朝活主催の ゆう です。
このブログでは、ベストセラー本を参考にさせていただき、仕事・プライベートをより充実させるためのスキルをご紹介しています。
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『鬼速PDCA』とは? 10万部を超える本格ビジネス書
今回からご紹介するのが『鬼速PDCA』(冨田和成著、クロスメディア パブリッシング)です。
2016年に発売され、10万部を超えるベストセラーになっています。
著者の紹介-最年少で証券会社のトップ部門へ 現在はFinTech分野で注目を集める
著者の冨田和成さんは野村證券で数々の営業記録を樹立し、最年少で本社の超富裕層向けプライベートバンク部門に異動。
野村證券退社後、2013年に株式会社ZUUを設立。同社は金融メディア「ZUU online」や投資判断ツール「ZUU Signals」で注目を集めています。
わかっているつもりでわかっていない「PDCA」
タイトルの『鬼速PDCA』とは、野村證券時代から使っている冨田さんの造語であり、現在代表を務めている株式会社ZUUで浸透している仕事の進め方のモデルのことです。
PDCAといえば、
- PLAN(計画)
- DO(実行)
- CHECK(検証)
- ACTION(調整 ※一般には改善と訳されますが、冨田さんはあえて調整といわれています)
の4ステップからなるサイクルで、ビジネスパーソンであれば誰もが知っている古典的なフレームワークです。
もともとは製造工程の改善手法としてつくられました。
いまさらPDCA?と思われる方もいるかもしれません。
しかし著者の冨田さんはこう語っています。
PDCAほどわかっているつもりでわかっていない、そして基本と言われているのに実践している人が少ないフレームワークも珍しい。
(中略)
これだけビジネス環境の変化が大きくなったいまの時代こそ、成長スピードが速く、柔軟性の源にもなる「PDCA力」は、会社にとっても個人にとっても、最強のスキルであると声を大にして言いたい。
(『鬼速PDCA』より引用)
わかっていなく、実践する人も少ないフレームワークがPDCAであり、しかしそのPDCA力こそ、会社でも個人でも、いずれの時代においても最強のスキルになり得る、と言われているのです。
実際、このPDCA力を最大限にまで高めてこそ、冨田さんは証券時代に数々の最年少記録を打ち立ててこられたのであり、非常に説得力がありますね。
PDCAは「前進を続けるためのフレームワーク」
PDCAサイクルと聞くと、チームやプロジェクトのマネジメントの手法、ゆえに限定的なフレームワークと思われている場合もあります。
しかし冨田さんは、「前進を続けるためのフレームワーク」がPDCAサイクルであるといわれています。
マネジメントの手法のみならず、個人の目標達成や成長のスキルとしても大いに活用ができるのがPDCAなのですね。
そして、その前進を続けるためのフレームワークを「鬼速」で回し続ければ、会社・部署・個人が、圧倒的なスピードで成果を出し続けることができるのです。
重要なのは“検証頻度”
鬼速PDCAを可能にするのに、なかでも重要なのは検証頻度であるといわれています。
それは、チーム内での検証を怠れば、課題にぶつかった社員がその解決がわからずに悩み続け、立ち止まったままになってしまう可能性があるからです。
そうなれば、チーム全体の成長スピードも落ち、当人にとっても苦しいことになります。
対して冨田さんの会社では週2回の「半週ミーティング」が行われています。
この半週ミーティングでは、単に各自が進捗を話し合うだけの形式的なものではなく、課題解決を前提とされています。
社員の行動計画はこのミーティングに合わせて半周ごとに区切られており、結果目標を数値化(KGIやKPI)するだけでなく、行動目標も数値化され(KDI ※詳しくは今後の記事で説明します)、その進捗が発表されます。
数値が未達であれば、何らかの要因、課題があるはずです。
それを社員同士で共有し、参加者全員で課題を解決するための手助けをし、次のサイクルに活かす、という手法が取られているのです。
これによって、課題にぶつかって、どうしていいかわからず、後回しにして結局やらずに、チーム全体の成長速度を落とすことを防止しているのですね。
課題が出るのは「鬼速で前進をしている証拠」
私たちは基本的には課題を抱えたくない、回避したい、という気持ちがあると思います。
しかし冨田さんは、
鬼速で前進を続ける限り、新たな課題は次々とやってくる。
(中略)
1週間仕事をして何も問題がないことなどあり得ない。
「課題がないのは行動をしていない証拠」という共通認識が当社の社員のなかにはある。
(『鬼速PDCA』より引用)
課題が出るのは当たり前で、それはそれだけ行動している証拠。課題が出ないことのほうが問題、といわれているのですね。
ミーティングで各自が課題を発表することは何も恥ずかしいことではなく、それどころか課題が言えることのほうが賞賛の対象である、とまでいわれています。
細かな検証と課題の共有、それらの適切な処置は、鬼速でPDCAを回していく上で不可欠なのですね。
個人でPDCAを回すときも重要なのは振り返り
冨田さんは社会人になってから、個人的な実行目標の毎日の振り返りを一度も欠かしたことはない、ともいわれています。
さらに、半週ペース、週次ペース、月次ペース、四半期ペース、半期ペース、そして年次ペースでも振り返りをすることが習慣となっているそうです。
綿密な検証を繰り返すことで、それだけPDCAは早く正確に回っていくのであり、個人の成長も、目標への到達もそれだけ早まっていくのですね。
鬼速PDCAを身につければ桁違いの速さで成長できる。
いまは高みにいる先輩やライバル企業であっても、自分が10倍の速度で成長すれば、必ず追いつける。
(『鬼速PDCA』より引用)
と、ご自身の体験も踏まえ、「PDCA力」の凄まじさを力強く語られています。PDCAを早速回していきたい!とモチベーションが高まりますね。
次回からは、そのような最強のスキルになり得るPDCAで、誤解されている6つのことをご紹介します。
まとめ
- 2016年に発売され、10万部を超えるベストセラーとなっているのが『鬼速PDCA』です。野村證券で数々の営業記録を樹立、独立後は金融メディアの展開や投資判断ツールの開発で注目を集める冨田和成さんが、これまで培った経験・スキルをもとに鬼速で回すPDCAの技術を紹介されています
- PDCAは、環境の変化が速く大きくなったいまの時代こそ、会社にとっても個人にとっても最強のスキルである、といわれています。それは変化に耐えうる企業・個人の成長に大いに活用できるスキルだからです
- 鬼速PDCAで特に重要なのは検証頻度です。検証を怠れば、課題にぶつかっても空回りし続け、時間を無駄にしてしまいます。対して、検証頻度を増やしチームで課題を共有すれば、課題解決の手助けが得られ、個人・チームの成長速度を落とさずに前進できるのです
- 「課題が出るのは当たり前、課題が出るのは鬼速で前進している証拠」、むしろ「課題がないほうが行動していないということであり問題である」という認識を持つことで、細かな検証や視野の広がり、個人の成長へとつながり、鬼速でPDCAが回ることにつながります
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