朝活主催の ゆう です。
このブログでは、世界的なベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。
前回は、第3の習慣「最優先事項を優先する」のなかで取り上げられている「『人はモノより大切である』という原則」についてお話ししました。
前回の記事はこちら

事務作業や資料作成などの活動は効率を考えるべきですが、「人との関係」を効率で考えては、その人と良好な関係は築くことはとてもできないでしょう。
人に対しては「効果」の観点から考えねばならないのです。良好な関係を築くには、効率は二の次にして、多くの時間をかけるべきなのですね。
今回は、より高い効果を生み出すパーソナル・マネジメントに欠かせない「デリゲーション」についてお話しします。
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自分の能力を何倍にも生かせる「デリゲーション」という方法
「デリゲーション」は、「委任」や「権限委譲」と訳されるそうで、簡単にいえば「人に任せる」ことです。
何かを達成するには自分でやるか、人に任せるかの、どちらかしかありません。
あなたはどちらのほうが多いでしょう?
人に頼みっぱなしも もちろんよくありませんが、かといって全部を自分でやろうとするのも、高い効果を生み出すパーソナル・マネジメントの点からは有効ではないのです。
その理由を『7つの習慣』ではこういわれています。
人に頼むとかえって時間がかかるし労力も使うからと、デリゲーションを嫌がる人は多い。
自分でやったほうがうまくできるからと思うかもしれないが、人に効果的に任せることができれば、自分の能力を何倍にも生かせるのである。
(『7つの習慣』より引用)
実は人に任せるほうが、自分の能力が何倍も生かされ、生産性が高くなるのですね。
それは確かな技術や知識を持っている人に仕事を任せれば、その間に自分は最も重要な活動にエネルギーを注ぐことができるからです。
自分一人でする人は1スタッフ、対して効果的に人に仕事を任せられる人はマネージャーであるともいわれています。
何でも自分の手で行う人は、どんなにがんばっても、生み出される成果には限界があります。
1時間ふつうに働いて得られる結果を1単位とすれば、効率をどれほど上げても2単位、3単位にするのが限界ですね。
しかし多くのスタッフを抱えるマネージャーがうまくデリゲーションすれば、同じ1時間で10単位、50単位、100単位の成果でさえも生み出すことができるのです。
デリゲーションには2種類ある?要注意な「使い走りのデリゲーション」
ここまで聞かれて、「自分は積極的に人に仕事を任せているので大丈夫だ。効果的なマネジメントができるいる」と思われたかもしれません。
しかしコヴィー博士は、「デリゲーションには2種類ある」といわれています。
『7つの習慣』にはこう書かれています。
デリゲーションには基本的に二種類ある。
使い走りのデリゲーションと全面的なデリゲーションである。
使い走りのデリゲーションは、「これを取ってこい、あれを取ってこい、これをやれ、あれもしろ、終わったら私を呼べ」というやり方だ。
スタッフのほとんどは、使い走りのデリゲーションのパラダイムで仕事をしている。
(『7つの習慣』より引用)
同じデリゲーションといっても、使い走りのデリゲーションは要注意です。
行程の1つ1つを指示し、相手の行動に逐一目を光らせ、自分の指示に合わないことをすれば注意したり、やり直させたりする。
この使い走りのデリゲーションでは結局、自分自身は監視や監督に時間を取られるので、仕事を任せる意味は薄れてしまいます。
ゆえにコヴィー博士は「使い走りのデリゲーションで出せる結果はたかが知れているのである」と指摘されているのです。
だから、多くの結果を生み出すには「全面的なデリゲーション」にシフトすべきなのですね。
その全面的なデリゲーションがどのようなものかについては、次回、お話ししていきます。
まとめ
- 効果的なパーソナル・マネジメントに欠かせないのが「デリゲーション」です。「委任」や「権限委譲」、人に任せることを指します。人に頼むとかえって時間・労力がかかると思ってしまいますが、人に効果的に任せられれば、その間に自分はより重要な活動に力を注げるため、自分の能力が何倍にも生かされます
- デリゲーションには「使い走りのデリゲーション」と「全面的なデリゲーション」の2種類があります。使い走りのデリゲーションは、相手の行動に逐一目を光らせ、自分の意に沿わなければ注意をしたり、やり直しをさせたりします。それでは人に任せる意味は薄れ、任された側の意欲も削がれ、その人自身の成長にもつながらないでしょう
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