心理学ワークショップ 主催の ゆう です。
今回の勉強会には、初めての方2名を含む、4名の方にご参加いただきました☆
三連休の中日であり、参加される方がおられるか不安でしたが、お話と交流の機会をいただけて、よかったです!
今回のワークショップでは、「良好な人間関係を築く“GIVEの精神”」についてお話ししました。
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悪気がなくても人は自分の貢献を過大評価し、他人の貢献を過小評価する
今回のワークショップのテキストにしたのが『GIVE&TAKE』です。
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)
この本は、ペンシルベニア大学ウォートン校の終身教授であり、組織心理学者のアダム・グラント氏によって書かれました。
この中には、人間のタイプは
- Giver(ギバー)
- Taker(テイカー)
- Matcher(マッチャー)
の3つがあること、
3つのタイプのうち、グラント教授は最も成功しているゆえギバーになることを勧めていること、
ただし、ギバーは最も割を食っているタイプでもあり、ギバーとして成功するには工夫が必要であることも説いています。
ギバーとして成功するには、ギバーにはどのような特徴があるのか、その素晴らしい特徴を知っておかねばなりませんね。
素晴らしい特徴の2つ目が「時間に鷹揚」であること、
2つ目が「他人がした貢献に注目する」ことでした。
前回は「他人がした貢献に注目する」について、私達人間は、悪気はなくても自分の貢献度を過大評価し、相手の貢献度を過小評価してしまう(責任のバイアス)、とお話ししました。
前回の記事はこちら

成功するギバーは、この「責任のバイアス」を克服し、相手の貢献に注目し、相手に感謝や尊敬を示すことができる人、相手のやる気を奪わずに信頼される人なのです。
反対に、「責任のバイアス」を克服できないと、他人に対して感謝や尊敬の思いなど抱かず、傲慢な態度を取ってしまいます。そんな人は周りから信頼されずに、嫌われてしまいますね。
では「責任のバイアス」の原因とは何か、また克服方法としてどんなものがあるのか、ご紹介します。
「責任のバイアス」の原因と、克服法
「責任のバイアス」の原因は、言われれば当たり前なことで、「自分の貢献に関する情報量のほうが多い」からです。
自分がいかに努力をしているかは自分が最もよくわかります。しかし相手がどれだけ努力をしているかの情報の取得は、限られてしまいます。陰の努力は簡単に見落としてしまいますね。
それでは、その原因を踏まえたうえで、「責任のバイアス」を克服するにはどうすればいいのでしょうか?
それは「他人の貢献に注目し、他人の貢献をリスト化する」ことです。
他人の貢献をリスト化し、それを見ることで、見落としがち・忘れがちな他人の貢献に気づき、他人の貢献を過小評価するという「責任のバイアス」を克服することができます。
それについて、こんな実験が行われました。
従業員が、上司にどれくらい貢献しているもらっているかを評価する前に、上司からどのくらい助けられているかを考えたそうです。
すると、上司の貢献に対する評価が、部下が上司の助けを考える前が17%だったのに対し、上司の助けを考えた後は33%になったそうです。
他者の陰の貢献を考えることで、他者の貢献への評価を高め、「責任のバイアス」の克服につながるのですね。
「責任のバイアス」を克服することで、
うまくいかないときは自分が責任を負い、
うまくいっているときは、すぐにほかの人を褒める
ようになれます。そうなれば、責任感の強い人と思われ信頼されるでしょうし、周りから好かれもしますね。
これこそが「ギバーの心がけ」です。
「他人の貢献に注目し、他人の貢献をリスト化する」。ぜひ心がけ、実行していきたいですね。
まとめ
- 組織心理学者 アダム・グラント氏は、「ギブ・アンド・テイク」に関する人間のタイプを「ギバー・テイカー・マッチャー」の3つに分けました。このなかで最も成功しているのはギバーであり、最も割を食っているのもをギバーといわれています
- 成功するギバーになるにはまずその特長、戦略を知らなければなりません。その特長の1つが「他人がした貢献に注目する」です。ギバーは、相手の貢献度を過小評価してしまう「責任のバイアス」を克服し、他者と協力関係を築いているのです
- 責任のバイアスの原因は、「自分の貢献に関する情報量のほうが多い」ことです。ゆえに他人の貢献をリスト化することで、責任のバイアスを克服し、他者の貢献を認め、感謝できるようになります。うまくいっているときはすぐにほかの人をほめることができるのです
心理学勉強会に参加された方の感想
○生活上の様々な難問をこうした レクチャーで気軽に聞けるのは、とてもありがたいです。
○Giverになるモチベーションが生まれました。
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