。

この2つの例からゴールドスミス氏は、

フィードバックには気をつけなければならない。正しく行えば、フィードバックが人を欺くことはない。人々の心の内にあるものを表面化させる。

だが、誤った解釈がされることがある(見たいものしか見ない)。読み間違えることもある(そこにないものを見る)。

このことを心に留めておいてほしいとアドバイスされています。

壊れてもいなく、修理する必要のないもの、あるいは自分で修理ができないようものを直そうとしていては、状況は一向に改善せず、自分を不利な状況へと追い込んでしまいますね。

この問題は、自分の行動を直すことで解決できる問題なのか。あるいは、自分の行動とは離れた問題なのか。自分の行動と離れた問題であれば、誰に頼ることで有利な状況を引き出せるのか

と自問し、フィードバックから正しい原因を見出すことが、自分を変えるために大切なのですね。

 

次回は、2番目のルール「正しいものを直そうとするように」についてお話ししていきます。

まとめ

  • 成功している人は不利な条件を乗り越えようとするのではなく、自分に<有利な状況>をつくり出すのに全力を尽くしていることが共通しています。同様に、自分を変えるときも<有利な状況>をつくり出すことが大切であり、そのための7つのルールが教えられています
  • 1番目のルール「行動を変えることでは直せない問題かもしれない」です。テクノロジーや広報のスキル不足による問題と、対人関係の問題とは別の問題であり、それを取り違えれば状況は一向に改善せず、不利な状況へと自分を追い込んでしまいます
  • 問題の改善に取り組むときは、まず「この問題は、自分の行動を直すことで解決できるのか、自分から離れた問題か。自分と離れた問題であるなら、頼るべき相手は誰か」を自問し、問題の原因を見極めましょう

続きの記事はこちら

欠点を直せない人の特徴とは?正しいものだけを直そうとするように-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術19
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