「目上の方への提出する案は、一つではいけない」城造りの名人・藤堂高虎から学ぶ“謙虚な姿勢”

朝活主催の ゆう です。

スキルアップ!朝活では、わかりやすく話をする練習をするとともに、その練習の題材には偉人・先人のエピソードを取り上げ、そこからも人生訓を学んでいます。
このブログでは、その人生訓の一部を少しずつご紹介しています。

前回はアメリカ合衆国 初代大統領のワシントンのエピソードをお話ししました。

前回の記事はこちら

「私情に左右されてはいけない」初代大統領ワシントンの英断とは?
朝活主催のゆうです。スキルアップ!朝活では、プレゼンのスキルを磨くための実践形式のワークを行っています。そのワークの題材にしているのが偉人・先人のエピソードであり、プレゼンスキルを上げつつ、日常でも生かせる人生訓を学べるという、1度で2度お...

今回は、城造りの名人といわれる江戸時代の大名・藤堂高虎のエピソードをご紹介します。

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案を提出するときの心がけ

自分が自信を持っている分野について、上司や先輩などの目上の人に改善案を聞かれ、意見を述べたり資料を提出したりする機会もあると思います。

そのときに心がけたいことが、藤堂高虎のこのようなエピソードからわかります。

徳川二代将軍・秀忠が二条城を改装することにした。

さて、誰に設計させるか。

秀忠は諸大名の中で城造りの名人である藤堂高虎に改築案の作成を命じた。

数日後、藤堂は二通りの図面を持参した。

ある人が尋ねた。「あなたは城造りには自信があるはずです。なぜ、二通りの案を作ったのですか?」

藤堂は言った。

「これはあくまで、上様からご指示頂いた仕事です。決定されるのは上様であって、私ではありません。

それなのに、一つしか出さなかったら、自分勝手に『これがよい』と決めたものを、上様に承認せよと押し付けた形になります

まるで、家臣が主君の頭の上に立っているのと同じです。

自信のある物事ほど、自分の才能をひけらかしたり、目上の方に教えるような態度になりがちです

戒めねばなりません」

自信のある分野だからといって、一つしか意見を言わなければ、自分が決めたものを押し通す形になってしまう。だから藤堂は二通りの図面を用意したのですね。

私達は、特に自分の得意分野だと、自分のこの考えこそ正しい、と思ってしまいがちです。
たとえ目上の人が相手だろうと、「自分こそ正しい」という態度になってしまいます。

しかし目上の人から見れば、目下の人に“上から目線の態度”をされては、気分が良くありませんね。

反対に、二つ以上の意見が出されたなら、謙虚で、とても気の利く部下だと思われるでしょう。

自信のあることほど相手の立場に立ち、丁重な姿勢でいたいですね。

まとめ

  • 城造りの名人 藤堂高虎は将軍・秀忠に対して、城の改築案を2通り、持参しました。それは、1つの案しか出さないのは自分でこれでいいと決め、主君に押し付けるようなもの、主君の上に立つ行為であると見なしていたからでした
  • 自信のある物事ほど、自分の才能をひけらかし、目上の人に上から教えるような態度になりがちですが、それは失礼極まりなく、自分の評価を落としかねません。自信のあることほど上から目線の態度を戒め、謙虚な姿勢でいることが大切です

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この記事を書いた人
南 雄一郎

スキルアップ!勉強会 主催者。
2014年から都内のカフェでコミュニケーションのスキルを上げるための勉強会を開催していました。
2016年からは、対人関係でのスキルを心理学から学ぶ勉強会をメインに開催しています。
勉強会の開催数は累計200回以上です。

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