信頼口座2-残高が増える一番の預け入れとは?心がけるべき「人間関係に応急処置は効かない」原則|朝活で学ぶ「7つの習慣」その27

朝活主催の ゆう です。

このブログでは、世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

前回は、公的成功(=他者との成功)は私的成功(=自らのマネジメントの確立)に先立つこと、また豊かな人間関係を構築する上で考慮したい「信頼口座、信頼残高」についてお話ししました。

前回の記事はこちら

信頼口座1-心に留めたい「私的成功は公的成功に先立つ」という原則|朝活で学ぶ「7つの習慣」その26
朝活主催のゆうです。このブログでは、世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。完訳7つの習慣人格主義の回復前回は、第3の習慣「最優先事項を優先する」の中で紹介されている「全面的なデリゲーション」についてお話ししました...

『7つの習慣』の著者、コヴィー博士は、人間関係の柱である「信頼」を、「銀行口座の残高」にたとえて「信頼口座の残高」という考えを紹介されています。

あなたが相手に対して礼儀正しく接したり、親切をしたり、約束をしっかりと守ったりすれば、信頼口座に預け入れをしたことになり、相手との関係も良好になります。

反対に無礼をはたらいたり、無視したり、約束を破ったりすれば、相手の信頼口座から引き出しをしていることになり、そんな行為を続けていくと、相手との関係が悪化していきます。

相手との良好な関係を維持するには、残高をまめにチェックし、継続的に預け入れをしていかねばならないのですね。

では最も効果的な預け入れ、一番の預け入れとは何なのでしょうか?

今回はそれについて詳しくご紹介をしていきます。

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一番の預け入れは、“相手を認める”言動と態度

信頼口座の残高にいつも預け入れをしてくれる相手、つまり自分が信頼を置いている人の言うことは、私たちは素直に聞き入れますね。

反対に、常に引き出しを要求してくる相手、信頼のおけない人の言うことは聞き入れようとはしないものです。

もしあなたが親で、子供が進路のことで悩んでいたとします。

親としては子供が後悔することのないよう、いろいろとアドバイスを送りたいところですね。

しかしもしあなたが日々、子供のやることに逐一干渉していて、残高が少ない、それどころか不足している状態だった場合はどうなるでしょうか?

子供はあなたからのアドバイスを素直に聞き入れるとは思えませんね。

反対に、継続的に預け入れをしている状態(息子の趣味を知ってその雑誌を買って帰るとか、宿題で困っているときに「手伝おうか」と声をかけたり、映画に誘ったりなどしていた)だと、子供はあなたのアドバイスに関心を持ち、耳を傾けるはずです。

相手と協力して大きな問題を乗り越えようとするときには、日頃からの預け入れが不可欠だとわかります。

では、最も効果的な預け入れとは何でしょうか?

コヴィー博士はこのように言われています。

一番の預け入れは、口を挟まず黙って話を聴いてやることだ

説教したり、自分の若い頃の経験を得意がって話して聞かせたりせず、息子の話にひたすら耳を傾け、理解しようとすることだ。

おまえのことを大切に思っている、おまえを一人の人間として認めているのだと、態度で伝えるのである

(『7つの習慣』より引用)

相手を理解しようとし、相手の話に傾聴し、尊重することこそ、一番の預け入れなのですね。

私たちも、自分の思いを口をはさまずに聞いてくれる人、自分を認めて尊重してくれる人のことは好きになりますよね。その人のアドバイスならぜひ参考にしたい、聞き入れたい、という気持ちになります。

相手を意のままに動かそうとするのではなく、相手を理解し、意向を尊重すること、その土台の上でアドバイスを送ることが、難しい問題を解決する最適な道なのですね。

「人間関係に応急処置は効かない」を肝に銘じる

もしこれまでその預け入れをしてこなかったとすれば、相手の話に耳を傾けようすると、相手は不審に思うかもしれません。

「いったい父さんは何をたくらんでいるんだ? 母さんは今度はどんな手を使って自分を動かそうとしているのか?」と相手は疑ってかかるでしょう。

最初のうちは何の反応もない可能性もあります。

しかし、偽りのない本心からの預け入れを続けていれば、残高が増えていき、強固な関係を築くことが可能になるのです。

人間関係において応急処置は幻想にすぎないことを肝に銘じてほしい。

人間関係は、築くにも修復するにも、時間がかかる

(『7つの習慣』より引用)

ともコヴィー博士は指摘されています。

「農場の法則」からもわかるように、種をまいて、短期間で成長することはあり得ません。忍耐と時間が必要です。
しかし種をまけば、続けて預け入れをしていけば、それは必ず実を結びます。

「人間関係に応急処置は効かない」ことを念頭に置いて、豊かな人間関係を構築していきたいですね。

次回は、信頼口座の残高を増やすための具体的な6つの預け入れをご紹介します。

まとめ

  • コヴィー博士は、対人関係の柱である「信頼」を銀行口座の残高に例えられ、信頼口座の残高に預け入れる行為(=信頼を築く行為)とは何かを教えられています。その最も効果的な預け入れとは「相手を理解すること」、そのために相手の言うことに傾聴すること、といわれています
  • 「人間関係において応急処置は幻想にすぎない」とコヴィー博士は忠告されています。人間関係の修復・構築には時間がかかり、信頼を高めることは一朝一夕にはいきません。日頃から一人の人間として相手を尊重する態度を取り、相手の話に耳を傾けることが大切です。そうしてこそ、相手はこちらのアドバイスも聞き入れるようになります

続きの記事はこちら

信頼口座3-主な6つの預け入れとは?相手を理解し、話に傾聴する重要性|朝活で学ぶ「7つの習慣」その28
朝活主催のゆうです。このブログでは、世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。完訳7つの習慣人格主義の回復前回は、「信頼口座」のなかで紹介されている、「一番の預け入れ」についてお話ししました。前回の記事はこちら「信頼...

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この記事を書いた人
南 雄一郎

スキルアップ!勉強会 主催者。
2014年から都内のカフェでコミュニケーションのスキルを上げるための勉強会を開催していました。
2016年からは、対人関係でのスキルを心理学から学ぶ勉強会をメインに開催しています。
勉強会の開催数は累計200回以上です。

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