勉強会主催の ゆう です。
『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。
『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者 マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、目指すべき自分になり、望みを叶えるための方法が学べる本です。
自分の望んでいる地点、ゴールに到達するには、現状を知り、ゴールに向かうために自分の何を変えるかを知る必要があります。
ゴールドスミス氏は、望むゴールへと到達する「自分を知り、変える」プロセスを、“7つのステップ”で紹介しているのです。
その7つのステップとは、
- フィードバック
- 謝罪する
- 公表する、宣伝する
- 聞くこと
- 「ありがとう」と言う
- フォローアップ
- フィードフォワードを練習する
です。
前回は、7つのステップの6つ目「フォローアップ」の、“真の効果”についてお話ししています。
前回の記事はこちら

フォローアップとは、「自分はこのようにして変わる」と宣言・公表した後で、職場や家族に「自分は宣言通り、変われているかどうか」についてコメント・提案を求めることをいいます。
もしこのフォローアップがなかったら、どうなるのでしょうか?
ゴールドスミス氏の調査によって、リーダーシップ研修を受けた上司の、研修後のフォローアップが不十分だった場合、リーダーシップの効果にはほとんど効果が見られないことがわかりました(逆に、上司がフォローアップをつねに実行した場合、部下は「上司のリーダーシップが改善された」と見ていたそうです)。
この調査から、「フォローアップなしでは人はよくならない」ことが明確になったのです。
これは対人関係のスキルだけでなく、ダイエットなどの生活習慣の改善でも同じです。
もともとのモチベーションがそれほど高くない行動改善に対して、フォローアップなしでは、継続して良い行動を積み重ねるのはほぼ不可能といっていいでしょう。
定期的なフォローアップがあってこそ、成功は約束されることになるのですね。
今回は、ゴールドスミス氏自身が“毎晩実行している”フォローアップについて、ご紹介していきます。
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確かな効果あり!ゴールドスミス氏が勧めるフォローアップ方法
ゴールドスミス氏のフォローアップ方法とは、昔からの友人で、コーチングを職業としているジム・ムーア氏に、毎晩電話をかけてもらい、決まった質問をしてもらう、というものです。
質問の大半は、健康と運動に関するものであり、友人に対してゴールドスミス氏は正直に答えなければなりません。
これがゴールドスミス氏の、「健康的になろう」という目標のフォローアップ方法です。
どのような質問か、その一式を紹介すると、
- 今日はどのくらい歩きましたか。
- 何回腕立て伏せをしましたか。
- 何回腹筋運動をしましたか。
- 高脂肪の食事を取りましたか。
- どのくらいアルコールを飲みましたか。
- 何時間寝ましたか。
- どのくらいテレビを観たり、インターネットを漫然とのぞいたりしましたか。
- 執筆にどのくらい時間をかけましたか。
- リダ(妻)に何かよいことをしたり、言ったりしましたか。
- ケリーとブライアン(子供)に何かよいことをしたり、言ったりしましたか。
- たいした意味もないのに自分は正しいとムキになって証明しようとしたことが何回ありましたか。
- どうでもよい、あるいはあなたのコントロールがきかないトピックに何分くらい時間を使いましたか。
というものです。
一見すると、軽い質問のように思われるかもしれません。
しかしゴールドスミス氏の場合、仕事などの「深刻な」問題については充分やられているため、深刻なことへのサポートは必要としていないのです。
ゴールドスミス氏にとって実行するのが難しいのは、むしろ質問にあがっている健康や運動などの生活習慣のことであり、それらは決して軽いものではなく、重要なものばかりと言われています(ゴールドスミス氏のライフスタイルは、1年のうちに200日は出張していて、規則正しい生活を送ることが非常に困難であるという事情があります)。
この毎晩の電話での決まりきった質問には「効果がある」ことを、ゴールドスミス氏は身をもって実感されています。
その効果のほどは、このフォローアップを始めてから
- 自分を律して執筆するようになった
- 体重を落とせた
- カフェインの摂取量を減らせた
- テレビの前で過ごす時間を減らせた
と言われているとおりです。
フォローアップの重要な点は「ほかの誰かを巻き込む」
このフォローアップの重要な点は、自分以外の誰かを巻き込むところにある、とゴールドスミス氏は指摘されています。
先に紹介した、フォローアップをしないリーダーシップ研修を受けた上司や、エクスサイズを試してみた人たちが、リーダーシップやダイエットで改善ができなかったように、毎晩自問して回答を記入するというやり方では、成功を生み出す確率は低くなってしまいます(ただ、質問の仕方を工夫することで大きな効果が得られることを、ゴールドスミス氏はのちに発見し、別の著書『トリガー』で紹介されています)。
そこを、ほかの人を巻き込むことで、
自分がよくなろうとしていることを他の人に思い出させ、的確なアドバイスを受けられるとともに、
自分は「よくなっている(あるいは、手を抜いてしまっていたので、手伝ってくれている友人をがっかりさせないために、気を引き締めて取り組もう)」と定期的に確認でき、大きく挫折することなく目標達成に向かって進むことができるのですね。
ゴールドスミス氏はこの経験を踏まえ、
あなた専用の「ジム・ムーア」をもてばいい
と勧められています。
毎晩、自分の目標への進捗をたずね、ときには励まし、ときにはアドバイスをくれるような人をもてば、自己改善が着実にできていくでしょう。
しかしそのようなコーチを探すのは難しい、と感じる方も多いかもしれません。誰にコーチを頼めば、お互いに向上していくことができるのでしょうか。
次回は、コーチを選ぶときの3つの基準をご紹介します。
まとめ
- 望む自分になる7つのステップの6つ目が「フォローアップ」です。「自分は宣言通り、変われているかどうか」のコメントを求めるというフォローアップなしには、人はよくならないといわれています
- ゴールドスミス氏自身が行っているフォローアップが、友人に毎晩電話をかけてもらい、決まった質問をしてもらうことです。健康に気を遣うことや運動、家族との対話など、重要であるものの実行が難しいことを質問してもらっていて、それは実際に効果があるといわれています
- フォローアップの重要な点は、自分以外の誰かを巻き込むことです。ほかの人を巻き込むことで、的確なアドバイスをしてもらえ、「手伝ってくれている友人をがっかりさせないためにも気を引き締めてやろう」という確認もでき、着実に目標へ進めるのです
続きの記事はこちら

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