最優先事項を優先する3-避けるべき“非効果的なマネジメント”とは?時間管理のマトリックスから考察|朝活で学ぶ「7つの習慣」その19

朝活主催の ゆう です。

このブログでは、世界的なベストセラーである『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

前回は、第3の習慣である「最優先事項を優先する」の中で書かれている「時間管理のマトリックス」についてお話ししました。

前回の記事はこちら

最優先事項を優先する2-時間管理のマトリックスから知る“4つの活動領域”|朝活で学ぶ「7つの習慣」その18
朝活主催の ゆう です。 このブログでは、朝活のワークの題材としても使わせていただいたことのある、世界的なベストセラー『7つの習慣』の内容を、少しずつ紹介しています。 前回から、第3の習慣である「最優先事項を優先する」についてお話しして...

時間管理のマトリックスとは、下の図にある、「重要度」と「緊急度」によって、私たちの使っている時間を4つの領域に分けたものです。

自分はどの領域に時間を使っているかを知ることで、効果的なパーソナル・マネジメントができているかどうか、第2の習慣で思い描いた「終わり(=目的)」に着実に近づいているかを知ることができます。

今回は、多くの時間を特定の領域に使っているとどうなるかを、詳しく見ていきます。

スポンサーリンク

活動領域の比重からわかる“非効果的なマネジメント”

まず初めは、第1領域に多くの時間を費やしている場合です。

第1領域に多くの時間を使っている場合

第1領域とは、重要かつ緊急なことでした。放っておいたら取り返しのつかないことになるため、いち早く対応せざるを得ません。

『7つの習慣』ではこういわれています。

第Ⅰ領域ばかりを意識していると、第Ⅰ領域だけがどんどん大きくなり、やがてあなたを支配してしまう

それは浜辺に打ち寄せる波のようなものだ。

大きな問題が打ち寄せてきてあなたを押し倒しては、引いてゆく。

何とか起き上がったと思ったら、すぐに次の波が押し寄せてきて、あなたはまたも倒れる。その繰り返しである。

第1領域のこと(=大きな問題)は、1つが解決したとしても、また別の大きな問題がやってきて、また対応しなくてはならなくなります。
まさに押し寄せては引き、また押し寄せる波のようなのですね。

そしてこのようにも指摘されています。

このように毎日、次から次へと押し寄せる問題に打ちのめされている人たちがいる。

彼らが唯一逃げ込める場所は、緊急でも重要でもない第Ⅳ領域である

だから、彼らのマトリックスを見ると、時間の九〇%が第Ⅰ領域に費やされ、残りの一〇%は第Ⅳ領域に入ってしまう。第Ⅱ領域と第Ⅲ領域はほとんど見向きもされていない

危機に追われる人たちはこういう生き方をしているのである。

図で表すと、このような状態です。

1つの問題の解決にかける時間も労力も大きいため、プレッシャーから開放されるために、第1領域にあてる時間以外は第4領域に逃げ込んでしまいます。

そうなると、波を緩やかにするための第2領域にかける時間もなく、波の勢いを事前に止めることもできず、悪循環が続くことになるのですね。

これは避けたい時間の使い方でしょう。

第3領域に多くの時間を使っている場合

次は第3領域に時間を多く費やしている場合です。

第3領域は重要ではないが、緊急なことです。

ここに時間を多く使ってしまっているのは、そもそも第3領域を第1領域だと思っているからです

自分や組織にとって本当は重要ではないことなのに、「人から言われたから、すでに決まっていることだから」という理由で時間を使っているのですね。

第3領域中心の人について『7つの習慣』ではこう書かれています。

緊急だが重要ではない第Ⅲ領域の用事を第Ⅰ領域の用事と思い込み、それに多くの時間を費やす人もいる。

緊急だから重要なのだと思い込み、緊急の用事のすべてに反応し、ほとんどの時間を使ってしまうのだ

だが、それらの用事は自分にとって緊急なのではなく、ほとんどは他者の仕事の優先順位からきているのであり、早く対応してほしいと期待されていることなのである。

自分にとって何が大事かが不明確ゆえに、他者にとっては緊急な用事を頼まれ、それを重要だと思い込み、時間を使ってしまうのですね。

そうなると自分にとって価値ある問題に取り組む時間がなくなるため、下図のように、第1領域のことが差し迫り、第1領域と第3領域の板挟みになってしまいます。

どちらも1つの問題を解決してもまた別の問題がやってきて、やがて疲弊することになってしまうのですね。

これもやってしまいがちであり、避けたい時間の使い方です。

第4領域に多くの時間を使っている場合

第4領域は、重要でもなく緊急でもないことです。

これに多くの時間を費やしている場合はどうなるか、想像に難くないと思います。

当然ですが下図のように、第1領域の問題に次々と襲われることになりますね。

最も避けるべき生き方といえるでしょう。

 

『7つの習慣』では、

第Ⅲ領域と第Ⅳ領域だけに時間を使っている人は、根本的に無責任な生き方をしている

と厳しく指摘されています。

自分にとって何が大事かを考え、それに優先的に取り組むすることを放棄した、無責任な生き方になってしまうのですね。

効果的な人々の時間の使い方とは?

ではどうすれば効果的なマネジメントができるかというと、『7つの習慣』には

効果的な人々は、第Ⅲ領域と第Ⅳ領域を避けようとする

この二つの領域に入る用件は、緊急であろうがなかろうが、重要ではないからだ。

彼らはまた、できるだけ第Ⅱ領域の活動に時間をかけ、生活の中で第Ⅰ領域が占める割合を小さくしていく

といわれています。

第3領域と第4領域を避け、第2領域に時間をかけてこそ、効果的なマネジメントとなるのですね。

これについては次回、詳しくお話ししていきます。

まとめ

  • 『7つの習慣』の第3の習慣が「最優先事項を優先する」です。この習慣を身につけるときに取り入れたいのが、「時間管理のマトリックス(重要度・緊急度で分けられた4つの領域)」から自分はどの領域に時間を使っているかを知ることです
  • 特定の領域に多くの時間を使っているとどうなるか、以下のように教えられています
    • 第1領域に多くの時間を使っている場合-
      第1領域だけがどんどん大きくなり、やがて緊急事態に縛られることになります。毎日、問題が押し寄せてプレッシャーが大きくなると、緊急でも重要でもない第4領域に逃げ込んでしまい、ますます問題の勢いが増していくのです
    • 第3領域に多くの時間を使っている場合-
      人から頼まれたことだからと、重要だと思い込んで、そのすべての用事に反応して多くの時間を使ってしまい、自分にとって本当に重要なことに使う時間がなくなり、第1領域の問題が差し迫ってきます。第1領域と第3領域の板挟みになるのです
    • 第4領域に多くの時間を使っている場合-第1領域の問題に次々と襲われることになります
  • 効果的な人々は、自分にとって重要ではない第3領域と第4領域を避けようとし、できるだけ第2領域の活動に時間をかけ、第1領域が大きくなることを未然に防いでいるのです

続きの記事はこちら

最優先事項を優先する4-パーソナル・マネジメントの鍵を握るのは“第2領域”と“燃えるようなイエス”|朝活で学ぶ「7つの習慣」その20
朝活主催の ゆう です。 このブログでは、世界的なベストセラーである『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。 完訳 7つの習慣 人格主義の回復 前回は、「時間管理のマトリックス」と、各領域に時間を多く使っている場合どうなる...

スポンサーリンク