ワークショップ主催の ゆう です。
今回のワークショップには初めての方3名を含む、7名の方にご参加いただきました(^^)
暖かくなったと思ったら、また少し冷え込んで、体調管理が難しい時期ですね。
体調が悪くなって参加できなくなってしまった方もいて、残念でした…。
初めて来られた方は意欲的な方ばかりで、私自身も学びを深めることができました^^
学んだ内容をシェアすることで、新たな気づきも得られるので、こういう場に来ていただけるのはとてもありがたいと感じます。
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アドラー心理学から知る「悩み解消の3ステップ」とは?
今回のワークショップのテーマは、
アドラー心理学に学ぶ「人間関係の悩み解消の3ステップ」
でした。
前回のレポートはこちら

『嫌われる勇気』がベストセラーとなったことで有名になったのが「アドラー心理学」です。
アドラー心理学では
人間の悩みはすべて対人関係の悩みである
と教えられています。
生きていれば対人関係の悩みは絶えませんね。
対人関係の悩みを根底からなくそうとするには、宇宙の果てまで行かなければなりませんが、そんなことはほぼ不可能です。
ゆえに私達に対人関係の悩みはつきものです。
しかし、できることならその悩みを可能な限り解消し、対人関係からむしろ喜びを得て、幸せに生きていきたい、とは誰もが思われるでしょう。
その対人関係の悩み解消の仕方を、アドラー心理学に基づき3つのステップでお話ししています(『グループと瞑想 (アドラー心理学を語る2)』より)。
そのステップとは
- 課題の分離
- 結末を予測する
- 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を実行する
です。
前回までのレポートでは、1つ目のステップの「課題の分離」についてご紹介しました。
今回は2つ目のステップである「結末を予測する」についてです。
対人関係を問題が激変する!悩み解決の第1歩「課題の分離」
2つ目のステップについてお話しする前に、最初のステップである「課題の分離」を簡単に振り返ります。
課題の分離とは、ある問題について、自分の課題と相手の課題とを切り離す、というものでした。
自分の課題とは、最終的には自分がするしかない、自分が決定権を持っている課題です。
相手の課題は、最終的には相手に任せるしかない課題ですね。
たとえば、子供が勉強しなくて親が困っている、という問題があったとします。
この問題の子供の課題とは何でしょうか?
それは「勉強するかしないか」ということですね。勉強するかしないかの、最終的な決定をするのは親ではなく子供です。
では親の課題は何かというと、子供に対してどう振る舞うか、ということです。
子供の課題 | 親の課題 |
勉強するかしないか | 子供に対してどう振る舞うか |
ここで重要になるのは、「相手の課題に介入してはならない」というルールです。
相手の課題に介入しない、つまり相手に無理やり、あるいは作為的に課題をやらせようとしてはならないのです。
相手の課題に介入すると、トラブルが生じてしまいます。
親が子供に無理やり勉強させようとして、果たして子供は素直に言うことを聞くでしょうか?
「勉強しなさい!」と言われると、反対にやる気を失った、という経験がある人ばかりだと思います苦笑
催促したり干渉したりするほど相手に嫌な思いをさせるは、課題に介入しているからなのですね。
ですので、対人関係のトラブルを避けるには、課題を分離し、「自分には何ができるだろうか」と問いかけることです。
先の勉強の例でいえば、親は子供の課題に介入するのではなく、子供が課題に向かいやすくする助けをすることで、良好な関係を築けるでしょう。
- 子供に対する勉強への気持ちを聞く。わからないところがあって困っているなら、一緒に問題に取り組む
- わからないことがわかったことの喜びを知ってもらう
- 子供にばかりやらせるのではなく、自分にも課題を与えて、一生懸命取り組む姿を見せる
など、親としてできることはいろいろとありますね。
これが悩み解決の始まりとなります。
破ってはならないルール | 取るべき行動 |
相手の課題に介入してはならない | 「自分に何ができるだろうか」と問いかける |
具体例: 催促する、干渉する、強要する | 具体例: 相手の気持ちを聞く、楽しさを伝える、一生懸命取り組む姿を見せる |
解決策を得られるステップ「結末の予測」とは?
このように課題を分離したあとにすることが「結末を予測する」ことです。
結末の予測とは、「今までやってきたことを続けるとどうなるのかを検討すること」です。
勉強の例でいうなら、子供に「勉強しなさい!」と言い続けていたらどうなるかを予測することです。
結末を予測すると、
「そんなことを言い続けて子供は本当に勉強するようになるのか?」
「ますます子供は勉強へのやる気を失うのではないか?」
「そもそも自分が子供のときに、親から言われたらどう感じるのか?」
と、今までとは違った視点から問題を見つめ直すことができ、解決策を見出すことができるのですね。
この「結末を予測する」についてはまた次回、別の具体例を通して詳しくお話しします。
まとめ
- アドラー心理学のカウンセリング指導者・野田俊作さんは、対人関係の悩みの解決法を、以下の3つのステップで教えられています
- 課題の分離
- 結末を予測する
- 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を実行する
- 最初のステップの「課題の分離」とは、自分の課題と相手の課題とを切り離し、相手の課題には介入しないことです。対人関係のトラブルを避けるには、「自分に何ができるだろうか」と問いかけ、自分の課題に意識を向けることが大切なのです
- 2番目のステップ「結末を予測」とは、今までやってきたことを続けるとどうなるのかを検討すること、です。結末を予測することで、これまでのやり方の誤りに気づき、本当の解決策を見つけることにつながります
勉強会に参加された方の感想
○どのお話も興味深かったです。大変納得いたしました。
○目的を達成するために便利だから悩みを作り出してる、ってところに目から鱗かつ納得しました!
○悩み解決の3ステップ、特に結末を予測する、代替案を考える、は実践していきたいと思いました。
続きの記事はこちら

参考にした書籍
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