解決案を細かく分類し、優先度づけしていく「実行フェーズの5つのステップ」-『鬼速PDCA』から学ぶ 本当に使えるPDCAスキル23

勉強会主催の ゆう です。

仕事でも個人のレベルアップにおいても強力なツールとなり得る「PDCA」を、10万部を超えるベストセラー『鬼速PDCA』を参考にご紹介しています。

鬼速PDCA

前回は、実行フェーズでの用語解説、そして、つまずきの3つのケースについてお話ししました。

前回の記事はこちら

実行フェーズの基礎知識「解決案・DO・TODOの違い」とは-『鬼速PDCA』から学ぶ 本当に使えるPDCAスキル22
勉強会主催のゆうです。仕事でも個人のレベルアップにおいても強力なツールとなり得る「PDCA」を、10万部を超えるベストセラー『鬼速PDCA』を参考にご紹介しています。鬼速PDCA前回は、因数分解の7つのポイントの最後「マインドマップを鍛える...

解決案を実現させるための具体的なアクション「DO」であり、
そのDOを実行できるレベルまで分解し、スケジュール化したものが「TODO」でしたね。

また、実行フェーズでつまずいてしまうケースとして、

  1. 計画自体が失敗している
  2. タスクレベルにまで落とし込まれていない
  3. 失敗することが怖い

の3つをご紹介しました。

そもそもノープランであったり、実行に必要なリソースが不足していたりしていては、実行さえもままなりません(この場合は、計画フェーズに戻って、目標や現状とのギャップ、課題などを明確にする必要があります)。

またTODOにまで落とし込んでいなかったり、やるべきはわかっているのに失敗を怖れたりしていても、機会を損失してしまいますね。

つまずくことなく、むしろPDCAサイクルを速く回すべく実行していくにはどうすればいいのでしょうか。

今回から、実行フェーズで踏むべき5つのステップをお話ししていきます。

※今回は1つ目と2つ目のステップについてです

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実行フェーズの5つのステップ

ステップ① 解決案を「DO」に変換する

最初のステップは、計画フェーズで絞り込んだ解決案を実際のアクションである「DO」に分類することです。

このとき、解決案の具体性によって、分類されるDOに違いが生じます。

解決案が抽象的であれば、考えられるDOの数が増えます。

反対に、すでに解決案がかなり具体的なものになっており、DOレベルにまで落とし込まれている場合は、それをそのままにDOにしても構いません。

ただ、冨田さん(『鬼速PDCA』の著者)は、「せっかくこのステップを踏むなら、あらためて他の手段(DO)はないのか検討してみることも大切である」と言われています。

DOへの分類の例

抽象的な解決案と、具体的な解決案でのDOの違い

抽象的な解決案の場合はDOが複数出る

解決案:体力を強化するべきだ

  • DO
    • ジムに行こう
    • ジョギングを始めよう
    • バランスのいい食事をとろう
    • コンディショニングの本を 20 冊読もう
    • パーソナルトレーナーをつけよう
具体的な解決案の場合はDOとオーバーラップする

解決案:ブロックチェーンの専門家を雇うべきだ

  • DO:ブロックチェーンの専門家を雇う

DOには完結型と継続型がある

また、DOには

「セミナーを受講する」というような、それ1回で終わる「完結型」と、
「毎日、笑顔を意識する」という、KPIを達成するまで続ける「継続型」のものがあります。

ひとつの解決案に対して完結型と継続型のDOが混在するのは至って普通のこと、と冨田さんは言われています。

完結型と継続型のDOが混在する

解決案:クライアントともっと交流を深めるべきだ

  • DO:
    • 2ヶ月に1回、会食に行く(継続型)
    • 打ち合わせの前後の雑談時間を増やす(継続型)
    • ゴルフに誘ってみる(完結型)

ステップ② DOに優先順位をつけ、やることを絞る

解決案をDOに変換したら、次は膨れ上がったDOを絞り込んで、スリムにしていきます。

1つの解決案につき最低1つは実行に移したいため、解決案に対してDOが1つしかない場合はそれを無条件に選びます。

また、「それをしないと始まらない」といったDOに関しても無条件に選びます。

例でいえば、「後輩に回せる仕事を回す」という解決案に対するDO「上司の許可を得てから引き継ぐ」です。
上司から許可を得ないことには、後輩に仕事を回すことはできませんね。

それ以外の複数の選択肢があるものは

  • インパクト
  • 時間
  • 気軽さ

の指標で順位をつけ、やることを絞り込んでいきます(このときの時間は、完結型のDOに関しては実際の行動にかかる延べ時間の概算を出し、継続型のDOに関しては効果が出るまで続けることなので記入する必要はない、と言われています)。

絞り込んだDOの例

DOを絞り込むことで、目標達成に向けて日々具体的に何をやっていけばいいのか、そのイメージがだんだんと鮮明になってくるでしょう。

 

次回は、実行フェーズの3ステップ目

  • DOを定量化する(「KDI」を設定する)

からお話ししていきます。

まとめ

  • 実行フェーズの最初のステップは、解決案を実際のアクション(=DO)に変換することです。このとき、改めて他のDOはないかを検討してみましょう
  • DOには抽象的・具体的なもの、完結型・継続型があります
  • 解決案をDOに変換したら、絞り込みを行います。1つの解決案に対して複数のDOがある場合、「インパクト」「時間」「気軽さ」を指標にして優先順位をつけ、取捨選択しましょう

続きの記事はこちら

KDIとは?DO(解決案)を定量化するメリット-『鬼速PDCA』から学ぶ 本当に使えるPDCAスキル24
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この記事を書いた人
南 雄一郎

スキルアップ!勉強会 主催者。
2014年から都内のカフェでコミュニケーションのスキルを上げるための勉強会を開催していました。
2016年からは、対人関係でのスキルを心理学から学ぶ勉強会をメインに開催しています。
勉強会の開催数は累計200回以上です。

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