7/16(日) “信頼”と“信用”の違いと、信頼に欠かせない「自己受容」とは?-アドラー心理学にみる 健康なパーソナリティ2|心理学勉強会レポート7

朝活主催の、ゆうです。

3連休の中日に開催したカフェ勉強会でも。定員いっぱいとなる5名の方にご参加いただきました☆
交流と学びの場をいただき、とてもありがたく、嬉しいです(^^)

以前に朝活に参加された方で、約半年ぶりにお会いできた方もいました。久しぶりでしたが楽しくお話しでき、充実した時間となりました♪

今回は、アドラー心理学で教えられる「4つのパーソナリティ」についてお話ししました。レポートでは前回の続きを書いていきます。

前回の記事はこちら

6/28(水) 健康なパーソナリティの基準“共同体感覚”とは?-アドラー心理学にみる 健康なパーソナリティ1|心理学カフェ勉強会レポート5
朝活主催の、ゆうです。今月最後となったカフェ勉強会、初めての方お2人を含む、5名の方にご参加いただきました^^今回は仏教心理学を学んでいる方も参加され、話が弾みました! 実りの多い勉強会となっていること、嬉しく思います(^^)勉強会では、ア...

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アドラー心理学による「4つのパーソナリティ」

前回はパーソナリティ(性格)に「健康なパーソナリティ」と「未熟なパーソナリティ」があるとお話ししました。

健康なパーソナリティの人は良い対人関係を築き、幸せに生きていけますが、未熟なパーソナリティの人は対人関係で必ずトラブルを起こしたり、悩みを抱えたりして、生きることが苦しくなってきます。

このパーソナリティは「共同体感覚」を「活動的かどうか」を軸にして、さらに詳しく4つに分けることができるともお話ししていました。

それは

  • 共同体感覚が高くて、活動的である人
  • 共同体感覚が高くて、非活動的である人
  • 共同体感覚が低くて、活動的である人
  • 共同体感覚が低くて、非活動的である人

以上の4つです。

パーソナリティを判別する基準の1つである「共同体感覚」は

  • 自己受容
  • 他者信頼
  • 他者貢献

の、3つの要素で構成されているものでした。

今回はこの3つの要素のなかの「自己受容」「他者信頼」について見ていきます。

①自己受容

自己受容とは、ありのままの自己を受け入れているということで、より具体的には「自己評価が高い、自分のことが好きである」ということです。

「自分のことが嫌い」という人や、自己嫌悪に陥っている人は、精神的に健康だとはいえないのです。

②他者信頼

他者信頼は、「他人を信頼し、他人と協力できている」ことです。また、不必要に競争しない態度ですね。

この「信頼」という言葉、アドラー心理学では「信用」とは明確に分けて使われています。

どのような違いがあるかというと、

信用は、条件付きに信じる、ということです。
反対に信頼は、無条件に信じる、ということです。

例えていえば、銀行でお金を借りるときは「信用」されてはいますが、「信頼」はされていません。

無条件でお金を貸してくれる銀行は皆無ですね。

仕事や役職、年収などを見られ、「この人には返済できる能力がある」と判断されて初めてお金を借りることができます。
さらには連帯保証人をつけたり、抵当を入れたりする必要もあります。

仮に、誰でも彼でもに「信頼して」お金を貸していたら、銀行はつぶれてしまうでしょう。

これを対人関係でいえば、「こういう人は信じる。でもこういう人は受け入れない」と条件を付けて信じるのが信用であり、
他者を無条件に信じている、たとえ裏切られることがあっても(実際にいま、裏切られていたとしても)信じ続けることが信頼です

「裏切るなんて、そんな人だとは思わなかった」というのは信用していたということであり、信頼はしていなかったのですね。「裏切らない」という条件付きで信じていた、といえます。

他者を信頼するのに大切なことは?

「そんな無条件で信じることなんて、できません!」という方も多いと思います。

しかし条件付きで信じているということは、裏を返すと、常にその人のことを疑っている、ということです。
信頼の反対は「懐疑」といわれます。

懐疑の状態で、他者と心からの協力関係を築いていくことはできませんね。

協力関係を築くには、裏切られるのは覚悟の上で信頼していく必要があります。

また、信頼は相手を「自分を援助してくれる“仲間”」だと見なすこと、ともいわれます。反対に、信用は相手を「いつか裏切るかもしれない“敵”」と見なしている状態ですね。

他者を敵と見なせば、当然、協力などはできず、始まるのは競争です。競争しているのは、好ましい関係とはいえませんね。

では他者を信頼するにはどうすればいいかというと、それには「自己受容」が大切になってきます。

「自分のことが好きであり、自己評価が高い」人、自分自身を信頼できている人は、他者をも信頼する勇気があります

反対に自己嫌悪している人が他者を信頼することは到底、できませんよね。

ゆえに「すべての始まりは自己受容」ともいわれています。

 

次回は、3つ目の要素である「他者貢献」とはどんなことか、詳しくお話しします。

まとめ

  • アドラー心理学では「共同体感覚」と「活動的かどうか」を基準として、パーソナリティが4つの領域に分けられています。基準の1つである「共同体感覚」は以下の3つの要素で構成されています
    1. 自己受容
    2. 他者信頼
    3. 他者貢献感
  • 自己受容は、自己評価が高い・自分のこと好きである、ということです。自己嫌悪に陥っている人はパーソナリティが健康であるとはいえません
  • 他者信頼は、不必要に競争せず、他者と協力関係が築けていることです。条件付きで信じる「信用」とは異なり、信頼は無条件で信じること、相手が期待に応えられなくても、その成長を信じることをいいます。懐疑の状態では、他者と心からの協力関係は築けません

カフェ勉強会に参加された方の感想

◯アドラー心理学の理論の話で終わらず、具体的なアクションの方法として仏教の教えもご説明いただけたので、明日から実践してみたいなと思えました。

◯参加者同士でディスカッションできるのがいいですね。本を読んでるより内容がよく分かります。

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