朝活主催の ゆう です。
スキルアップ!朝活では、わかりやすく相手に話を伝えるためのワークを行っています。
わかりやすく伝えるには実践的な練習を積むとともに、そのためのスキルを知ることも大切ですね。
このブログでは、『超・箇条書き』(杉野幹人著)から、短く、かつ魅力的に伝える箇条書き(=超・箇条書き)のスキルをご紹介しています。
超・箇条書きのスキルには
- 構造化
- 物語化
- メッセージ化
の3つがあります。
前回は、2番目の「物語化(相手が思わず読みたくなるよう、関心を引くこと)」の工夫の1つである「MECE崩し」についてお話ししました。
前回の記事はこちら

「MECE崩し」の「MECE」は、「漏れなく、ダブりなく」ということで、抜け漏れ、重複を防ぐのに有効な伝え方です。
しかし「超・箇条書き」にとってMECEは優先度の低い情報まで伝え、「フック(関心を引く文)」をなくしてしまう、という弊害も起こり得ます。
そのため、あえてMECEを崩すことで重要度の高い情報を揃え、相手の関心を最後まで保つのが「MECE崩し」でしたね。
今回は、物語化の3番目の工夫「『固有名詞』で具体的にイメージさせる」をご紹介します。
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簡単だけど効果的!固有名詞によるフックづくり
「イントロづくり」や「MECE崩し」とは異なり、1つの1つの文に手を入れて「フック」をつくるのが、この「固有名詞を使う」工夫です。
これは、箇条書きの中で一般名詞を探し、それを読み手と共有できる固有名詞に置き換える、というものです。
これは比較的、簡単にできますね。
一般名詞は抽象度が高くてイメージしづらく、読んだ相手が「自分ごと」として受け止めにくいです。
一方で、箇条書きの中に相手がよく知る固有名詞が入っていれば、グッとイメージしやすくなり、自分のこととして興味深く読んでくれるでしょう。
わずか数文字を変えるだけながら、固有名詞により元々相手の頭にあった情報も呼び起こされて処理されるため、ずっと理解しやすくなるのですね。
一般名詞と固有名詞をそれぞれのみ使った例が『超・箇条書き』の中で紹介されていました。
- 一般名詞
- 私は海外在住の経験があります。
- 固有名詞
- 私はシンガポール在住の経験があります。
これが大学生の採用試験のエントリーシートでの箇条書きであると想定すると、「海外在住」を「シンガポール在住」と固有名詞を使用することで、「シンガポールにいたということは、多様性を受け入れられる人かもしれない」と思ってもらえる可能性が上がります。
またもし面接官の中でシンガポール在住経験の人がいれば、そのことで話が盛り上がり、良い印象を与えれられる可能性もあります。
反対に一般名詞では、印象に残らずにスルーされてしまう場合が多いでしょう。
また、以下の例も紹介されていました。
- 一般名詞
- 会社案内に出ていた社員の方の考え方に共感し、情熱に刺激を受けました。
- 固有名詞
- 会社案内に出ていた情報システム部の山本さんの考え方に共感し、情熱に刺激を受けました。
単に「社員」とした場合は、「いったい誰のことを言っているんだ」とイメージが湧きにくく、さらに「あー、お世辞を言っているだけだろうな」とも思われてしまいかねません。
しかし「情報システム部」といわれると「情報システム部にこの志望者がいる姿」がイメージできますし、「山本さん」という固有名詞も出されると「この人は山本と気が合いそうだ」とも思ってもらえるかもしれません。
少なくとも「お世辞だろう」と思って流されることはなくなりますね。「会社のことをよく調べている」という印象を与えられます。
このように、固有名刺を入れるという、ほんの数文字を変える作業で、相手はイメージがしやすくなり、自分のこととして受け止めてくれる可能性が大きく上がります。
ぜひ使っていきたいスキルですね。
次回は、これまでで紹介していた新入社員Aさんのつくった箇条書きに固有名詞を入れることでどう劇的に変わるか、詳しく見ていきます。
まとめ
- 超・箇条書きのスキル「物語化」の2つ目のコツが「『固有名詞』で具体的にイメージさせる」です。一般名詞を、相手がよく知る固有名詞に置き換えることで、相手はグッとイメージしやすくなります
- 「海外在住の経験」→「シンガポール在住の経験」、「社員の方」→「情報システム部の山本さん」など、わずか数文字を変えるだけで、相手のイメージは鮮明になり、印象に残りやすくなるのです
続きの記事はこちら

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