やるべきことの後回し・先延ばしを避けるには?「重要・非緊急」のDOを実行する2つの方法-『鬼速PDCA』から学ぶ 本当に使えるPDCAスキル29

勉強会主催の ゆう です。

仕事でも個人のレベルアップにおいても強力なツールとなり得る「PDCA」を、10万部を超えるベストセラー『鬼速PDCA』を参考にご紹介しています。

鬼速PDCA

前回は、実行フェーズの応用編として、「タイムマネジメントの3大原則」の2番目「入れかえ」についてお話ししました。

前回の記事はこちら

タイムマネジメントの3大原則②「入れかえ」の2つのステップ-『鬼速PDCA』から学ぶ 本当に使えるPDCAスキル28
勉強会主催のゆうです。仕事でも個人のレベルアップにおいても強力なツールとなり得る「PDCA」を、10万部を超えるベストセラー『鬼速PDCA』を参考にご紹介しています。鬼速PDCA前回は、実行フェーズの応用編として、「タイムマネジメントの3大...

タイムマネジメントの原則の1番目「捨てる」を実行してもなお新しいDOを実行する時間がないときは、原則の2番目「入れかえ」を実行します。

入れかえのときは、「重要・緊急マトリクス」を使用し、既存のDOを基準に沿ってプロットし、新しく追加したいDOもどの事象に入るかを考え、入れかえをしていきます。

重要・緊急マトリクス

入れかえの真っ先の対象になるのが第Ⅳ事象(非重要・非緊急)、

次が第Ⅲ事象(非重要・緊急、相手との調整にはエネルギーが必要とされますが、実現すれば無駄な時間をかなり減らせます)、

そして最後が第Ⅰ事象(重要・緊急)でした。

重みづけとしては第Ⅰ事象は第Ⅱ事象(重要・非緊急)よりあるのですが、将来のリターンを考慮し、第Ⅱ事象はできるだけ削らないことがポイントでしたね。

今回は、マネジメントの3大原則の最後「圧縮する」についてお話しします。

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タイムマネジメントの3大原則③「圧縮する」

無駄を省き、タスクの入れかえを行っても、新しいDOを追加する時間がないなら、最後は「時間の圧縮」を行います。

このとき、これまでで洗い出した既存のDOの中で、

より短い時間で終わらせる方法はないか?

を考えるのです。

毎日、何の疑問も抱くことなく続けているルーチンの中に、非効率なものが潜んでいないか、注意を払ってみましょう。

冨田さん(『鬼速PDCA』の著者)は、1週間で「メールチェックと返信」に費やす時間(約5時間)を、3時間圧縮されることに成功したそうです。

その方法として、

  • 件名だけで見るべきかどうかを判断する
  • 返信する際の定型文の辞書登録を増やす

などを取り入れられたと言われています。

ルーチンは毎日のことなので、ここを圧縮できれば、年間ではかなりの時間を捻出できるのですね(例えば、1日15分を圧縮できれば、365日では延べ91.25時間の節約ができます)。

ぜひルーチンにかけている時間の見直しをおすすめします。

「重要・非緊急」領域のDOを実行する方法

「入れかえ」のステップの中で、「重要・非緊急」領域の重要性をご紹介しました。

「PDCAを確実に回していくうえで、どうしても後回しになりがちな『重要・非緊急』領域をいかに実行できるかが大きな鍵を握る

と冨田さんはさらにその重要性を訴えられています。

ではどうすれば『重要・非緊急』領域のDOを削ることなく、先延ばしさせることなく、うまく実行していけるのでしょうか?

その方法が2つ、紹介されています。

方法① 仕組み化し、日常生活に組み込む

1つ目の方法が、

何らかの形で仕組み化する
できれば普段の生活のなかにビルトインする

というもので、最終的には習慣化することを目指します。

タスクだと思うので、他のDOと天秤にかけた末、やらなくなってしまうのであり、仕組み化することでそれを避けることができます。

冨田さんはご自身の例として、留学を目指して英語の勉強をすることを課題に掲げていたとき、

  • 携帯やパソコンのOS設定を英語に変えた
  • 情報源の約半分を英語に変えた(ウォールストリートジャーナル、ファイナンシャルタイムズなどを購読)
  • 英語ができる友人があれば日本人同士でもコミュニケーションを英語に変えた
  • 聞く音楽を邦楽から洋楽に変えた

などの工夫をされたそうです。

はじめは自己ルールとして強く意識する必要がありますが、慣れてくれば苦にならなくなるのですね。

注意点は、あまりに強制感があったり、ストレスが蓄えられ日常生活に支障をきたしたりするような自己ルールだと、モチベーションが下がってしまう、ということです。

継続することが最も大事なので、まず気軽にできそうなことからはじめ、ルールを変えていけばいい、と勧められています。

方法② 強制的に「重要領域」に移動する

次は「重要・非緊急」の緊急度を自ら上げて、「重要・緊急」にしてしまう、という方法です。

例として冨田さんは、ある知識をつけたいと思ったら、「そのうちに勉強しよう」と思うのではなく、そのテーマでセミナー登壇の予定を入れられるそうです。

自分が多くの人の前で話すとなれば、その知識を習得することは「重要・緊急」のDOへと変わり、やらざるを得なくなるのですね。

セミナー登壇に限らず、そのテーマでの会合を予定したり、勉強の成果を発表することを宣言したりしてしまう(直接人でも、ブログやSNS上などでも)ことを勧められています。

とにかくその期日までに自分が成果をアウトプットできるレベルになっていないとマズイ状況をつくり出すのですね

資格試験であれば、さっさと申し込んでしまえばいい、と言われています。
受験日は変わりようがなく、受験料も払っているので、勉強の優先度を上げざるを得なくなるのですね。

「重要・非緊急」領域のDOをいつも後回しにしてしまう方は、ぜひ一度、この方法を試してみてはいかがでしょうか?
実行の先延ばしの解消に、きっと役立つと思います。

 

次回からは、検証フェーズについてお話ししていきます。

まとめ

  1. 実行フェーズで大切なのが時間の確保であり、そのためにはタイムマネジメントが欠かせません。タイムマネジメントの3大原則として、以下が教えられています
    1. 捨てる
    2. 入れかえ
    3. 圧縮
  2. 時間の圧縮では、これまで洗い出したDOのなかで「より短い時間で終わらせる方法はないか?」を考えます。特に、毎日、何の疑問も抱くことなく行っているルーチンの中に非効率なものがないか、注意を払ってみましょう。ルーチンを圧縮できれば、年間でかなりの時間を捻出できます
  3. PDCAを確実に回していく鍵は、「重要・非緊急」領域をいかに実行するか、です。そのための2つの方法を紹介しました
    1. 仕組み化し、日常生活に組み込む-
      英語の勉強であれば、普段の会話を英語で行う、情報は英語で取得するなど、ストレスがたまらない程度で仕組み化することが勧めれています
    2. 強制的に「重要領域」に移動する-
      知識の取得であればそのテーマでのセミナーの開催を決めてしまう、資格の勉強であれば申し込みをしてしまうなど、優先度を上げざるを得ない状況をつくることで、先延ばしを防ぎます

続きの記事はこちら

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