朝活主催の ゆう です。
このブログでは、世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。
前回は、「信頼口座」のなかで紹介されている、「一番の預け入れ」についてお話ししました。
前回の記事はこちら

「信頼口座」とは、人間関係の柱である「信頼」を銀行口座の残高に見立てたものです。
相手に礼儀正しく接する、約束を守るなどの信頼を高める行為は、いわば信頼口座に預け入れをし、信頼残高が増えるようなものです。
残高が高いほど、相手と良好な関係を築けているといえます。
反対に無礼な態度で接する、無視する、約束を破るなどは信頼を損なう行為であり、信頼口座から引き出しをしているようなものです。
それが続いて残高不足となれば、相手とは一触即発の関係となってしまいます。
そんな状態を避けるには、常に残高をチェックし、預け入れをしていくことが大切です。
では一番の預け入れは何かというと
「相手を理解しようとし、相手の話に傾聴し、尊重すること」
でした。
それには時間と忍耐が必要であり、応急処置は通用しないのです。
今回は、一番の預け入れも含む、信頼口座の残高を増やすための具体的な6つの預け入れを詳しくご紹介していきます。
スポンサーリンク
主な6つの預け入れとは?
主な6つの預け入れとは、以下のものです。
- 相手を理解する
- 小さなことを気遣う
- 約束を守る
- 期待を明確にする
- 誠実さを示す
- 引き出してしまったときには心から謝る
これらはどういうことか、具体例を踏まえながら見ていきましょう。
①相手を理解する
1つ目の預け入れは「相手を理解する」ことです。これは「一番の預け入れ」としてもご紹介しました。
なぜ「相手を理解する」ことが一番の預け入れ、最も重要な預け入れになるかというと、すべての預け入れの鍵となるからです。
それについてコヴィー博士はこう言われています。
(「相手を理解する」のがすべての預け入れの鍵となるのは、)相手を理解できなければ、その人にどのような預け入れをすればよいかわからないからだ。
散歩に誘って語り合うとか、一緒にアイスクリームを食べるとか、仕事を手伝ってあげるといったようなことが、あなたにすれば預け入れのつもりでも、相手にとっては預け入れにならないかもしれない。
相手の本当の関心やニーズと合っていなければ、預け入れどころか引き出しになるかもしれない。
(『7つの習慣』より引用)
相手を理解できていなければ、相手の関心やニーズがわからなければ、その人が本当に喜ぶこと、助けとなることもできないから、相手を理解することが肝心なのですね。
相手が大切に思っているものを粗末に扱えば、大きな引き出しとなります。
反対に相手の大切なものを自分も同じように大切にすれば、それは大きな信頼を築くことになり、預け入れになるのです。
ある大学教授は、10代の息子との関係がうまくいっていないことに悩んでいたそうです。
父親は自分の目線で息子に介入していたため空回りするばかりであり、息子から拒絶され、親子関係は殺伐としていました。
そこでコヴィー博士は彼に、
相手を大切に思うなら、相手が大切に思っていることを自分も同じように大切にしなければならない。
という原則を教えました。
この言葉を真剣に受け止めた教授は、息子と一緒に、家の周りに万里の長城に似た塀をつくることにしました。
時間も労力もかかる一大プロジェクトです。
彼は息子と肩を並べ、1年半以上かけて塀を完成させました。
すると、この経験が親子の絆を強くし、彼の息子は人間的に成長しました。その上、勉強して能力を伸ばしたいという意欲も出てきたのです。
相手を理解し、相手もその人が大切にしているものも尊重し、良好な関係を築くには、時間も労力も忍耐も必要になります。
しかしそうして築かれた信頼は強固なものになり、お互いが人間として大きく成長できるのですね。
自分がこう理解してほしいと思うように相手を理解せよ
「相手を理解せよ」といわれると、私たちは自分の目線で相手を理解しようとします。
「自分だったらこう思う、こうする、こう考える」と、自分の体験や考え方から相手を判断してしまいがちです。
「そんな考えは到底、受け入れられない」
「もっと常識的に考えてみなさい」
「あなたのその思いは、適切ではないと思う」
など。
しかしそれでは相手の本当のニーズに応えることはできないのですね。
それについてコヴィー博士はこう言われています。
「何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ」(『マタイによる福音書』七章一二節) という黄金律がある。
文言をそのまま解釈すれば、自分が他の人からしてもらいたいと思うことを他の人にしてあげる、という意味だが、もっと掘り下げて考えてみると、この黄金律の本質が見えてくる。
自分はこう理解してほしいと思うように相手を一人の人間として深く理解し、その理解に従って相手に接する、ということではないだろうか。
(『7つの習慣』より引用)
自分と同じように考えるのではなく、「あなたはそういうことを大切にしているんですね」「そのような価値観を持っているのですね」と、相手を一人の人間として理解しようとし、一人の人間として接する。
それでこそ大きな預け入れとなるのですね。
次回は、2つ目以降の預け入れの行為についてご紹介していきます。
まとめ
- 人間関係の柱である「信頼」を銀行口座の残高に見立てたものが「信頼口座」です。信頼口座への一番の預け入れ(相手との信頼関係を最も深める)は「相手を理解しようとし、相手の話に傾聴し、尊重すること」です
- 一番の預け入れも含む、信頼口座への主な6つの預け入れが、以下のものです
- 相手を理解する
- 小さなことを気遣う
- 約束を守る
- 期待を明確にする
- 誠実さを示す
- 引き出してしまったときには心から謝る
- 「相手を理解する」ことが一番の預け入れとなるのは、すべての預け入れの鍵となる(相手の本当のニーズ、関心を知らなければ、預け入れのつもりが思わぬ引き出しとなる可能性がある)からです
- 相手を理解するときに注意点として、2つが挙げられています
- 相手を大切に思うなら、相手が大切に思っていることを自分も同じように大切にしなければならない
- 自分はこう理解してほしいと思うように相手を一人の人間として深く理解し、その理解に従って相手に接する(自分の目線で、相手を判断しない)
続きの記事はこちら

スポンサーリンク