朝活主催の ゆう です。
このブログでは、世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。
前回は、「信頼口座」の章にある「主な6つの預け入れ」のうち、「期待を明確にする」について詳しくご紹介をしました。
前回の記事はこちら

私たちは相手に期待していること、「本当はこうしてほしい」と思っていることを曖昧に伝えていたり、そもそも伝えていなかったりしています。
しかしそれでは相手と自分とで認識に違いができて誤解を生み、人間関係に支障をきたし、信頼口座から引き出しをしてしまいます。
反対に、最初からお互いに期待を明確にして認識を合わせておけば、不要な引き出しを防ぐことができるのですね。
それには時間や労力がかかりますし、忍耐も必要です。また期待をはっきりと伝えるには勇気も要します。
曖昧にしたまま、相手との認識合わせを避け続けることもできます。
しかしそれでは、誤解が生じたとき、修復のためにかかる時間や労力は倍以上でしょう。修復が不可能とも思える深刻な亀裂が入ることもあり得ます。
だから前もって「期待を明確にする」ことは、長い目で見て、大きな預け入れとなるのですね。
今回は、5番目の預け入れである「誠実さを示す」についてご紹介します。
主な6つの預け入れ
- 相手を理解する
- 小さなことを気遣う
- 約束を守る
- 期待を明確にする
- 誠実さを示す
- 引き出してしまったときには心から謝る
スポンサーリンク
「誠実さを示す」とは “その場にいない人に対して忠実になること”
誠実さはさまざま預け入れの基礎になる、とコヴィー博士は言われています。
信頼残高を増やすための努力をしていたとしても、誠実さがなければ残高はゼロにさえなってしまうのです。
では不誠実とはどんなことかといえば、心に二面性がある、ということです。
自分の言ったことに対して現実を合わせる、すなわち約束を守ること、相手の期待に応えることも誠実な態度ですが、それ以上に誠実さに求められるのは、裏表のない統一された人格のことなのです。
誠実な人間になろうというときの必要なものについて、コヴィー博士はこう言及されています。
誠実な人間となるもっとも大切なことは、 その場にいない人に対して忠実になることである。
その場にいない人に誠実な態度をとれば、その場にいる人たちの信頼を得られる。
いない人を擁護して守ろうとするあなたの態度を見れば、居合わせた人たちは、あなたを信頼する。
(『7つの習慣』より引用)
誰かと2人きりで話をしているとき、その場にいない人の悪口を言ったり、批判をしてしまったりしたことはないでしょうか?(とても本人にはいえない言葉で)
その場を盛り上げるためであったり、口にしてフラストレーションを解消するためであったりと、目的はいろいろあると思いますが、やってはいけないと思いつつも、誰にでも経験のあることだと思います。
もしその後、いない人の悪口を言った相手との関係が悪くなってしまったらどうでしょうか?
相手は、その場にいない人の悪口を言うという私の本性を実際に目にしているので、「ほかの誰かにも自分の悪口を言っているのではないか」と思いますよね。
そう思えばますます、関係の修復は難しくなってしまうでしょう(私自身も非常に耳が痛いです…)。
このような裏表のある態度では、とても信頼残高を増やすことはできないのですね。
「ここだけの話なんだけど…」は、不誠実さを示す行為
あるいは、相手の気を惹こうと、自分だけが知っている誰かの秘密を漏らす、ということもあるのではないでしょうか?
「本当は言っちゃいけないんだけど、君とぼくの間だから…」というように。いわゆる「ここだけの話」ですね。
そんな裏切りをするような人を、相手は信頼してくれるでしょうか?
「この人はきっと私が彼だけに打ち明けたことも、ほかの人に話すに違いない」と思い、とても自分の内面を見せる気にはなれないでしょう。これではその人と深く良好な関係を築くことはできませんね。
二面性は、不誠実さをさらす引き出し
このような不誠実さ、二面性について、コヴィー博士はこう言われています。
二面性は、相手への預け入れに見えるかもしれない。
しかし、自分の不誠実さをさらけ出しているのだから、実際は引き出しになってしまう。
その場にいない人を見下したり、秘密を漏らしたりして、いっときの楽しみという黄金の卵を手にするのと引き換えに、ガチョウの首を絞めることになる。
信頼関係に傷がつき、長く続く人間関係から得られるはずの喜びを犠牲にすることになるのだ。
(『7つの習慣』より引用)
一時の楽しみを得るために、長く続く人間関係の喜びを台無しにしてしまうのは、とてももったいないですね。
その場にいない人の悪口や批判は避け、また自分だけに打ち明けられた秘密は守り通す。このような裏表のない言動が、信頼関係の構築につながります。
相手に耳が痛いことでも率直に話す
そして、単に陰口を言わないだけでなく、面と向かってその人には耳の痛いことも率直に話すことも誠実な言動になります。
その考え方、言動のままでいたらどうなるのか?と相手に予測をさせて、もし好ましくない結果が起きるのなら、それを避けるためにどう改善できるかを一緒に考える。
相手は最初はそんなあなたをよくは思わないかもしれません。自分に都合の良いことを言ってくれる人、イエスマンのほうが楽だからですね。
しかし長い目で見れば、あえて心を鬼にして指摘をしてくれた人に感謝できるようになるでしょう。強固な信頼関係となるのですね。
次回は、最後の預け入れである「引き出してしまったときには心から謝る」についてご紹介します。
まとめ
- 『7つの習慣』では、人間関係の土台である信頼が銀行口座の残高にたとえられ、相互依存の関係構築のために信頼口座への預け入れをしていくことが大事であると教えられています。その5番目の預け入れが「誠実さを示す」です
- 誠実さはさまざまな預け入れの基礎にあたり、不誠実であれば残高はゼロになります。不誠実とは心に二面性があること、その場にいない人の悪口を言ったり、あるいは「ここだけ話なんだけど…」と、誰かの秘密を漏らしたりすることを差します
- 不誠実さをさらけ出せば、相手は「この人に何かを話せば、私のいないところでほかの誰かに言われる」と不審を持ち、信頼関係に傷がつきます。その場にいない人に対しても忠実な態度をとることが誠実さであり、誠実さを示せば、居合わせた人は自分を信頼してくれます
続きの記事はこちら

スポンサーリンク