本当に自分を変えられる人がやっていることは?リーダーシップ開発にもダイエットにも不可欠なもの-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術13

勉強会主催の ゆう です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。

『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者 マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、目指すべき自分になり、望みを叶えるための方法が学べる本です。

コーチングの神様が教える「できる人」の法則

本当に目指すべき自分を知り、そこに到達し、望みを叶えるにはどうすればいいのか?

ゴールドスミス氏は“7つのステップ”で、なりたい自分になって望みを実現させる方法を教えています。

その7つのステップとは、

  1. フィードバック
  2. 謝罪する
  3. 公表する、宣伝する
  4. 聞くこと
  5. 「ありがとう」と言う
  6. フォローアップ
  7. フィードフォワードを練習する

です。

前回は、7つのステップの6つ目である「フォローアップ」についてお話ししました。

フォローアップとは、「自分はこう変わる」と宣言した後で、職場の人などに「自分が変われているかどうか」についてのコメントや提案を求めることです。

フォローアップを毎月欠かさずに行ってこそ、周囲からの後押しを得ることができ、自分が継続して改善することが実現されていくのです。

反対に「フォローアップなしによくなることはない」とも言えるほど、フォローアップにはさまざまな効果があるのですね。

フォローアップの効果に関する前回の記事はこちら

フォローアップなしに人は本当には変われない。フォローアップの絶大な効果とは-「できる人」の法則から学ぶ、セルフ・コーチング術12
勉強会主催のゆうです。『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、...

ゴールドスミス氏がフォローアップの重要性に気づいたのは、自分が行ったリーダーシップ開発研修を受講した人が、実際に変わったどうかに目を向けたことからでした。

研修後に、学んだことを実践する気があると答えたほぼ全員が、実際に職場で実践したかどうかを調査をしたところ、30%の人はまったく何もしていないことがわかったのです。

理解することと実行することの間には非常に大きなギャップがあり、一度の実践でもフォローアップが必要な人がいるのですね。

さらに、実行した7割の人も、それを続けて実践し、本当に変わったかどうかとなると、その数はガクッと下がるでしょう。

今回は、本当に変わるときに不可欠なフォローアップの真の効果をご紹介します。

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調査で判明した「フォローアップなしでは、人は変われない」という事実

ゴールドスミス氏は、リーダーシップの効果とフォローアップとの関係を継続して調査されました。

リーダーシップ開発研修を受講した8つの顧客企業のうちの5社に対して、リーダーと部下との間の相互作用をフォローアップと定義し、実際にどれくらいのフォローアップがなされているかと、リーダーシップの効果が改善されたかが測られました。

(フォローアップは「しばしば相互にやりとりがある」から「わずか、あるいはほとんどない」の5段階に分けて調べられました)

すると、その結果は驚くほど一貫していたのです。

リーダーが部下にフォローアップをわずかにした、あるいはほとんどしなかった場合には、リーダーシップの効果はほとんど、あるいはまったく変化が見られませんでした

それとは反対に、リーダーがつねにフォローアップをしている場合には、リーダーシップの効果は劇的に改善したと部下から見られていたのでした。

この調査から、フォローアップなしでは人はよくならない、本当には変わらないという教訓が得られた、とゴールドスミス氏は語っています。

リーダーシップの開発にもダイエットにも、フォローアップは欠かせない

この調査結果の普遍性を後押しするものとして、ゴールドスミス氏は、経営学者のピーター・ドラッカーの言葉

これからリーダーとなる人は、質問することを知っている人だ

とも一致していると指摘し、さらに「ホーソン効果実験」も引き出されています。

ホーソン効果実験は、ハーバード大学のエルトン・メイヨー教授が、ウエスタン・エレクトリックのホーソン工場で行った実験です。

この実験によって、上司が労働者の仕事に関心を示し、関与する度合いが高いほど労働者の生産性は向上することがわかったのです。

上司の仕事への関与とは、上司が部下の仕事を直接的に見ていることだけでなく、上司が社員の福利厚生に配慮していると社員自身が思うと、工場全体のモラルが上がり、よく働くようになるというものも含まれるそうです。

これと同じ結果が、フォローアップの調査でも得られていました。

毎月、定期的にフォローアップすることで、上司は部下の意見を大事にしている、無視していないことが部下に伝わり、部下は上司のリーダーシップの改善が見られていると受け止めるでしょう。

真のリーダーシップの開発は1日でできるものでは決してなく、それはプロセスだ、ともゴールドスミス氏は語っています。

ダイエットでも同じことがいえます。1日、運動の重要性を聞かされ、運動の仕方を学び、数分ほど実際にエクササイズにもやった人たちがいたとします。

その人たちが、研修後、みんな運動習慣を身につけ、ダイエットに成功できると思いますか?

それはあり得ませんね。それどころか、1日たりとも運動しない人もいるかもしれません。

フォローアップなしでは、継続して実践することはほぼ不可能なのですね。

逆を言えば、定期的にフォローアップをし、周りの人を巻き込み、協力してもらえれば、継続的に進歩し、やがては成功することが約束されるのです

ダイエットでも、自分の大切な人が毎月末、自分の体重をチェックすることになったら、(いいところを見せたい、失望させたくない、充実感を得たいなどの思いが錯綜し)ダイエットをやり続ける可能性はグッと高くなるでしょう。

 

リーダーシップ開発でもダイエットでも、フォローアップなしでは、継続して実行することは難しい、

しかしフォローアップすれば、周りをうまく巻き込めて、協力も得られ、自らのモチベーションも高まり、変化のための行動を継続していけるのですね。

 

次回は、ゴールドスミス氏自身が毎晩実行しているフォローアップについてお話ししていきます。

まとめ

  • なりたい自分になって望みを叶える7つのステップの6つ目が「フォローアップ」です。自分は変われているどうかとコメント・提案を求めるのがフォローアップであり、それなしではよくなることはない、といわれています
  • ゴールドスミス氏の調査により、リーダーと部下との相互作用(=フォローアップ)がわずかであるか、ほとんどない場合、リーダーシップ研修の効果はほとんど、あるいはまったく見られないとわかりました
  • 上司が労働者の仕事へ関与した(部下が上司から配慮されていると感じた)場合、労働者の生産性が上がることが「ホーソン効果実験」で明らかになっています。リーダーシップの発揮も、仕事の生産性も、ダイエットでも、定期的にフォローアップをしてこそ(定期的に部下に意見を求めて反映させる、毎日の体重の変化を大切な人に伝えるなど)、変わる努力が継続され、成功へと導かれるのです

続きの記事はこちら

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