Win-Winを考える8-結ぶべき協定の5つの要素と、マネージャーの典型的な誤りとは?|朝活で学ぶ「7つの習慣」その42

朝活主催の ゆう です。

このブログでは、世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

続けてお話ししているのが、第4の習慣「Win-Winを考える」についてです。

『7つの習慣』では、理想的かつ唯一選択可能な人間関係のパラダイムは「Win-Win(お互いが満足し、それぞれの利益や成長にもつながる関係)」であると教えられています。

その「Win-Win」の関係を構築するのに知っておくべきなのが、「Win-Winを構成する5つの側面」です。

前回は2番目の「人間関係」について詳しくお話ししました。

前回の記事はこちら

Win-Winを考える7-人間関係で最も大事なものとは?妥協ではなく◯◯へ|朝活で学ぶ「7つの習慣」その41
朝活主催のゆうです。このブログでは、世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。完訳7つの習慣人格主義の回復続けてお話ししているのが、第4の習慣「Win-Winを考える」についてです。『7つの習慣』では、唯一選択可能な...

人間関係の本質は「信頼」であり、信頼関係を築くためには

  • 信頼口座への預け入れと怠らないこと
  • どんな人間関係のパラダイムを持っている人であっても、まずは影響の輪にフォーカスすべきこと

をお話ししました。

今回は、人間関係を築いた相手と結ぶべき、効果的な「協定(合意)」の条件についてご紹介します。

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結ぶべき協定の“5つの要素”

「Win-Win」のパラダイムで結ぶべき実行協定の基本的な枠組みは、「全面的なデリゲーションの5つの要素」である、といわれています。

全面的なデリゲーションについては、第3の習慣「最優先事項を優先する」のパートでご紹介をしました。

最優先事項を優先する9-多くの成果を生み、膨大な時間を獲得できる“全面的なデリゲーション”とは?|朝活で学ぶ「7つの習慣」その25
朝活主催のゆうです。このブログでは、世界的なベストセラーである『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。完訳7つの習慣人格主義の回復前回は、第3の習慣「最優先事項を優先する」の項目の1つである「デリゲーション」についてお話ししました。...

まずデリゲーションとは「権威委譲」のことで、簡単にいうと「人に任せる」ということです。

どれだけ効果的なパーソナル・マネジメントを実行しても、自分一人で生み出せる成果には限りがあります。
しかしスタッフや部下に適切にデリゲーションすれば、何倍、何十倍以上の成果がもたらされるのです。

ここで気をつけるべきことは、デリゲーションには2種類あり(「使い走りのデリゲーション」と「全面的なデリゲーション」)、成果が生み出されるのは、手段に固執せず、それでも結果は生み出されると相手を信頼する「全面的なデリゲーション」と知ることです。

その全面的なデリゲーションの5つの要素が満たされる協定であれば、プロジェクトチーム内でも、会社と仕入先の間柄でも、共通の目的を持つコミュニティ内でも、それは適切な協定となり得ます。

では、その5つの要素とは何かというと、

  1. 望む結果(いつまでに、何を達成するのか ※手段を除く)
  2. ガイドライン(守るべき基準)
  3. リソース(望む結果を達成するために使える人員、資金、技術、組織のサポート)
  4. アカウンタビリティ(結果を評価する基準、評価する時期)
  5. 評価の結果(望む結果を達成したらどうなるのか、あるいは達成できばければどうなるのか)

の5つであり、当事者間でこれらを明確にしておく必要があります。

ここで知っておいていただきたいのが、最も犯しやすい間違い、典型的な管理者がとる行動がある、とうことです。

典型的な管理者がとりがちな誤った行動とは?

それは、信頼口座がマイナスであるがゆえに、相手を信頼せず、細かく監視してチェックし、指図することです

あなたが仮に上司から信頼してもらえず、いちいちやり方に口出しをされれば、どう思うでしょうか?

指摘されることに不満を持ったり、恐れたりし、モチベーションは急落してしまいますね。

また結果を出せないとどんな仕打ちがあるかに恐怖を感じ、ルールから逸脱したり、監視の目を盗んで、結果をごまかしたりもしかねませんね。

任せる方も、監視やチェックに時間を使えば、自分のことが疎かになり、デリゲーションの意味がなくなってしまいます

相手を信頼し、全面的に任せる場合は?

反対に、相手を信頼すれば、なるべく手を出すことは少なくなるでしょう。

その際の管理者の役割は、必要なときに手助けをし、仕事の進捗の報告を聞くだけです。

そうなれば、自分は自分のやるべきことに集中ができ、お互いに高い成果をあげることができるのですね。

また、適切なアカウンタビリティを設け、本人自身で結果の評価を行うほうが、人間性が尊重され、本人も精神的に成長する、ともいわれています。

その協定の土台となるのが、やはりお互いの人格と、信頼関係です。

どんなに優れた協定であったとしても、人格や信頼が欠けていれば、協定とは外れた行動を取ってしまいます。

 

次回は、5つの要素を取り入れて協定の内容を明確にしたことで、本当に望む結果が短期間で実現した大手銀行の社員研修の例をご紹介します。

まとめ

  • 『7つの習慣』で、唯一選択可能な人間関係のパラダイムは「Win-Win(お互いが満足し、それぞれの利益・成長につながる関係)」といわれています。その「Win-Win」を構成する5つの側面が以下のものです
    1. 人格
    2. 人間関係
    3. 合意(協定)
    4. システム
    5. プロセス
  • 関係を築いた相手と結ぶべき協定の基本的な枠組みは「全面的なデリゲーション(=権限委譲)の5つの要素」であり、その要素が以下のものです。協定を結ぶ際は、これらを明確にしておきましょう
    1. 望む結果
    2. ガイドライン
    3. リソース
    4. アカウンタビリティ
    5. 評価の結果
  • 管理者がとりがちな誤った行動として、相手を信頼せずに、細かく監視・チェックし、指図することが挙げられています。口出しされるほうは不満を持ち、意欲が低下してしまい、任せるほうも監視や指摘に時間を使えば、自分のことが疎かになってしまいます
  • 全面的に任せるには相手を信頼すること、その土台になるのがやはり人格です。優れた協定を結んでも、人格が欠けていれば、協定とは外れた行動を取ってしまいかねないでしょう

続きの記事はこちら

Win-Winを考える9-セルフ・コントロール型研修がもたらした劇的な変化|朝活で学ぶ「7つの習慣」その43
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