木村屋“あんぱん”誕生と成功のエピソードから知る「“相手の立場に立つこと”の大切さ」

朝活主催の ゆう です。

スキルアップ!朝活では、ワークを通して相手にわかりやすく話を伝える練習をしています。

そのワークで話をする内容は、偉人・先人のエピソードです。
わかりやすく話を伝えられるようになるだけでなく、ためになるエピソードも学べる、1回で2度おいしい(?)ワークを行っています。

ではどんなエピソードを学んでいるのか、このブロクではその一部をご紹介しています。

今回は、「あんぱん」で有名になった「木村屋」の創業者である木村安兵衛さんのエピソードから、「相手の立場に立つ大切さ」を学んでみましょう。

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木村屋“あんぱん”誕生と成功のエピソード

明治維新は、多くの武士を失業に追い込んだ。

日本で最初にパン屋を開いた木村安兵衛も、その一人であった。

五十二歳でのリストラは大きな痛手だった。家族を養うには仕事を見つけねばならない。

東京には、元武士の就職を斡旋する「職業訓練所」ができていた。

安兵衛は、この訓練所で、初めて西洋人の主食“パン”と出会う。

 

パン職人と語り合ううちに、「これから、日本にも広まるに違いない」と確信した安兵衛は、パン屋を開業する決意をする。

また、元武士のプライドからいっても、今さら町人に雇われるより、新たな道を切り開きたいという気持ちが強かった。

妻と息子・英三郎の協力を得て、パン作りを、一から学び始めたのである。

 

明治二年、苦労の末に、東京に「文英堂」をオープンさせる。

しかし、パンは、まったく売れなかった。

いくら文明開化といっても、米を食べ続けてきた日本人には、まだ、なじめない味であったのだ。

西洋のパンに劣らぬものを作りたいというのは、あくまで自分の願望である。

珍しいというだけで、客が喜んで買ってくれるとは限らないのだ。

安兵衛は、自分の立場ばかりを優先して、相手の立場に立つことを忘れていたのだ

その後、火災で店は全焼する。

不幸にも見舞われたが、志を捨てなかった。
店名を「木村屋」と改め、日本人に合ったパンの研究を続けていくのである。

 

安兵衛、英三郎父子は、饅頭からヒントを得て、パンにあんこを入れてみた。

しかし、うまく焼き上がらない。

そこで、西洋式にビール用の酵母を使うのをやめ、日本酒の酵母で焼いてみると、ふっくらした“あんパン”ができ上がったのである。

この和洋折衷のあんパンは、爆発的な人気を博した。

木村屋のあんパンに惚れ込んだ元幕臣の山岡鉄舟や、“街道一の大親分”清水次郎長などが宣伝に一役かい、やがて日本全国へ、広がっていった。

 

五十歳を過ぎてからの、ゼロからの挑戦は、新商品の開発によって、大成功を収めたのであった。

 

「情熱」が勝因であるのとは当然だ。

しかし「相手の立場に立つこと」が、もっとも重要であることを物語っている

日本人好みのパンを追求していった結果、“あんぱん”がつくられ、大きな人気を得ることになりました。

木村安兵衛さんの“あんぱん”を完成させるまでの情熱とともに、「相手の立場に立った」アイディアがあったからこその成功だったことがわかります。

ついつい自分の思いを押し通そうとしてしまうのが私達ですが、押しつけがましくなっては、相手に心から喜んでもらうことはできませんね。

商品やサービスを開発したり勧めたりするときはもちろん、普段の言動でも心がけていきたい大切な教訓だと感じました。

まとめ

  • 明治二年、苦労の末に、東京に「文英堂」をオープンさせ、日本で最初にパン屋を開いた木村安兵衛でしたが、はじめはまったくパンが売れませんでした。パンは当時の日本人にはなじめない味であり、「西洋のパンにも劣らぬものをつくりたい」という自分の思いばかりを優先し、相手の立場に立つことを忘れていたことに気づきました
  • 店の全焼という不幸に見舞われる中もパンの研究を続け、饅頭からヒントを得て、パンにあんこを入れ、さらに日本酒の酵母を使用として出来上がったあんぱんは爆発的な人気を博しました。情熱に加えて「相手の立場に立つこと」が事業成功にはもっとも重要であったのです

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この記事を書いた人
南 雄一郎

スキルアップ!勉強会 主催者。
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