単純でシンプル、だからこそ自分を変える“フィードフォワード”の4つのステップ-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術16

勉強会主催の ゆう です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。

『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者 マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、目指すべき自分になり、望みを叶えるための方法が学べる本です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則

自分の望むことを実現させるには、まず自分の現状を知らなければなりません。現状がわからなければ、目指すべきゴールとの距離も、適切なゴールの目指し方もわからないからですね。

では、どうすれば自分の現状を正確に知り、ゴールへ最短距離で到達することができるのでしょうか?

ゴールドスミス氏は、その方法を7つのステップにして教えられています。

その7つのステップとは、

  1. フィードバック
  2. 謝罪する
  3. 公表する、宣伝する
  4. 聞くこと
  5. 「ありがとう」と言う
  6. フォローアップ
  7. フィードフォワードを練習する

です。

前回は、7つのステップの6番目「フォローアップ」のなかで、誰をコーチに頼むべきか、コーチを選ぶときの3つの基準をご紹介しました。

前回の記事はこちら

これらが揃えば誰でもOK!選ぶべきコーチの3つの基準-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術15
勉強会主催のゆうです。『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、...

なるべき自分になるには、フォローアップが欠かせません。その際の重要な点が「ほかの誰かを巻き込む」ことです。

ほかの人を巻き込むことで、的確なアドバイスをもらえたり、「友人をがっかりさせたくない」という思いからモチベーションが維持されたりして、挫折することなくゴールへと向かうことができるのですね。

ではどんな人をコーチにすべきか、それには以下の3つの基準がありました。

  1. コーチがあなたと接触するのが大変ではないこと
  2. コーチがあなたの生活に関心をもち、あなたのことを心から思う人でなければならない
  3. コーチは前もって決められた質問しか尋ねてはならない

接触が容易で、「善い」「悪い」の判断を加えることなく、何よりあなたの生活に関心を持っていて、あなたが変わることでその恩恵を受けることができる人がコーチとして望ましいのですね。

ゴールドスミス氏は、「ほとんど誰でも、あなたのコーチとして機能することは可能だ」とも言われています。
ぜひ身近な人に協力を依頼してみてください。快く引き受けてくれる方がいるでしょう。

今回は、7つのステップの最後「フィードフォワードを練習する」についてお話しします。

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単純でシンプル、だからこそ自分を変えるのに効果的な“フィードフォワード”の4つのステップ

「フィードバック」については1つ目のステップでご紹介しました。

では「フィードフォワード」とは何でしょうか?

難しそうにも思えますが、ゴールドスミス氏は、コンセプトもやることもあまりに単純であり、非常に簡単にできるから、試さない手はない、と言われています。

そんな単純なら大した効果は得られないようにも思えますが、実はその反対で、シンプルであるからこそ効果的であるとも言われているのです。

そのフィードフォワードには4つのステップがあります。

ステップ① 変えたいと思う行動を1つ選ぶ

はじめに、あなたの生活にとって重要で、プラスの違いをもたらしてくれる「変えたいと思う行動」を1つを選びます。

例:私はもっと聞き上手になりたい

ステップ② その目的をパートナーに直接説明する

なぜその行動を変えたいと思っているのか、その目的をパートナーに直接説明をします。

パートナーは誰を選ぼうと関係がないといわれています。配偶者、子供、上司、親友、職場の人、あるいはまったく見知らぬ人でもいいとされています(むしろ自分のことをまったく知らない人のほうが、あなたの過去と関係がなく、過去の失敗を持ち出して非難することもないので、パートナーとして理想的かもしれないともいわれています)。

また、その道の専門家である必要もありません

「私はもっと聞き上手になりたい」という例でいえば、聞くことのプロではなくても、聞き上手とはどういうものかを知っており、何らかのアドバイスを受けることができるからですね。

ステップ③ これから先、役立ちそうな2つのことを提案してもらう

パートナーに、行動を変えるためにこれから先、役立ちそうな2つのことを提案してもらいます。

その際、過去がどうであったかは触れないのがルールです。すべて、これから先のことだけを提案してもらいましょう。

例の「私はもっと聞き上手になりたい」ことでいえば、以下のように相手にお願いすることが勧められています。

私はもっと聞き上手になりたいと思っています。私がもっと聞き上手になるのに役立ちそうで、私がこれから先実行できるようなアイデアを2つ、教えてくれませんか。

そう言えば相手からは、

  1. 相手に注意を集中すること、そのために聞く姿勢を整えること
  2. 相手の話を途中で遮らないこと

などの意見をもらえるでしょう。それがフィードフォワードになるのですね。

ステップ④ アイデアを注意して聞く

提案してもらったアイデアに対して、

  • 善し悪しの判断をする
  • ランクづけをする
  • 批判する

などの行為は断じてやめて、注意をして聞くこと。それが唯一の基本ルールといわれています。

「それはいいアイデアだ」というポジティブなことでも言ってはならず(「善し」の判断を入れているため)、「ありがとう」とだけ伝えること。

 

以上がフィードフォワードの4つのステップです。

フィードフォワードは1人の人に限定する必要はなく、むしろ何人でも多くの人に好きなだけすることができるといわれています。

1人の人にしか頼らなければ、あなたのどこが悪いのか、正確な全体像を捉える機会は大幅に減ってしまうからです。

あなたが使えそうと思える提案をしてもらえる限り、フィードフォワードをやめるという選択をしなくもいいのですね。

 

このフィードフォワードは、フィードバックを劇的に改善して得られたプロセスである、といわれています。

では、フィードバックとの違いは何か?
フィードフォワードの大きな利点、非常に優れた点とは何か?

ということについて、次回、詳しくご紹介していきます。

まとめ

  • 自分を変えるステップの最後が「フィードフォワードを練習する」です。フィードフォワードは非常に簡単にできるため試さない手はない、しかもシンプルであるからこそ効果的、といわれています
  • 以下がフィードフォワードの4つのステップです
    1. 変えたいと思う行動を1つ選ぶ-
      あなたの生活で重要で、プラスの違いをもたらす変えたい行動を選びます
    2. その目的をパートナーに直接説明する-
      なぜその行動を変えたいと思うのか、協力者に説明します。誰に協力を依頼しようとかまわず、むしろ自分をまったく知らない人のほうがいいとされています
    3. これから先、役立ちそうな2つのことを提案してもらう-
      自分の過去がどうであったかには触れず、これから先のことだけを提案してもらいます
    4. アイデアを注意して聞く-
      提案してもらったアイディアは口を挟まずに注意して聞き、最後に「ありがとう」とだけ伝えましょう
  • フィードフォワードは1人の人に限定する必要はなく、むしろ何人でも多くの人に好きなだけしても問題ありません。むしろ1人の人からだけでは、自分の全体像を捉えるのは難しいのです

続きの記事はこちら

フィードバックとの決定的な違いとは?“フィードフォワード”で得られる3つの大きな利点-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術17
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