信頼口座1-心に留めたい「私的成功は公的成功に先立つ」という原則|朝活で学ぶ「7つの習慣」その26

朝活主催の ゆう です。

このブログでは、世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

前回は、第3の習慣「最優先事項を優先する」の中で紹介されている「全面的なデリゲーション」についてお話ししました。

前回の記事はこちら

最優先事項を優先する9-多くの成果を生み、膨大な時間を獲得できる“全面的なデリゲーション”とは?|朝活で学ぶ「7つの習慣」その25
朝活主催の ゆう です。 このブログでは、世界的なベストセラーである『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。 完訳 7つの習慣 人格主義の回復 前回は、第3の習慣「最優先事項を優先する」の項目の1つである「...

今回から、より良い人間関係の構築で欠かせない考え方である「信頼口座」についてご紹介していきます。

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心に留めるべき「私的成功は公的成功に先立つ」という原則

これまでご紹介した、

第1の習慣「主体的である」
第2の習慣「終わりを思い描くことから始める」
第3の習慣「最優先事項を優先する」

は、私的成功のための習慣でした。

この先は、他者と良好な関係を築き、ともに得られる成功(=公的成功)の領域に入っていきます。

このときに重要なのは、
私的成功は公的成功に先立つ「自立」という土台があって初めて効果的な「相互依存」が築ける、ということです。

自らの人格を磨く努力をしていない人が、手っ取り早く他者と良い関係を築こうとしても、それはとてもできません。
たとえテクニックを駆使して関係を築けたかには見えても、それは一時的なものに終わってしまいます。

それについてコヴィー博士はこう指摘されています。

自分自身をさておいて個性主義のテクニックやスキルで人間関係を円滑にすることだけに汲々としていたら、もっとも大切な人格という土台を崩してしまいかねない。

根のない木に実はつかない。これは原則であり、ものには順序がある。

私的成功は、公的成功に先立つ自分を律し、自制することが、他者との良好な関係を築く土台になる

(『7つの習慣』より引用)

自分を律し、自分をコントロールできている人が本当の意味で自信が持てるのであり、他者と良好な関係の構築にすることができるのですね。

私たちはどうしても表面的な行動を重視してしまいますが、コヴィー博士は

人間関係を築くときにもっとも大切なのは、あなたが何を言うか、どう行動するかではない。あなたがどういう人間かということだ

とも言われています。

「自立」という土台を強固なものにすることを決して忘れてはならないのですね。

人間関係で考慮したい「信頼口座」という考え方

では、人格を磨く努力を怠らないことを意識した上で、長期的な実りの多い人間関係を築くときに心がけるべきこととは何でしょうか?

以前に、最大の効果を得るための原則「P/PCバランス」についてご紹介しました。

「P/PCバランス」の記事はこちら

最大の効果を得るための原則“P/PCバランス”とは?-朝活で学ぶ「7つの習慣」その5
朝活主催の ゆう です。 スキルアップ!朝活のワークの題材にしたこともある『7つの習慣』。言わずと知れた、世界的なベストセラーですね。 完訳 7つの習慣 人格主義の回復 このブロクでは、その内容を少しすつお話しして...

Pとは成果、PCはその成果を生み出す能力のことでしたね。

人間関係でいうならば、Pは他者と力を合わせたときに発揮される素晴らしいシナジーです。
そのPのために必要なPCは、相手への貢献が当たります。

この人間関係のPとPCのバランスを、コヴィー博士は銀行口座の残高に例えられています。

銀行の預金口座にお金を入れれば残高が増え、必要なときにはいつもで引き出すことができます。

ちょうどそのように、人と人とでは「信頼」が築かれ、それは信頼口座に貯えられていると考えることができます。
それぞれの人が、それぞれの相手に対して信頼口座に残高がある状態なのですね。

たとえば、あなたが相手に対して

  • 礼儀正しく接する
  • 親切をする
  • 約束を守る

などの行為をしたときは、PCを高めていることになります。これは信頼口座に預け入れをしていることになり、残高が増えていきます。

信頼口座の残高が高ければ高いほど、相手は私を信頼してくれているということなので、仮に私が何か相手に失礼をしたとしても、相手との関係がそれだけで崩れることはありません。
残高から引き出して補うことができます。

私が相手に何かを依頼をしても、残高が十分にあれば、快く引き受けてくれるでしょう。

この預け入れとは反対に、相手に対して

  • 無礼をはたらく、見下す
  • 相手の話の途中で口を挟む
  • 相手の行動に過剰に反応し騒ぎたてる、あるいは無視する
  • 気まぐれな態度をとる
  • 相手を意のままにしようとする

などの行為は信頼口座から引き出しをすることになります。

そんな行為を続けていては、やがては信頼口座は残高不足になるでしょう。それは相手との関係の悪化を意味します。

ちょっとの失敗も相手は許そうとはせず、私のお願い事も簡単には引き受けてもらえません。「今は忙しいから」と軽くあしらわれてしまうことさえあるかもしれません。

特に夫婦関係、親子関係などの近い人との関係ほど、預け入れを怠り、無意識のうちに残高をどんどん減らし、残高不足の状態になりやすいのです。

結婚生活のように長く続く人間関係であればなおさら、継続的な預け入れをしておかなければならない」とコヴィー博士は指摘されています。

しょっちゅう顔を合わせる人ほど、残高不足を防ぐために、まめに残高チェックをして預け入れをしていきたいですね。

 

では、最も大切な、効果的な預け入れの行為とは何なのでしょうか?

次回は「一番の預け入れ」について、具体例を示しながらお話ししていきます。

まとめ

  • 私的成功は公的成功に先立つ、といわれています。自立という土台があって初めて、効果的な相互依存の関係が築けます。人間関係を小手先のテクニックだけ頼っていれば、やがて人格の土台が崩れ、他者の良好な関係を築くことはとてもできなくなるのです
  • 長期的な実りの多い関係を構築するには、「P/PCバランス」の原則に従い、相手への貢献に力を入れ、信頼を築く(=PC)べきです。コヴィー博士は人間関係の基礎である信頼を銀行口座の残高に例え、信頼口座の残高がその関係を決める、といわれています
  • 信頼口座への預け入れ-礼儀正しい態度・親切・約束を守る
    信頼口座からの引き出し-相手を見下す態度・無視・気まぐれな対応・相手を利用するなどの行為
    残高不足に陥っていては、相手との関係が修復不能となります。継続的な預け入れが、長期的な関係維持に不可欠なのです

続きの記事はこちら

信頼口座2-残高が増える一番の預け入れとは?心がけるべき「人間関係に応急処置は効かない」原則|朝活で学ぶ「7つの習慣」その27
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