ワークショップ主催の ゆう です。
6月を迎え、梅雨入りが近づいたからか、蒸し暑い日が続いていますね(^^;)
その中で開催したワークショップには、初めての方2名を含む、6名の方にご参加いただきました^^
SEや管理栄養士、翻訳をされている方など、いろいろな職種の方が参加されました。
今回も参加者同士で話し合っていただくディスカッションやワークの時間を取り入れたところ、楽しまれていたと感じます。
私自身、アウトプットすることで、理解もグッと深まると実感しています。
今後もこういう時間を積極的に取っていきたいと思います。
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アドラー心理学にみる「人間関係の悩み解消の3ステップ」
今回のワークショップのテーマは、
アドラー心理学に学ぶ「人間関係の悩み解消の3ステップ」
でした。
アドラー心理学といえば、『嫌われる勇気』がベストセラーとなって、一躍注目を集めました。
『嫌われる勇気』が発売されてからはすでに4年以上が経ちますが、いまもアドラー心理学の関連書籍は出し続けられていて、根強い人気がありますね。
それはアドラー心理学の内容は斬新で、かつ実践してみて効果があるからなのだと思います。
アドラー心理学では、人間の悩みはすべて対人関係の悩みである、と教えられています。
人間は1人で生きることはできません。必ず他者とのつながりの中で生きています(無人島で生活をしたり、宇宙に飛び出したりすれば話は変わりますが)。
だから悩みもまた他者と必ず結びついている、ということなのです。
対人関係が避けられないなら、その悩みを解消して快適に生きたい、と誰もが思われるでしょう。
その対人関係の悩み解消方法を、アドラー心理学の観点から3ステップでご紹介していきます(『グループと瞑想 (アドラー心理学を語る2)』を参照)。
その3ステップとは、
- 課題の分離
- 結末を予測する
- 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を実行する
です。
はじめの「課題の分離」とは、問題を「自分の課題」と「相手の課題」とに分けて、「相手の課題」には介入せず、「自分の課題」に集中する、自分にできることは何かを考えて実行する、というものでした。
そして前回ご紹介したのが2つ目のステップ「結末を予測する」でした。
前回の記事はこちら

結末の予測とは、「今までやってきたことを続けるとどうなるのかを検討すること」です。
たとえば、親が子供に「勉強しなさい!」というのは、子供の課題への介入です。
それでは子供は勉強への意欲をなくしてしまうでしょう。
そのときに「親がこの先も子供に『勉強しなさい!』と言い続けていれば、果たして子供は勉強するようになるのだろうか…」
そう親に考えてもらうのが「結末の予測」なのですね。
「結末の予測」をすることで、「このままでは状況は変わらない。いやむしろ、状況はかえって悪くなるばかり」と、いまが実に不便な状況にあることに気づければ、行動を変える勇気が湧いてくるのです。
「今でやってきたことを続けるとどうなるか」が現状を変える
勉強だけでなく、LINEの返信や仕事の依頼なども同じことがいえます。
返信を求めるLINEメッセージを送って、しかも既読になっているのに相手から返事が来なくてイライラ…、という経験はされたことがある人が多いと思います。
あまりにイライラして「どうして返信してくれないの?!」と相手を問い詰めたとします。しかしそれでも返信が来なかったのでさらに厳しく問い詰める、こんな循環を続いたらどうなるでしょうか?
相手は嫌気が刺してまったく返信しなくなり、当事者同士では修復不可能な状態に…、という可能性も考えられますね。
しかしここで「自分が相手を問い詰め続けたなら、相手は返信をくれるだろうか?」と結末を予測してみると、どうでしょうか?
「相手が悪い。自分の気持ちを全然考えてくれていない」と相手を責めてばかりいたら、相手は心を開いてくれるでしょうか?
このように自分に問いかけると、「今のままの態度ではますます関係が悪くなるだけ。ではどうすれば良くなるだろうか?」と考えるようになると思います。
もちろん、相手は相手で「自分にできることは何か」を考えなければなりませんが、それは相手の課題であり、介入してはならないのですね。
「自分だけ関係改善のための努力をしているのが許せない!」という方もいます。
しかし関係改善の努力をして得するのは相手ではなく、その人自身です。その人自身が人間的に成長できれば、ほかの人との関係がますます良くなったり、仕事で評価されたりもするでしょう。
それが正しい努力であるなら、その努力は必ず報われるのですね。
これが悩み解消の3ステップの2ステップ目「結末を予測する」でした。
次回は最後の3ステップ目「代替案を実行する」について詳しくお話ししていきます。
まとめ
- アドラー心理学のカウンセリング指導者である野田俊作さんは、対人関係の悩みの解決法を3つのステップで教えられています
- 課題の分離
- 結末を予測する
- 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を実行する
- 2つ目のステップ「結末を予測する」とは、「今までやってきたことを続けるとどうなるのかを検討すること」をいいます。「これを続ければ状況は良くなるどころか、悪くなる一方である」と気づけば、行動を変える勇気が出てくるのです
- 相手を問い詰め続けたら、相手はこちらの望むことをしてくれるだろうか、と結末を予測すれば、「相手を責めれば、ますます関係が悪くなるだけ。ではどうすれば良くなるだろうか?」と考え、より適切な行動が取れるようになるでしょう
続きの記事はこちら

参考にした書籍
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