勉強会主催の ゆう です。
『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。
『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者 マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、目指すべき自分になり、望みを叶えるための方法が学べる本です。
なりたい自分になってゴールに到達するために、ゴールドスミス氏は“7つのステップ”でその方法を教えられています。
その7つのステップとは、
- フィードバック
- 謝罪する
- 公表する、宣伝する
- 聞くこと
- 「ありがとう」と言う
- フォローアップ
- フィードフォワードを練習する
です。
前回は、7つのステップの4番目「聞くこと」の、より発展したスキルをお話ししました。
聞くことについて「すごい」人と、「ものすごくすごい」人とを分ける能力。
それは「誰かと一緒にいるときに、その人がその場でいちばん重要であり、ただ一人の人間だと思っているように感じさせること」でした。
それには相手の話に関心を示し、質問をし、相手の話を途中でさえぎることなく聞くこと。そうすれば相手は重要人物であるように扱われていると感じ、その結果、聞き手に対して好印象を抱くのです。
自分がいかに優れた人間であるかを印象づけようとせず、相手を輝かせることに集中する。すると相手の目にはあなたが輝いて見えるのですね。
こうすれば、相手との関係は非常に良好になり、相手からのフィードバックもしっかりと受け取ることができるでしょう。
さらに、「ものすごくすごい」人の本当にすごいところは、これをいつでもやっていることです。考えるまでもなく、いつでも自然とやれてしまうところに真のすごさがあることをご紹介しました。
前回の記事はこちら

今回は、7つのステップの5番目「『ありがとう』と言う」についてお話ししていきます。
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「ありがとう」がもたらす3つの素晴らしい効果
「ありがとう」と言うことは当たり前に思うかもしれませんが、それがどれほどの効果があるかを詳しく知る方は少ないのではないでしょうか。
ゴールドスミス氏は「ありがとう」と言うことの素晴らしさを詳細に語られています。
①「ありがとう」は感謝を表す
まず「ありがとう」は、もっとも基本的な感情である「感謝」を表すゆえ、対人関係で効果的であるといわれています。
あなたが誰かに贈り物をあげたり、自分の時間を割いて相手を助けたりすれば、やはり感謝を期待しますよね。
相手から「ありがとう」と言われれば、してよかったと感じます。
反対に、相手が「ありがとう」と言い忘れたら、どう感じるでしょうか?
「ありがとう」と言われるか言われないかにかかわらず、相手を助け続けるべきではありますが、感謝の言葉がなければ決していい印象は抱きませんよね。
「感謝の念のないひどい人だ」さえ思うかもしれません。
立場を変えれば、誰かがあなたに親切をしてくれたときには、相手も感謝を期待するということです。
そこであなたが感謝を示さなければ、当然のことと受け流せば、相手のあなたへの評価は下がってしまうでしょう。
実際に言葉で言わなければ、感謝の思いも伝えることはできません。「ありがとう」は決して軽視してはなりませんね。
②議論を終わらせる力もある
「ありがとう」という言葉でいちばんよいこととして、議論に発展しそうな会話であっても終止符を打つことができる、とゴールドスミス氏は語っています。
議論をしているなかで、誰かに相手からお礼を言われたらならどう答えるでしょうか。お礼を言っている相手に、それ以上、議論をふっかけることもできないでしょう。
「ありがとう」という丁寧な言葉には力があり、人は必ずそれに従うのですね。
③あなたの弱み、短所を正確に把握できる
ゴールドスミス氏は、謝意は資産であり、謝意がないのは対人関係上の大きな欠点だといわれています。
ゆえに、謝意に関してAプラスの成績をとるべきだ、強く主張されているのです。
「ありがとう」と言うには、何か特別な能力が必要ではありませんね。心がけがあれば実行できることであり、やらないのはまさに信頼という資産を失い、対人関係で損をすることになってしまいますね。
実行しない理由はありません。
Aプラスという目標達成への足がかりとして、
- 「自分の成功をもたらしてくれたのは誰か?」と問い、頭に浮かぶ25人の名前を書き出してみよう
- 何をするより前に、これらの人たち一人ひとりに感謝の手紙を書こう
と勧められています。
この演習を通して、自分や他の人がいい気分になるのは間違いありませんが、目的はそれだけではありません。
大切なことは、自分はひとりで成功を手に入れたのではないという事実に謙虚に向き合い、誰かが手を差し伸べてくれていたことに気づけること、
そうすることで、自分の強みと弱みを認識できることだといわれています。
人に助けてもらって感謝するということは、人の助けが必要だったと認めることであり、助けてもらった分野が自分の弱みだ、と正確に把握することが可能になるのですね。
弱みがはっきりと分かれば、なりたい自分へ誤りなく着実に近づくことができるでしょう。
「ありがとう」と言うことは、感謝の意を表明することであり、良好な対人関係に不可欠。それは大きな資産であること、
また「ありがとう」には、議論を持ちかける相手でさえ必ず従わせる力があること、
そして、人の助けに感謝することは人の助けが必要であったと気づき、謙虚になり、自分の短所を把握できることにつながることをお話ししていきました。
「そんなことは当たり前だ」思われるかもしれませんが、まったく抜かり無くできている人はそう多くはないと思います。
どれくらい感謝を表しているか、普段どれくらいお礼の手紙やメールを書いているか、ぜひ振り返る機会としていただければと思います。
次回は、7つのステップの6番目「フォローアップ」についてご紹介していきます。
まとめ
- 自分を変え、ゴールに到達するための7ステップの5つ目が「『ありがとう』と言う」です。「ありがとう」を言うことの素晴らしさについて、ゴールドスミス氏は3つの効果があるといわれています
- 「ありがとう」は感謝を表す-
「ありがとう」は感謝の感情を表し、対人関係で効果的です。誰かが手を貸してくれれば、その人は感謝を期待します。それに応えず当然と受け流せば、あなたへの評価は下がってしまいます - 議論を終わらせる力もある-
「ありがとう」と伝えれば、議論に発展しそうな会話にも終止符が打てます - あなたの弱み、短所を正確に把握できる-
「自分の成功をもたらしてくれたのは誰か」を思い浮かべ、感謝の手紙を書くことで、自分・他人がいい気分になることに加え、自分の成功は決して一人での達成ではなく、誰かが手を差し伸べてくれたことに気づけて、自分の弱み・短所を認識できます
- 「ありがとう」は感謝を表す-
続きの記事はこちら

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