ワークショップ主催の ゆう です。
今回のワークショップには初めての3名を含む、9名の方にご参加いただきました^^
3連休は35度を超える猛暑日から始まり、ある意味、悪天候ともいえるような日ながら、たくさんの方に来ていただき、ありがたく思います。
今回は「性格を変えようとしないのはなぜか、またどうすれば変えられるのか?」という内容でディスカッションをしていただきました。
「こういう風になりたいのに、これをやりたいのに、なかなか踏み出せない」ということは、よくなると思います。
自分のこれまでの行動も踏まえつつ「なぜしようと思っているのにできないのか」という理由・原因を考えていただいたことで、その後の話もより受け止めていただけたように思います^^
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人間は、性格を変えないための努力をしている
今回のテーマは、
アドラー心理学に学ぶ「ライフスタイル(=性格)を変える方法」
でした。
アドラー心理学を学ばれると、よくに耳にするのが「ライフスタイル」です。
ライフスタイルと聞くと「生活様式」という意味で一般には使われていますが、アドラー心理学では「認知行動パターン」のことをいわれます。
物事をどのように見て、受け止め、どう行動するか、ということですね。
もっとわかりやすくいうと、「性格」のことです。
なぜ性格といわずに、あえて「ライフスタイル」という言葉を使うかというと、性格は非常に変わりづらいもの、そもそも変わらないもの、という認識が強いと思います。
しかしアドラー心理学では、性格は自らが選択したものである、ゆえに選び直すことも可能であると教えられており、選び取れるという意味で「ライフスタイル」という言葉が使われているのですね。
「ライフスタイル」という言葉が使われている通り、アドラー心理学の第一人者である野田俊作さんは「性格はとても変わりやすい」といわれています。
しかし同時に、
人間は、自分の性格を変えないための能動的な努力を絶えずやっている。だから変わらない。
人間は一般に、自分の性格を変えたがらないということです。「変わらない」「変えられない」のではなくて「変えたくない」のです。
(以上、『性格は変えられる (アドラー心理学を語る1)』より引用)
と、私たちは「性格を変えないための努力をしている、無意識的に性格を変えようとしない」とも指摘をされていることを、前回はご紹介しました。
前回の記事はこちら

ではなぜ人は、意識的には性格を変えたいと思っているのに、無意識的に性格を変えないための努力をしているのでしょうか?
その理由についてお話ししていきます。
人が性格を変えない4つの理由
野田さんは、性格を変えないための理由は大きく4つある、といわれています。
それは以下のものです
- 保守的である
- 統覚バイアス
- 性格が環境をつくり、環境が性格を安定させる
- 人間は自分の性格にたっぷり投資している
今回は1つ目の「保守的である」を詳しく見ていきたいと思います。
①保守的である
保守的であるということについて、野田さんはこう言われています。
性格を変えるということは、危険を冒すということなんです。
今までの生き方を保っていくのであれば、ともかく何が起こるかはわかっている。
まったく新しい生き方をはじめるとすれば、何が起こるかまったくわからない。
大儲けかもしれないが大損かもしれない。
そんな大博打には、めったに賭けないものですよ、人間は……。
(『性格は変えられる (アドラー心理学を語る1)』野田俊作著 より引用)
性格を変えるとは、認知と行動を変えるということであり、まったく新しい生き方をするということですね。
そうなれば、どうしても不安が出てきます。その不安を乗り越えて新しい生き方をしたとしても、それがうまくいくとも限りませんね。
「こんな生き方はいやだ、もっといい生き方があるはず」と、現状に不満を持っていたとしても、「新しい生き方をはじめても失敗する可能性のほうが大きい。何と言っても不安だし、億劫だ」と不安やめんどくさいという気持ちが勝ってしまい、新たな一歩を踏み出すことができないのです。
不満と不安の間を揺れ動き、結局は不便だけどある意味 安心できる生き方を選んでしまうのが人間なのですね。
これが「保守的である」ということです。
次回は2番目の「統覚バイアス」についてお話しします。
まとめ
- アドラー心理学で「ライフスタイル」とは「認知行動パターン」、一般的には「性格」のことをいいます。ライフスタイルは自らが選び取ったものであり、選び直すことができる、「性格は本当はとても変わりやすい」といわれています
- しかし私たちは性格を変えないための能動的な努力をしているから変わらない、ともいわれています。性格を変えない理由として、以下の4つが教えられています
- 保守的である
- 統覚バイアス
- 性格が環境をつくり、環境が性格を安定させる
- 人間は自分の性格にたっぷり投資している
- 性格を変えない1つ目の理由が「保守的である」です。性格を変えるというのはまったく新しい生き方を始めることであり、いわば危険を冒すことです。人間は、そんなリスクをとってまで性格を変えるくらいなら、不満はあっても現状に戻ろうとするのです
引用した書籍
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