朝活主催の ゆう です。
朝活では、相手にわかりやすく話を伝えるための実践形式のワークを行うとともに、よりわかりやすく伝えるためのスキルをご紹介しています。
このブログでは、そのスキルの一部をお話ししています。
続けて紹介をしているのが、箇条書きの技術です(『超・箇条書き』(杉野幹人著)を参考にさせていただいています)。
普通の箇条書きに、さらに技術を生かすことで、「短く、魅力的に伝えられる箇条書き(=超・箇条書き)」となり、要件を相手に劇的にわかりやすく伝えることができるのです。
その超・箇条書きに必要な3つの技術が、
- 構造化
- 物語化
- メッセージ化
です。
前回はその中の1つである「構造化」とは何かということ、そして構造化のための3つの工夫の1つ「自動詞と他動詞を使い分ける」についてお話ししました。
前回の記事はこちら

今回は、「自動詞と他動詞の使い分け」に加え、全体像を曖昧にしないための工夫をご紹介します。
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「超・箇条書き」ではご法度な“体言止め”
箇条書きでは、単語の羅列が使われることがあります。
たとえば、『超・箇条書き』では以下の例が挙げられています。
- 豚の角煮で使われる調味料は次の4つである
- 醤油
- みりん
- 砂糖
- 日本酒
このような単語の羅列の場合は、誤解を与えることなく、ベタ書きよりも整理されていて、わかりやすく、問題はありません。
問題は、本来は動詞で終わらせるべき文章を体言止めにする場合です。
具体的に、以下の例が取り上げられていました。
- コストの低下
- 原価
- 販促費
- 間接費
「コストの低下」だけでは、そもそも「状態・現象」を表すのか、あるいは「行為」を表すのかが不明確であり、曖昧な意味になってしまいますね。
「状態・現象」だとすれば、過去・現在・未来のどれを表しているかがわかりません。
また「行為」の場合も時制が不明瞭であり、また主語が省略されているので、因果関係も不明です(これは、前回ご紹介した、本来は他動詞を使うべきところで自動詞を使うことでわかりづらくなることと同じですね)。
これでは相手は一瞬では理解できず、誤解をされる恐れもあります。
ゆえに「体言止め」の使用について、こう指摘されています。
本来は動詞であったところを名詞にして体言止めをするのは、全体像の理解を妨げる。
このため「超・箇条書き」では体言止めはご法度なのだ。
(『超・箇条書き』より引用)
「コストの低下」と書かずに、「状態・現象」として伝えたいなら自動詞で「〇〇によってコストが低下している」など時制をハッキリさせ、
「行為」として伝えたいなら他動詞で「〇〇がコストを低下させる」と、時制と因果関係をハッキリさせたいですね。
体言止めを使うことで「状態・現象」か「行為」のどちらを表すか曖昧になってしまう場合はその使用をやめ、
自動詞と他動詞を適切に使い分けることで、全体像がスッキリとした、一瞬で理解できる箇条書きにしていきたいですね。
次回は、構造化のための2つ目の工夫「『直列と並列』で時間軸を整える」について詳しくお話しします。
まとめ
- 短く、かつ魅力的に伝える超・箇条書きのためのスキルが、構造化・物語化・メッセージ化の3つです。構造化のための工夫の1つが「自動詞(状態・現象を表す)と他動詞(行為・それによる因果関係を表す)を使い分ける」ことでした
- 全体像を曖昧にしないための工夫の1つが、“体言止め”を使わないことです。本来は動詞で終わらせるべき文章に体言止めを使うと、状態・現象を表すのか、行為を表すのかが不明確となります。時系列もわかりません。ゆえに「超・箇条書き」では体言止めはご法度です
- 「コストの低下」でいえば、状態・現象を表すなら「~によってコストが低下している」、行為を表すなら「~がコスト低下させる」と書くと、伝わりやすくなるでしょう
続きの記事はこちら

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