主体的である3-主体性のバロメーター “関心の輪”と“影響の輪”|朝活で学ぶ「7つの習慣」その8

朝活主催の ゆう です。

スキルアップ!朝活のワークでも取り上げたことのある世界的ベストセラー『7つの習慣』の内容を、このブログでは少しずつご紹介しています。

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

「7つの習慣」の第1の習慣「主体的である」の中で書かれている“決定論のパラダイム”について詳しくお話ししました。

前回の記事はこちら

主体的である2-3つの決定論のパラダイムと、その誤りとは?-朝活で学ぶ「7つの習慣」その7
朝活主催のゆうです。スキルアップ!朝活の題材にしたこともある世界的なベストセラー『7つの習慣』の内容を少しずつご紹介しています。完訳7つの習慣人格主義の回復前回は、「7つの習慣」の第1の習慣である「主体的である」についてお話ししました。前回...

「反応的な人」とは、刺激に対して反応的な人、「自分ではもうどうすることもできない」と思っている人であり、決定論のパラダイムに陥っている人のことでした。

決定論のパラダイムに陥れば、被害者意識を持ち、他者を責め、精神的にも不安定になってしまいます。

しかし「主体的な人」は(人間はそもそもが主体的な存在である、と『7つの習慣』ではいわれていますが)、刺激に対してそのまま反応することなく、自らの価値観に従って行動を選択します
そうすれば、責任転嫁をすることはなく、精神的にも安定し、常に高いパフォーマンスを発揮できるのです。

そして、「反応的」であるか「主体的」であるかを自覚できる素晴らしい方法があることも教えられています。
今回はその方法を掘り上げてお話しします。

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どれくらい主体的かがわかる“関心の輪”と“影響の輪”

どれくらい自分が主体的であると自覚できているか、それを知る方法が「関心の輪」と「影響の輪」を描き、どちらの輪の領域に時間とエネルギーを注いでいるかを見ることです。

「関心の輪」は、自分にとっての関心事の領域です。健康や家族のこと、職場の問題、国家財政、核戦争など、人によってさまざまですね。

この関心の輪の中にあるものを見ていくと、自分がコントロールできるものもあれば、自分では力の及ばないものとがあるはずです。
自分でコントロールでき、影響を与えられるものの領域が「影響の輪」です

たとえば、会社の始業時間に関心のある人は多いと思います。しかし立場が上の人でなければ、始業時間の変更に影響を与えるのは難しいでしょう。
これは関心の輪の中にはあるが、影響の輪の外にあるものですね。

それでは、自分が家を出る時間はいかがでしょう?
これは自分でコントロールできるものであり、影響の輪の中にあるといえます。

関心と影響、どちらに労力をかけているか?

関心の輪、影響の輪についえt,『7つの習慣』ではこのようにいわれてます。

主体的な人は、影響の輪の領域に労力をかけている自分が影響を及ぼせる物事に働きかける

主体的な人のエネルギーには、影響の輪を押し広げていくポジティブな作用があるのだ。

(『7つの習慣』より引用)

主体的な人は、影響の輪の中のものにエネルギーや時間を注いでいて、それゆえに下図のように影響の輪が押し広げられていく(影響を及ぼせる範囲が広がっていく)のですね。

では反応的な人についてはどう言われているのでしょうか。

一方、反応的な人が労力をかけるのは影響の輪の外である。他者の弱み、周りの環境の問題点、自分にはどうにもできない状況に関心が向く。

こうした事柄ばかりに意識を集中していると、人のせいにする態度、反応的な言葉、被害者意識が強くなっていく。

自分が影響を及ぼせる物事をおろそかにしてしまうと、ネガティブなエネルギーが増え、その結果、影響の輪は小さくなっていく

(『7つの習慣』より引用)

反応的な人は影響の輪の中ではなく、影響の輪の外にあるものにエネルギーや時間を使っています。

影響の輪の外にあるものは自分ではコントロールできない領域であり、そこにどれだけエネルギーや時間を使ってもポジティブな変化は起こらず、徒労に終わってしまいます。

それどころか、周りが変わらないことに不平不満を抱き、負の感情が大きくなっていき、影響の輪は小さくなっていくのですね(下図を参照)。

外に意識を向けるほど、影響の輪が小さくなる

実際に、周りに反応的な人がいた場合を考えてみましょう。

反応的な人は影響の輪の外(他者の弱み、周りの環境の問題点)に目が向いています。ゆえに「あの人が悪い、この人が悪い。環境が悪い」と不平や他責の言動が多いです。

そういう人が周りにいたら、あなたはいい気持ちはしないと思います。
「もっと自分のできることに集中しよう」と言っても相手は聞く耳を持たなかったり、あなた自身が攻撃の対象にされたりするかもしれません。

そうなると、そんな人からはみんな距離を取るでしょうし、上司からすれば、そんな人に大事な仕事を任せようとは思わないでしょう。意見を求められることもなくなっていきます。

すると反応的な人は影響を与えられる領域が小さくなっていき、そのことにさらに不平不満を抱く…、という悪循環に陥ってしまいますね。

逆に主体的な人は影響の輪の中のものに集中するがゆえ、結果的に影響を与えられる範囲が広がっていくのです

なぜそのような変化が生じるのかについて、次回、具体例を挙げてそのメカニズムを詳しくご紹介します。

まとめ

  • 自らの価値観に従って選択をしている人が「主体的」な人、刺激に対して「自分はどうすることもできない」と思うのが「反応的」な人です
  • 主体的か反応的かは、影響の輪(自分が影響を与えられる領域)の中と、影響の輪の外の、どちらに時間とエネルギーを使っているかでわかります。影響の輪の中に労力をかけているのが主体的な人です。影響の輪の中に力を集中させると、その輪は次第に広がっていきます
  • 影響の輪の外に労力をかけるのは反応的な人です。影響の輪の外ばかりを見ていれば、人のせいにする態度、被害者意識が強くなっていき、結果として、影響の輪が小さくなっていくのです

続きの記事はこちら

主体的である4-“影響の輪”にフォーカスする重要性|朝活で学ぶ「7つの習慣」その9
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この記事を書いた人
南 雄一郎

スキルアップ!勉強会 主催者。
2014年から都内のカフェでコミュニケーションのスキルを上げるための勉強会を開催していました。
2016年からは、対人関係でのスキルを心理学から学ぶ勉強会をメインに開催しています。
勉強会の開催数は累計200回以上です。

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