心理学ワークショップ 主催の ゆう です。
今回のワークショップでは、初めて方お2人を含む、5名の方にご参加いただきました☆
久しぶりに参加され、お話しできた方もいて、充実した時間になりました^^
スポンサーリンク
『GIVE&TAKE』から知る人間の3つのタイプ
今回のワークショップでは『GIVE&TAKE』という本の内容についてお話ししました。
GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 (単行本)
この本は、ペンシルベニア大学ウォートン校にて史上最年少で終身教授となったアダム・グラント氏によって書かれたものです。
この中でグラント教授は、人間には3つのタイプ(Giver、Taker、Matcher)があること、そして私たちが成功の階段の一番上にあがるにはGiver(ふつうのGiverではなく、他者志向性のGiver)となるべきことを主張しています。
前回の記事では、そのGiverの素晴らしい特徴の1つである「時間に鷹揚」について紹介しました。
前回の記事はこちら

今回は2つ目の特徴である「他人がした貢献に注目する」をお話しします。
Giverの素晴らしい特徴「他人がした貢献に注目する」
Giver(受け取る以上に与える人)の特徴である「他人がした貢献に注目する」とは、具体的にどういうことでしょうか?
ここで突然ですが、質問です。
夫婦関係(もしくは最近の恋愛関係)について、その関係を維持するためにしているすべての努力のうち、あなたがこなしているのは何%ですか?
関係維持のための努力とは、たとえば、夕食づくりや旅行の計画を立ててあげる、ゴミ出しをしたり、ケンカしてしまったときに自分から仲直りをしたりすることが挙げられるでしょう。
してもらって助かっていることもあれば、自分が率先して実行し、相手を助けていることもありますよね。
ではその割合はいくらだと思いますか?
仮に「私は相手よりも努力しているから、60%ぐらいかなぁ」と思ったなら、相手は40%と答えて、ちょうど100%になりますよね。
100%より大きくなれば、自分の努力を過大評価(あるいは相手の努力を過小評価)していることになります。
反対に100%を下回れば、自分の努力を過小評価(あるいは相手の努力を過大評価)していることになります。
その統計結果はどうだったのか。
ある心理学研究によると、カップルの4組に3組が100パーセントをかなり超えたといわれます。つまり、お互いに自分の貢献度合いを過大評価していた、ということですね。
自分の貢献度を高く見積もる「責任のバイアス」
このような結果からもわかる通り、人は自らの貢献度を評価するときに、「相手の努力に対して、自分の貢献を高く見積もる」というバイアスがかかるのです。
それを「責任のバイアス」といいます。
この責任のバイアスにより、相手の貢献度を低く見積もり、自分の貢献度は過大評価したため、100パーセントをかなり超えるカップルが多かったのです。
ビジネス向けのSNS「リンクトイン」の共同設立者リード・ホフマン氏は
悪気がなくても、人は自分の貢献を過大評価し、他人の貢献を過小評価する
と語っています。
では、相手の貢献度合いを正当に評価せずに、自分の貢献を過大評価したままでいれば、どうなるでしょうか?
「私は関係維持のためにこんなにがんばっているのに、相手は何もしてくれない」という考えになってしまいます。
そして、相手は相手でそう考えているとすれば、お互いに「相手は自分よりやってくれない。自分こそ優遇されるべきだ」という考えに陥り、お互いを責めて、ギスギスとした関係になってしまうでしょう。
それでは「責任のバイアス」を克服し、相手と良好な関係を築くにはどのようにしたらよいのでしょうか。それについては次回、ご紹介します。
まとめ
- ペンシルベニア大学ウォートン校の心理学教授 アダム・グラント教授によって、人間関係のギブ・テイクをもとに、人間が3つのタイプに分けられました(ギバー・テイカー・マッチャー)。なかでも最も成功してるタイプが他者志向のギバーといわれています
- 成功するギバーの2つ目の特徴が「他人がした貢献に注目する」です。ある心理学研究によって、人間は自分の努力を過大評価し、相手の貢献を過小評価しがちであることがわかっています。それは「責任のバイアス」によるものです
- 「責任のバイアス」とは、お互いの貢献を評価するとき「相手の努力に対して、自分の貢献を高く見積もる」という偏った見方をいいます。責任のバイアスを克服しなければ、相手の貢献を認められず、感謝もできず、相手を責めてしまい、協力関係を維持するのが困難になるのです
ワークショップに参加された方の感想
○共感できる内容が多く、ためになりました。
この時期に今回のお話を聞くことができて非常に良かったです。
続きの記事はこちら

スポンサーリンク