KDIとは?DO(解決案)を定量化するメリット-『鬼速PDCA』から学ぶ 本当に使えるPDCAスキル24

勉強会主催の ゆう です。

仕事でも個人のレベルアップにおいても強力なツールとなり得る「PDCA」を、10万部を超えるベストセラー『鬼速PDCA』を参考にご紹介しています。

鬼速PDCA

前回は、実行フェーズの5つのステップの

1つ目「解決案を『DO』に変換する
2つ目「DOに優先順位をつけ、やることを絞る

について、お話ししました。

前回の記事はこちら

解決案を細かく分類し、優先度づけしていく「実行フェーズの5つのステップ」-『鬼速PDCA』から学ぶ 本当に使えるPDCAスキル23
勉強会主催の ゆう です。 仕事でも個人のレベルアップにおいても強力なツールとなり得る「PDCA」を、10万部を超えるベストセラー『鬼速PDCA』を参考にご紹介しています。 鬼速PDCA 前回は、実行フェーズでの用...

DOには1回で終わる完結型と、KPIの達成まで続く継続型があること、

抽象的な解決案からは複数のDOが出てくること、

それらのDOを「インパクト」「時間」「気軽さ」を基準にして優先順位をつけて絞り込むことをご紹介しました(ひとつの解決案に対してひとつしかないDOや、それをやらなければ始まらないDOは無条件で選ぶ)。

今回は、ステップの3番目「DOを定量化する(「KDI」を設定する)」からお話ししていきます。

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実行フェーズの5つのステップ

ステップ③ DOを定量化する(「KDI」を設定する)

計画フェーズで各課題を定量化(KPIの設定)したように、実行フェーズでは、2つ目のステップで絞り込んだDOを定量化していきます。

DOの定量化を、冨田さん(『鬼速PDCA』の著者)は

  • KDIKey Do Indicator

と呼んでいます。

これは「DOをどれだけ計画通りに実行できたか」と表す指標であり、KPIと区別するために冨田さんが作られたものです。

KDIは、検証フェーズで計画通りに行動に移せたかどうかを客観的に判断するための指標です。よって検証の周期に合わせてKDIを分解しておくことが重要であると言われています。

例として、1000ページに及ぶ本を読むことがDOであったとします。

このとき、KDIを

「本を読み切ったかどうか」
「全体の何ページを読んだか」

などにしてしまうと、ではその週ではどれくらい進んだのか、週の目標が達成できたかどうかは、わからなくなってしまいます。

ゆえに、このような大きなゴールに対しては、

  • 毎週200ページずつ読む

といったように、検証の周期(この場合は1週間)に合わせた行動目標を立てることで、毎週その達成率を確認しながら軌道修正をしていくことが可能になるのです。

このような、検証サイクルごとに細分化した目標を、冨田さんは「ラップタイム」と呼んでいます。

KDIを設定する目的

KDIを設定する目的について冨田さんは、KPI(結果)は簡単にはコントロールできないが、「行動はやるかやらないか、できるかできないかの話なのでコントロールしやすい」と言われています。

KPIの場合、100%計画通りに行動したとしても、100%の結果を生むかはわかりません。
自分でも気づいていない外的要因が潜んでいたり、結果が出るまでのタイムラグが発生したりしていることがほとんどだからです。

しかし行動そのものはコントロール可能であり、行動しなければKPIも動きません。

そこでKDIを設定し、確実に行動できているかどうかの確認ができるようにしているのですね。

完結型と継続型のKDI設定のポイント

DOには完結型と継続型の2つがありました。それぞれのKDI設定のポイントを見ていきましょう。

①完結型DOのKDI化

完結型のDOの場合は比較的数値化しやすく、

企画を考えるのであれば「何本」、
テレアポをするのであれば「何件」

と数値に落とし込めばOKです。

また検証サイクルに応じて「ラップタイム」をここで計算しておくことがコツである、と言われています。

  • DO:コンディショニングの本を20冊読む …… 20冊読む(ラップタイム:週2冊読む)
  • DO:パーソナルトレーナーをつけよう ……(1人)契約する
  • DO:ブロックチェーンの専門家を雇う ……(1人)雇い入れる
  • DO:ゴルフに誘ってみる ……(1回)誘う
②継続型DOのKDI化

継続型(KPIを達成するまで続ける)のDOの場合は、ラップタイムで追うと確実である、と言われています。

例として、接客業に従事する人のDOが「目を見て接客すること」だとした場合、これを数値化しようとしても、把握しづらいですね。

そんなときには、「今日はお客様の目を見て挨拶できたか?」と毎日振り返りをして、点数をつけ、週単位などで平均値の推移を確認すればいい、と勧められています。

そのために冨田さんが使われているのが「ルーチンチェックシート」です(後に詳しくご紹介します)。

その日のうちに振り返って点数をつけることで、雑な把握になりやすい継続型のDOの定着にも有効なのですね。

KDI設定の例

 

次回は、実行フェーズの4ステップ目

  • DOを「TODO」に落とし込む

についてご紹介します。

まとめ

  • DOを定量化したものはKDI(Key Do Indicator)と呼ばれています。「DOがどれだけ実行できたか」を表す指標であり、検証フェーズで計画通りに実行できかたどうかを客観的に判断することができます
  • KDIは検証の周期に合わせて分解しておくことが重要です(例:本を読み切ったかどうか→毎週200ページ読む)
  • 数値化しづらい継続型のDOは、毎日どれくらいできかたの点数をつけ、週単位で平均値の推移を確認することが勧められています

続きの記事はこちら

計画倒れを防ぐには?期日を設定し、「TODO」に落とし込む-『鬼速PDCA』から学ぶ 本当に使えるPDCAスキル25
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鬼速PDCAスキルアップ術
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この記事を書いた人
南 雄一郎

スキルアップ!勉強会 主催者。
2014年から都内のカフェでコミュニケーションのスキルを上げるための勉強会を開催していました。
2016年からは、対人関係でのスキルを心理学から学ぶ勉強会をメインに開催しています。
勉強会の開催数は累計200回以上です。

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