勉強会主催の ゆう です。
『コーチングの神様が教える「できる人」の法則』を通して、“自分を変える”セルフ・コーチング術をご紹介していきます。
『できる人の法則』は、エグゼクティブ・コーチングの第一人者 マーシャル・ゴールドスミス氏によって書かれた、目指すべき自分になり、望みを叶えるための方法が学べる本です。
なりたい自分になり、望みを叶えるには、人間関係における自分の悪い癖を知り、それを改めることが不可欠です。
誤った行動を改善し、悪い癖を直す方法として、ゴールドスミス氏は以下に示す“7つのステップ”を教えられています。
- フィードバック
- 謝罪する
- 公表する、宣伝する
- 聞くこと
- 「ありがとう」と言う
- フォローアップ
- フィードフォワードを練習する
前回は、各ステップの特徴を一通りお話ししました。
前回の記事はこちら

今回は、ステップの1つ目「フィードバック」について、正しく役立つフィードバックを得るポイントをご紹介していきます。
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重要でありながら、一方で獲得が難しい「正しく、役に立つフィードバック」
ゴールドスミス氏が、特に力を入れて書かれているのが「フィードバック」です。
前回ご紹介した通り、フィードバックは「人間関係の改善のために何をすればいいかを知る、最善の方法」といわれています。
周りに「あの人は変わった」と思われなければ、本当に自分は変わったとはいえませんね。自己満足では、人間関係の問題の解決はできません。
ゆえにフィードバックは欠かせないのです。
ゴールドスミス氏のようなコーチがいれば、「360度フィードバック」の手法により、正しく役立つフィードバックを得ることはできるものの、自分一人しかいない場合は、それを得るのが難しいです。
それは、直接、相手に自分に直してほしいところを話してもらう、本音で語ってもらうことが難しいからですね。
逆の立場で考えると、それがいかに難しいかよりわかると思います。
仮に自分の直属の上司から「私の悪いところはどこだろうか?直してほしいところを述べてもらいたい」と言われて、果たして本心を伝えるでしょうか。
たとえ、信頼関係が築けている上司であっても、本音を言うのは憚られるでしょう。
まして本当に改善が必要な上司なら、おそらく関係はそれほど良くないでしょうから、なおさら内心の思いは話せませんね。
「本当に正直に言ったら、もっと関係が悪くなってしまうのではないか」
「自分の査定や昇進に悪影響があるのではないだろうか」
と感じて、率直に語ることを躊躇するはずです(ゴールドスミス氏の360度フィードバックの場合は、そのような心配がなくなる万全の配慮をし、安心して本音を言ってもらうようにされています)。
それでは、自分一人であっても正しいフィードバックを得るにはどうすればいいのでしょうか?
それは不可能なことなのでしょうか。
これについて、ゴールドスミス氏は、「360度フィードバック」ほどの精度はないにしても、高い精度でフィードバックを得る方法も教えられています。
それが「観察によるフィードバック」です。
“観察”を使った、フィードバックを得る方法(前編)
観察によるフィードバックとは、「周りは自分に対してどんな反応をしているのか」と注意を払って観察することです。
この方法によって「最高のフィードバックを得られることもよくある」とゴールドスミス氏は言われています。
これはまさしく自分一人であっても可能なフィードバックの得られ方ですね。
より効果的な観察の方法が4通り、教えられています。今回はそのうちの2つをご紹介します。
観察によるフィードバック① 人があなたについて何気なく言うことをリストにまとめる
1日かけて、人があなたについて言うコメントすべてを書き出してみる、という方法です。
「それは、賢いな!」
「遅刻だよ!」
「私の話を聞いているの?」など、
少しでもあなた自身やあなたの行動に関わるコメントは書き出します。
そして1日の終わりに、そのリストを見直して、それぞれのコメントをポジティブなものとネガティブなものに分類します。
そして、ネガティブなコメントを見ていき、ある一定のパターンがないかどうか確認するのです。
たとえば、
「不注意」
「やりっ放し」
「何度も同じことを言わせる」
などのパターンが浮かんでくるかもしれません。
これによって自分にどんな問題があるのか、人が直してほしいと思っていることは何なのかがわかるのですね。
観察によるフィードバック② 音を消す
これは、先の「あなたに対して何を言っているか」とはガラッと変わります。
「音を消して映画でも観ているつもりになって」ほかの人があなたにどんな物理的な行動をしているかを観察してみる、という方法です。
あなたが話をしているときに、周りの人は身を乗り出して聞こうとするのか、それとも身をそらすのか。
あるいはあなたによく思われようとしているのか、あなたの存在に気づかない様子なのか。
この方法で具体的にどんな問題があるかは特定できませんが、もしネガティブな反応が多ければ、自分は思ったほど周りに強い印象を与えていないことがわかり、問題意識を持つことができます(真実を知ることでショックを受けるかもしれないのですが)。
またこの方法によって、誰にフィードフォワード(=自分がこの先、より良くなるためのアドバイス)を求めれば特に効果的なのかもわかりますね(それは、ネガティブな反応が最も多かった人です)。
次回は、残り2つの観察によるフィードバックをご紹介します。
続きの記事はこちら

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