朝活主催の ゆう です。
仕事でも個人のレベルアップにおいても強力なツールとなり得る「PDCA」を、10万部を超えるベストセラー『鬼速PDCA』を参考にご紹介しています。
前回は、鬼速PDCAの中のCHECK(検証フェーズ)の概要をお話ししました。
前回の記事はこちら

検証フェーズは、実行フェーズで考えたアクションや細分化されたタスクが目標へと近づく最適解となっているかどうかを判断する機会でしたね。
検証することで、仮説が最適解へと近づいて、実行サイクルの無駄打ちを減らすことが可能になります。
実行は自信満々ですることが大切ですが、検証は、仮説の精度を上げるために疑心暗鬼に、慎重に進めることが求められることをお話ししました。
今回は、PDCAサイクルの最後のフェーズである、ADJUST(調整フェーズ)の概要をご紹介します。
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ACTION(改善)ではなく、ADJUST(調整)である理由
鬼速PDCAでは、一般にACTION(改善)とされるフェーズを、ADJUST(調整)フェーズとされています。
なぜ調整かは、以前の記事でご紹介したとおり、うまくいったときにもその原因を見つけることを想定されてのことだからですね。
今回うまくいったからと、その原因を突き止めないでいると、やがてその再現ができなくなってしまいます。
そんなときはうまくいった原因を調べ、次回のフェーズでより高いパフォーマンスを発揮するための「伸長案」を出すべきなのですね。
PDCAサイクルを回していく際、改善ばかりにとらわれ、伸長案の検討を忘れている場合が多いため、冨田さん(『鬼速PDCA』の著者)はあえてこのフェーズをADJUST(調整)フェーズと呼ばれています。
また、はじめてPDCAの概念を聞く人は、「DOとACTIONはどちらも『する・やる』という意味だが、何が違うのか?」と混乱してしまうため、それを防ぐために「調整」としている、とも言われています。
検証結果を踏まえた4種類の調整案
検証結果を踏まえて考える調整案には、次の4種類あると言われています。
- ゴールレベルの調整案
- 計画レベルの調整案
- 解決策や行動レベルの調整案
- 調整不要
①ゴールレベルの調整案
得られた情報と自分の現状を検証した結果、そもそもの目指す山(重要目標)を変えたり、目標の期日を先延ばしにしたりすることです。
この場合、現在のPDCAは中止され、別のPDCAが回り始めることになります。
あるいは大きなトラブルが発生した場合、それは課題の1つではあるものの、他の課題とはレベルが違う場合、その課題で達成できることを重要目標とする新たなPDCAを回し始めたほうがいいでしょう。
②計画レベルの大幅な調整案
検証の結果、今までは主に見えていなかった課題が顕在化したときの調整です。
①のような、それを重要目標として新たにPDCAを回すほどではないものの、新たに情報収集を始めて解決案を考える必要がある場合、改めて計画フェーズに入ることになります。
③解決策や行動レベルの調整案
実行サイクルの微修正のことです。
計画そのものは変えず、優先度を変えたり、方法をブラッシュアップしたりしながら軌道修正をはかるような調整ですね。
PDCAサイクルを回していくと、仮説の精度も高まっていくため、徐々にこうした調整だけで済むようになると言われています。
④調整不要
ときには、検証した結果、すべてが順調に動いている場合もあるでしょう。そのときは調整不要となります。
PDCAサイクルといえば、なにかしらの改善がされていくイメージがありますが、何もしないという場合もあるのですね。
このように検証結果によって扱うことが変更されるのが、調整フェーズの特徴です。
ここまで、PDCAサイクルの各フェーズの概要を見てきました。次回からは、サイクルの各フェーズの詳細をお話ししていきます。
まとめ
- 鬼速PDCAはACTION(改善)ではなく、ADJUST(調整)フェーズとされているのは、うまくいったときもその原因を見つけることが想定されているからです。うまくいった際も、それを再現し、かつより高いパフォーマンスが発揮できるよう、原因を調べて伸長案を出すことを忘れないために、“調整”フェーズといわれるのです
- 検証結果を踏まえて考える調整案には、以下の4つがあります
- ゴールレベルの調整案-重要目標(KGI)を変えたり、目標の期日を先延ばしにする必要がある場合の調整案です
- 計画レベルの調整案-今までは見えていなかった課題が顕在化した場合の調整案です。計画フェーズから改めて入ります
- 解決策や行動レベルの調整案-計画そのものは変えず、実行サイクル内で微修正を行う調整案です
- 調整不要
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