朝活主催の ゆう です。
仕事でも個人のレベルアップにおいても強力なツールとなり得る「PDCA」を、10万部を超えるベストセラー『鬼速PDCA』を参考にご紹介しています。
前回は、課題を因数分解して、漏れなく解決案を見つける7つのポイントの
3つ目「1段目だけはMECEを徹底する」
4つ目「切り方に悩んだら『プロセス』で切る」
についてお話ししました。
前回の記事はこちら

因数分解をするときに、1段目だけはMECE(漏れなく、重複なく分類すること)を徹底することで、どんな分類の仕方をしたとしても、最終的には課題・ボトルネックに行き着くことができます。
反対に1段目で抜けがあると、その先に潜んでいる最終的な課題を見逃してしまう可能性が出てくるので、1段目はMECEを徹底すべきです。
また、テーマの切り方で悩んだ場合は、「プロセス」で分類することがもっとも確実で簡単な方法であると言われています。
プロセスで切ることで、重要な課題が見つかりやすくなり、仮説の精度も上がっていくのですね。
今回は、因数分解の7つのポイントの
5つ目「簡単な課題は『質×量』で切る」
6つ目「とにかく文字化する」
を詳しくお話ししていきます。
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因数分解を実行するときの7つのポイント
ポイント⑤ 簡単な課題は「質×量」で切る
因数分解はまずプロセスで切るべきと言われていましたが、2段目、3段目をMECEで分類するときのコツとして、「質×量」で切ることも勧められています。
冨田さん(『鬼速PDCA』の著者)はどんな成果も「質×量」で成り立つという考えをされていて、ゆえに
「営業力」
「生産性」
「収入」
「新規採用」
といった大きなテーマも「質×量」で切ればMECEが成り立つ、と言われています。
実例として、冨田さんが野村證券時代、新規開拓の成果を以下のように因数分解していたことを紹介されています。
このように「質(率)×量(時間、分量)」で切ったほうが、いち早くボトルネックを見つけやすいですね。
大きなテーマであれば、最初はプロセスで切ったほうがいいと勧められています。ただ、プロセスで切っても、結局は「質(率)×量」に行き着くのです。
例えばとして、メールアプローチのプロセスも、以下のように質と量で分解して考えることができます。
このようにして「質(率)×量」で物事を切る習慣がつくと、2段目以降もMECEが行われ、目標を達成するときの解決案の偏りを防ぐことができるのです。
ボトルネックと聞くと、「やり方」や「スキル」といった「質」ばかりを分解して、「量」についてはあまり考慮されないまま因数分解が終わってしまいやすいです。
しかし冨田さんの例のように、時間は
- タイムマネジメント
- モチベーション
- ツール
によって構成されていることがわかります。
よって、接触件数を増やしたいなら、スキルだけでなく、
- タイムマネジメント力をアップする
- モチベーションの維持を工夫する
- 各ビジネス補助アプリを使う
という課題に取り組むことで時間を増やすことができ、新規事業の成果の向上につながっていくのですね。
ここで挙げた「時間」を構成する因子はたいてい、どんな仕事にも当てはまる汎用的な課題であるため、一度身につけることで、今後の仕事にも活かすことできます。
ゆえに、中長期的に見て、これらの課題の優先順位を高くしておくのも有効なのですね。
ポイント⑥ とにかく文字化する
因数分解が上達するコツとして、冨田さんは
基本はとにかく紙に書き出すことだ。
とアドバイスをされています。
形にとらわれず、とにかく思いついたことを箇条書きにする、それだけでも効果があると言われています。
メモに書くことによって思考が整理され、視野も広げられ、無限ループにはまっている状態から抜け出すことができるのです。
課題抽出や課題解決で浅い分解しかできないと感じたときは、冨田さんはすぐさま手帳を取り出してアイディアを書き出す作業を、日常的にされてきたそうです。
そのような作業の繰り返しによって、今では因数分解をされなくても高い精度で課題を特定できるようなった、と言われています。
とにかく文字化し、因数分解に慣れていくことを心がけていきたいですね。
次回は、因数分解の7つのポイントの最後「マインドマップを鍛える」をご紹介します。
まとめ
- 課題を因数分解するときのコツの1つが、「質(率)×量(時間、分量)」で切ることです。質×量で切ることで、解決案の偏りを防ぐことができます
- 上記の切り方によって、スキルのみを習得するのではなく、時間(=量)を確保するにはどうすればいいかにも目が向き、タイムマネジメント力の向上や、ツールの使いこなしといったことができるようになり、それらは今後の仕事にも生かせます
- 因数分解のときはメモに書き、文字化することで、思考が整理され、視野も広がり、高い精度での課題の発見に役立ちます
続きの記事はこちら

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