4/5(木) 課題の分離の後は?解決策が得られる「結末の予測」-人間関係の悩み解消の3ステップ5|心理学勉強会レポート34

ワークショップ主催の ゆう です。

今回のワークショップには初めての方3名を含む、7名の方にご参加いただきました(^^)

暖かくなったと思ったら、また少し冷え込んで、体調管理が難しい時期ですね。
体調が悪くなって参加できなくなってしまった方もいて、残念でした…。

初めて来られた方は意欲的な方ばかりで、私自身も学びを深めることができました^^

学んだ内容をシェアすることで、新たな気づきも得られるので、こういう場に来ていただけるのはとてもありがたいと感じます。

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アドラー心理学から知る「悩み解消の3ステップ」とは?

今回のワークショップのテーマは、
アドラー心理学に学ぶ「人間関係の悩み解消の3ステップ」
でした。

前回のレポートはこちら

11/15(水) “YOUメッセージ”から“Iメッセージ”へ-人間関係の悩み解消の3ステップ4|心理学勉強会 レポート25
心理学勉強会主催のゆうです。今回の勉強会には初めての方お2人を含む、3名の方にご参加いただきました^^平日の夜で仕事も忙しく、参加が難しくなってしまった人もいましたが、来られた方と学びを深めることができ、嬉しく思います。アウトプットの機会を...

『嫌われる勇気』がベストセラーとなったことで有名になったのが「アドラー心理学」です。

アドラー心理学では

人間の悩みはすべて対人関係の悩みである

と教えられています。

生きていれば対人関係の悩みは絶えませんね。

対人関係の悩みを根底からなくそうとするには、宇宙の果てまで行かなければなりませんが、そんなことはほぼ不可能です。
ゆえに私達に対人関係の悩みはつきものです。

しかし、できることならその悩みを可能な限り解消し、対人関係からむしろ喜びを得て、幸せに生きていきたい、とは誰もが思われるでしょう。

その対人関係の悩み解消の仕方を、アドラー心理学に基づき3つのステップでお話ししています(『グループと瞑想 (アドラー心理学を語る2)』より)。

そのステップとは

  1. 課題の分離
  2. 結末を予測する
  3. 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を実行する

です。

前回までのレポートでは、1つ目のステップの「課題の分離」についてご紹介しました。

今回は2つ目のステップである「結末を予測する」についてです。

対人関係を問題が激変する!悩み解決の第1歩「課題の分離」

2つ目のステップについてお話しする前に、最初のステップである「課題の分離」を簡単に振り返ります。

課題の分離とは、ある問題について、自分の課題と相手の課題とを切り離す、というものでした。

自分の課題とは、最終的には自分がするしかない、自分が決定権を持っている課題です。
相手の課題は、最終的には相手に任せるしかない課題ですね。

たとえば、子供が勉強しなくて親が困っている、という問題があったとします。

この問題の子供の課題とは何でしょうか?

それは「勉強するかしないか」ということですね。勉強するかしないかの、最終的な決定をするのは親ではなく子供です。

では親の課題は何かというと、子供に対してどう振る舞うか、ということです。

子供の課題親の課題
勉強するかしないか子供に対してどう振る舞うか

ここで重要になるのは、「相手の課題に介入してはならない」というルールです。
相手の課題に介入しない、つまり相手に無理やり、あるいは作為的に課題をやらせようとしてはならないのです

相手の課題に介入すると、トラブルが生じてしまいます。

親が子供に無理やり勉強させようとして、果たして子供は素直に言うことを聞くでしょうか?
「勉強しなさい!」と言われると、反対にやる気を失った、という経験がある人ばかりだと思います苦笑

催促したり干渉したりするほど相手に嫌な思いをさせるは、課題に介入しているからなのですね。

ですので、対人関係のトラブルを避けるには、課題を分離し、「自分には何ができるだろうか」と問いかけることです

先の勉強の例でいえば、親は子供の課題に介入するのではなく、子供が課題に向かいやすくする助けをすることで、良好な関係を築けるでしょう。

  • 子供に対する勉強への気持ちを聞く。わからないところがあって困っているなら、一緒に問題に取り組む
  • わからないことがわかったことの喜びを知ってもらう
  • 子供にばかりやらせるのではなく、自分にも課題を与えて、一生懸命取り組む姿を見せる

など、親としてできることはいろいろとありますね。

これが悩み解決の始まりとなります。

破ってはならないルール取るべき行動
相手の課題に介入してはならない「自分に何ができるだろうか」と問いかける
具体例:
催促する、干渉する、強要する
具体例:
相手の気持ちを聞く、楽しさを伝える、一生懸命取り組む姿を見せる

解決策を得られるステップ「結末の予測」とは?

このように課題を分離したあとにすることが「結末を予測する」ことです。

結末の予測とは、「今までやってきたことを続けるとどうなるのかを検討すること」です。

勉強の例でいうなら、子供に「勉強しなさい!」と言い続けていたらどうなるかを予測することです。

結末を予測すると、

「そんなことを言い続けて子供は本当に勉強するようになるのか?」
「ますます子供は勉強へのやる気を失うのではないか?」
「そもそも自分が子供のときに、親から言われたらどう感じるのか?」

と、今までとは違った視点から問題を見つめ直すことができ、解決策を見出すことができるのですね。

この「結末を予測する」についてはまた次回、別の具体例を通して詳しくお話しします。

まとめ

  • アドラー心理学のカウンセリング指導者・野田俊作さんは、対人関係の悩みの解決法を、以下の3つのステップで教えられています
    1. 課題の分離
    2. 結末を予測する
    3. 代替案(オルタナティブ・ウェイ)を実行する
  • 最初のステップの「課題の分離」とは、自分の課題と相手の課題とを切り離し、相手の課題には介入しないことです。対人関係のトラブルを避けるには、「自分に何ができるだろうか」と問いかけ、自分の課題に意識を向けることが大切なのです
  • 2番目のステップ「結末を予測」とは、今までやってきたことを続けるとどうなるのかを検討すること、です。結末を予測することで、これまでのやり方の誤りに気づき、本当の解決策を見つけることにつながります

勉強会に参加された方の感想

○どのお話も興味深かったです。大変納得いたしました。

○目的を達成するために便利だから悩みを作り出してる、ってところに目から鱗かつ納得しました!

○悩み解決の3ステップ、特に結末を予測する、代替案を考える、は実践していきたいと思いました。

続きの記事はこちら

6/2(土) 行動を変える勇気が得られる「結末の予測」とは-アドラー心理学に学ぶ 人間関係の悩み解消の3ステップ6|心理学勉強会レポート41
ワークショップ主催のゆうです。6月を迎え、梅雨入りが近づいたからか、蒸し暑い日が続いていますね(^^;)その中で開催したワークショップには、初めての方2名を含む、6名の方にご参加いただきました^^SEや管理栄養士、翻訳をされている方など、い...

参考にした書籍

グループと瞑想 (アドラー心理学を語る2)

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