朝活主催の ゆう です。
このブログでは、朝活のワークでも取り上げたことのある世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。
前回は、第3の習慣「最優先事項を優先する」の中で紹介されている「時間管理のマトリックス」をベースに、効果的なパーソナル・マネジメントについてお話ししました。
効果的なパーソナル・マネジメントの鍵を握るのは「第2領域(緊急ではないが、重要)」であり、緊急ではないときにこの領域の活動に取り組むことで、第1領域の問題を未然に防ぐことができ、むしろ高い成果を上げることができるのです。
この第2領域にかける時間を増やすには、第3領域(緊急ではあるが、重要ではない)、第4領域(緊急でなく、重要でもない)から時間を捻出しなければなりません。
その際に重要なのは、優先する必要のないことにハッキリと「ノー」ということ、そして「ノー」と言うために明確な信念(いわゆる燃えるような「イエス」)が必要であることもご紹介しました。
前回の記事はこちら

今回は、実際に第2領域の活動時間を増やしたことで問題が解決した例をお話しします。
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第2領域の活動時間が5%にも満たなかった事例
何が自分にとって第2領域の活動かを知るには、いかに質問に答えることでわかります。
- 現在はしていないが、もし日頃から行っていれば、あなたの私生活に大きくポジティブな結果をもたらすと思うことを1つ挙げるとしたら、それは何だろうか?
- 同様に、あなたの仕事や専門分野で、ポジティブな結果をもたらすと思うことを1つ挙げるとしたら、それは何だろうか?
これらの質問に対する答えは、どれも第2領域に入ります。
『7つの習慣』の著者であるコヴィー博士は、あるショッピングセンターのマネージャーに同じ質問をしたみたところ、以下のような答えが返ってきたそうです。
「日頃から行えば、あなたの仕事に大きくポジティブな結果をもたらすと思うことを一つ挙げるとすれば何ですか?」
するとほとんどのマネージャーから同じ答えが返ってきた。
ショッピングセンターに入っている店の店長たちと有益な人間関係を築くこと、である。
これは第Ⅱ領域に入る活動だ。
(『7つの習慣』より引用)
このように、第2領域の活動とは何かは、マネージャーは自覚をしていました。
では実際にそのための活動はしていたのでしょうか?
コヴィー博士は続けてこう語っています。
次に、彼らがその活動に割いている時間を分析してみた。
結果はどうかというと、勤務時間の五%にも満たなかった。
むろん、それにはそれなりの理由がある。
次から次へと問題が起こるのだから、どうしようもないと皆口々に話す。
報告書を書かなければならないし、会議もある。
問い合わせに対応しなければならないし、電話をかけなければならない用事や、中断に次ぐ中断もある。
(『7つの習慣』より引用)
何が効果的な活動であるかをわかっていながら、第1領域の用事に追われ(なかには第3領域の活動もあると思いますが)、その活動時間が取れていなかったのですね。
テナントの店長と話す時間があるといっても、必要最低限の連絡や注意であり、豊かな人間関係を築く余地などないように思われていました。
また店長たちは店長たちで店員の雇用やコスト、在庫の管理など、日々を生き延びるための仕事をするので精一杯の状態でした。
マネージャーとのコミュニケーションは、問題を指摘されるための場であり、彼らはできればマネージャーとは顔を合わせたくない、と思っているほどだったのです。
これではいけないと、マネージャーたちは主体的にな活動に踏み出しました。勤務時間の3分の1を、テナントの店長たちとの関係づくりに使うことにしたのです。
第2領域の絶大な効果「活動の20%が結果の80%を生む」
コヴィー博士がこのショッピングセンターの経営に携わってから1年半の間に、マネージャーがテナントの店長たちとの関係改善に使われる時間は全体の20%ぐらい(以前の4倍)に増えました。
すると、それは絶大な効果を発揮し、ショッピングセンターは売上を伸ばし始めたのです。
マネージャーにとっては、新規のテナント希望者が増え、テナントの売上増にともない、賃貸料収入も増え、気持ちの面でも充実感に包まれるようになりました。
この結果を見て、コヴィー博士はこう語っています、
先を見て考え、問題の根っこに働きかけ、危機に発展する前に対処するのだから、第Ⅰ領域の危機や問題は管理できる範囲まで減っていき、たとえ問題が発生してもすぐに解決できるようになる。
時間管理の世界では、これをパレートの法則という。つまり、活動の二〇%が結果の八〇%を生むのである。
(『7つの習慣』より引用)
第2領域の活動に取り組むことで、問題の根っこが解決し、第1領域の問題はどんどん減っていき、素晴らしい効果が生み出される。それは全体の80%の利益を生む、といわれています。
第1領域や第3領域の問題に目を奪われてしまいがちな私たちだからこそ、
- 第2領域の活動とは何か
- そのために果たして時間を使えているだろうか
- 効果的でないことに時間を費やしてはいないろうか
- 第2領域の活動に取り組むことで、どれほどの成果が生み出されるのか
を振り返る時間を取っていきたいですね。
まとめ
- 効果的なパーソナル・マネジメントの鍵を握るのは「第2領域(緊急ではないが、重要)」です。第2領域の活動に取り組むことで、第1領域の問題を未然に防ぐことが可能となります
- 第2領域の活動に取り組むには、まず自分にとっての第2領域の活動とは何かを知ることです。それには、以下の質問に答えることでわかります
- 現在はしていないが、もし日頃から行っていれば、あなたの私生活に大きくポジティブな結果をもたらすと思うことを1つ挙げるとしたら、それは何だろうか?
- 同様に、あなたの仕事や専門分野で、ポジティブな結果をもたらすと思うことを1つ挙げるとしたら、それは何だろうか?
- あるショッピングセンターのマネージャーは、第1領域の用事に追われ、第2領域の活動(テナントの店長たちと有益な活動を築くこと)に勤務時間のわずか5%しか使っていませんでした。そこで、勤務時間の3分の1を店長たちとの関係づくりに使うことにしたのです
- テナントの店長たちとの関係改善に使う時間が増えたところ、ショッピングセンターは売上を伸ばし始め、新規のテナントの希望者も増えていきました。第2領域の活動に取り組むことで問題の根っこを切ることができるため、全体のわずか活動の20%が全体の80%の利益を生むのです(パレートの法則)
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