5/18(木) アドラー心理学にみる、他者を敵ではなく仲間だと思えるアプローチ|心理学勉強会レポート2

朝活主催の ゆうです。

今月2回目となるカフェ勉強会を開催しました^^

今回はホテルの中にある落ち着いたカフェでの勉強会で、初めての方お2人を含む3名の方にご参加いただきました(^^)

アウトプットの機会をいただけるのは、とても有難いですね(>_<)

今回の自己紹介では、読書についての話が盛り上がりました!
私は心理学系の本をよく読んでいますが、そればかりだと知識も偏ってしまうので、違うジャンルのおすすめ本を教えてもらえるのは嬉しいです。興味深い健康本をすすめてもらいました。

自己紹介のあとは、心理学のシェアです。

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カフェ勉強会での学び「どうして対人関係で悩んでしまうのか?」

今回のカフェ勉強会でも前回に続き、「アドラー心理学」についてお話ししました。

アドラー心理学関連の本は有名な『嫌われる勇気』をはじめ、たくさん店頭に並べられていますが、なかでも私がおすすめなのが、野田俊作さんの『アドラー心理学を語る』シリーズです。

野田俊作さんは「日本アドラー心理学会」の会長をしている方で、アドラー心理学の第一人者です。あの『嫌われる勇気』の著者・岸見一郎さんにアドラー心理学を紹介したのも野田さんといわれています。

その野田さんの書籍をもとにしながらお話ししました。

アドラーは人間の悩みについて、

人間の悩みはすべて対人関係の悩みである

と語っています。

どうして私たちは対人関係で悩んでしまうのでしょうか。

それは他者を仲間ではなく“”だと見なしているからです。

他者が私を援助してくれる仲間だと思えれば、他者と争って精神を削ることはないですよね。他者の存在が安心につながりますし、他者に対して貢献しようという気持ちも出てきます。

しかし反対に、他者のことを敵と見なしてしまうと、どうでしょうか。

敵に対して、貢献しよう、という気持ちはまったく出てきません。それどころか、他者を出し抜いてでも競争に勝とう、という気持ちが出てきてしまいます。そして競争に敗れればツライ思いをすることになります。

では競争に勝てていれば喜べるかというと、そうもなりません。

『嫌われる勇気』にはこう書かれています。

たとえ敗者にならずとも、たとえ勝ち続けていようとも、競争のなかに身を置いている人は心の休まる暇がない

(中略)

社会的成功をおさめながら幸せを実感できない人が多いのは、彼らが競争に生きているからです。彼らにとっての世界が、敵であふれた危険な場所だからです

他者を敵と見なせば世界は危険なところになり、競争から抜け出せずに苦しむことになるのですね。

だから野田俊作さんは競争から協力へと人間関係を変えていきたい、と語られています。

なんとか競争という対人関係を脱却して、協力という新しい対人関係に入っていきたい

その時はじめてわれわれは健康な生活を送ることができるのではないか

(『劣等感と人間関係 (アドラー心理学を語る3)』より引用)

他者を敵ではなく仲間だと思えるアプローチ

では他者を敵ではなく仲間だと思えるのには、どうすればいいのでしょうか。

勉強会で紹介した方法のうち、1つをご紹介します。

それは「他者の欠点ではなく、長所を見つける」ことです。

私たち人間はどうしても他人の欠点に目を向けてしまいがちです。しかしいったん欠点を見つけてしまうと、さらにほかの欠点も目につき始めて、その人のことがどんどん嫌いになり、自分の敵となってしまいます。

そうならないためには長所を見つけることです

長所を見つけるテクニックとして「ラベルの貼り替え」があります。

私たちは「この人はこういうイヤな人」というラベルを相手に貼っています。いったんラベルを貼ってしまうと、その人がたとえ自分に良くしてくれたとしても、「この人は何か裏で悪巧みをしているに違いない」と、ラベルに合わせてその人を評価してしまいます。

これではその人を正しく判断しているとはいえず、自分の敵に仕立て上げてしまっていますね。

だから短所のラベルを長所に書き直して貼り直しましょう。

野田さんが

暗い部分と明るい部分とは、欠点と長所とは、実は同じものなんです。違うものではない。ただ名前が違うんです。

同じものでも違う名前をつければ違う使い方が発見できる

と教えているように、短所のラベルは長所のラベルに書き換え可能なのです。

たとえば、まわりに暗い性格で接しにくい人がいたとします。その「暗い性格」というラベルはどのように書き換えるといいでしょうか。

野田さんの場合なら「思いやりが深くて、謙虚で、感受性が豊かで、親切」と書き換えられるそうです。

ここまで見事に長所に書き換えることは難しいかもしれませんが、そのようにラベルを書き換えれば、その人の良い所が次第にたくさん見つかって、好きになれるかもしれませんね。

ラベルの書き換え、ぜひ実行していきたいです。

今回、ご紹介したのはほんの一部なので、今後のレポートで続きをぜひ紹介していきたいと思います。

まとめ

  • 私達が対人関係で悩むのは、他者を敵だと見なしているからです。仲間だと思えれば、一緒にいて安心感が得られ、貢献し合うことができます。敵だと思えば貢献しようとはせず、争いに勝とうとします。しかし競争の中に身を置けば、心休まる暇がなくなるのです
  • 協力という関係に入っていければ、健康な生活を送ることができます。そのための、他者を仲間と見るアプローチとして「他者の欠点ではなく、長所を見つける」ことが有効です。欠点というラベルを書き直し、長所というラベルに貼り替えれば、相手を受け入れることにつながります
    例:暗い性格 → 思いやりが深い・謙虚・感受性が強い・優しい

引用した書籍

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

劣等感と人間関係 (アドラー心理学を語る3)

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