“灯がなければ、ホタルの光で本を読む”「蛍雪の功」の意味、その由来とは?

朝活主催の ゆう です。

スキルアップ!朝活では、実戦形式で、わかりやすく話をするためのスキルを磨いています。

またそれと同時に、日常でも使える偉人・先人のエピソードも学んでおり、その一部をこのブログでご紹介していています。
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今回は、中国の故事成語から、人生訓を学んでいきましょう。

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「螢雪の功」が生まれたエピソードとは?

「螢雪」と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか?

私は高校生のときによく読んでいた『螢雪時代』を思い出します。『螢雪時代』は、旺文社から出されている大学受験生向けの月刊雑誌ですね。

この『蛍雪時代』の「螢雪」という名前は、中国の故事である「螢雪の功」に由来しているそうです。
「螢雪の功」は、「大変な苦労をして学問に励み、その努力が報われ成功すること」を意味しています。

なぜホタルと雪が「学問に励む、大変な苦労」を指しているのでしょうか。

それは、言葉の由来となった、2人の青年のエピソードからわかります。

晋の時代、(しゃいん)という青年がいた。

多くの書物に目を通して、一心に勉学に励んでいたが、家が貧しく、なかなか灯の油を買うことができなかった。

「夜も、本を読む明かりがほしい」

そこで彼は、夏の間、ホタルを集めて薄い絹の袋に入れ、明かりとしたのであった

また、孫康(そんこう)という青年も貧苦の中、学問に励んでいた。

彼も油を買うお金がなかったので、冬の夜は、寒さに耐えながら雪の明かりで書を読み、夜を日に継いで勉学したという

やがて努力が実り、それぞれ官に仕えて、重んじられるようになった。

この2人の逸話からは、

目的を達成するためには、あらゆる苦労を惜しまないぞ!

の、心意気がビンビン伝わってきますね。

家が貧しく、明りを灯すことができなければ、学問に励むことをあきらめてしまいかねません。

しかし車胤はホタルの光、そして孫康は寒さに耐えながら雪の明かりで勉学をし、やがてその努力が実って、存在を重んじられるようになったのですね。

どれほど厳しい環境であっても、不断の努力は着実に善い結果へとつながり、やがては大事を成し遂げることも可能になるのだと知らされます。

ちょっとでも苦しいことがあると、いろいろな言い訳をして目標達成から逃げてしまいがちなのが私ですが、そんなときこそ「螢雪の功」のエピソードを心に置き、困難なことにもぶつかって、それを乗り越えていきたいと思いました。

まとめ

  • 「螢雪の功」とは故事成語で、「大変な苦労して学問に励み、その努力が報われ成功すること」をいいます
    • 貧しくて灯の油を変えなかった青年が、それでも夜に勉強しようと、ホタルを集めて薄い絹の袋に入れ、明かりとしたこと
    • 同じように油を変えなかった青年が、冬の夜に寒さに耐えながら雪の明かりで書を読んだこと が元になっています
  • 二人の青年はその努力が実り、それぞれ官に仕えて、重んじられるようになりました。「目標達成のためなら、あらゆる苦労も惜しまない」という心意気を持った不断の努力は着実に善い結果とつながり、大事を成し遂げることもできるのです

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