態度と行動を激変させる“パラダイムシフト”の力-朝活で学ぶ「7つの習慣」その3

朝活主催の ゆう です。

スキルアップ!朝活でのワークでは、偉人のエピソードやベストセラー書を通して、人生訓についても学んでいます。

取り上げているベストセラー書の1つが『7つの習慣』で、このブログではその内容を少しずつご紹介しています。

完訳 7つの習慣 人格主義の回復

前回は、良い人格形成に不可欠なのが優れた習慣を身につけること、そして習慣の3つの要素についてお話ししました。

前回の記事はこちら

人格形成に不可欠な“良い習慣”を身につけるのに知っておくべき3つの要素|朝活で学ぶ「7つの習慣」その2
朝活主催のゆうです。スキルアップ!朝活のワークでも取り上げている『7つの習慣』のトピックについてご紹介しています。完訳7つの習慣人格主義の回復前回は、スティーブン・R・コビー博士が『7つの習慣』を書くきっかけとなった「『成功に関する文献』の...

今回は、「7つの習慣」に身につけるうえで知っておくべき「パラダイム」について詳しくお話しします。

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態度や行動を生み出す土台「パラダイム」

「パラダイム」について『7つの習慣』ではこう説明されています。

平たく言えば物事の「見方」であり、物事をどう認識し、理解し、解釈しているかである。

物事の見方のことをパラダイムといわれています。

パラダイムは「地図」にも例えられています。

地図は現実の場所と同じものではありませんね。現実のいくつかの要素を表したものです。

パラダイムもそれと同じであり、私達は現実をありのままに見ているわけではありません。それぞれ独自の意味づけをされたものを見たり聞いたりしているのです。

『7つの習慣』にはこのように指摘されています。

私たちは、経験することのすべてをこれらの地図を通して解釈している。

地図が正確かどうかを疑うことはめったにない。

地図を持っていることすら意識しないのが普通だ。

ただ単純に、物事はこうなのだ、こうあるべきなのだと思い込んでいるだけなのである

私たちの態度や行動は、こうした思い込みから生まれる。

物事をどう見るかが、私たちの態度と行動を決めているのである

私達は、自分の物の見方こそ正しいという思いがあるため、そもそも地図が正確どうかはもとより、地図を持っていることすら意識をしていない、実はすべてが思い込みだ、といわれています。

そして、パラダイムの重要なところは、物事をどう見るかで態度や行動が決まる、ということです。

誤った見方からは誤った行動や態度が生み出されてしまい、事態の悪化を招いてしまうのです。

パラダイムの重要性を『7つの習慣』ではこう書かれてあります。

態度と行動の源泉である自分のパラダイムを詳しく観察し、理解しなければ、個性主義のテクニックで態度や行動を変えようとしても、長続きしないということである

態度や行動をいくら変えようと思っても、土台であるパラダイムが変わらない限りは、態度や行動の変化も一時的になってしまうのですね。

態度と行動を激変させる“パラダイムシフト”の力

物事の見方であるパラダイムが変化すると、態度や行動もまた変化します。

このパラダイムの変化は「パラダイムシフト」と呼ばれています。1つのパラダイムから別のパラダイムに移行することは大きな変化を生むのです。

『7つの習慣』には、コビー博士自身が体験したパラダイムシフトの具体例が紹介されています。

コビー博士が電車で移動していた一場面です。

乗客は皆黙って座っていた。新聞を読む人、物思いにふける人、目を閉じて休んでいる人。車内は静かで平和そのものだった。

そこに突然、一人の男性が子どもたちを連れて乗り込んできた。

子どもたちは大声で騒ぎだし、車内の平穏は一瞬にして破れた。

男性は私の隣に座り、目を閉じていた。この状況にまったく気づいていないようだ。

子どもたちは大声で言い争い、物を投げ、あげくに乗客の新聞まで奪いとるありさまだ。

迷惑この上ない子どもたちの振る舞いに、男性は何もしようとしない。

静かな、平和そのものの車内に、子どもたちが大声で騒ぎ出したら、誰だって不快に思いますよね。

さらに悪いことは、子どもたちを一緒に乗ってきた男性が、子どもたちに何の注意もしていなかったことです。
そんな人を見れば誰でも「親として、なんて無責任なのだろう」と感じると思います。

ついにコビー博士も苛立ちを抑えることができなくなり、けれどできる限り穏やかに

「お子さんたちが皆さんの迷惑になっていますよ。少しおとなしくさせていただけませんか」

と男性に忠告をされました。

すると男性はこのように語ったそうです。

彼は目を開けると、まるで初めてその様子に気がついたかのような表情になり、柔らかい、もの静かな声でこう返事をした。

「ああ、ああ、本当にそうですね。どうにかしないと……。たった今、病院から出て来たところなんです。一時間ほど前に妻が……。あの子たちの母親が亡くなったものですから、いったいどうすればいいのか……。子供たちも混乱しているみたいで……」

男性の言葉を聞いた瞬間、コビー博士にパラダイムシフトが起こりました。騒がしいと思っていた子どもたちの様子がまるで違って見えたのです。

そしてパラダイムが変わったからこそ、態度も行動も変化したのです
苛立ちは消えてなくなり、男性の苦しみに共感し、哀れみの感情がとめどもなくあふれ、男性にこう言われたそうです。

奥様が亡くなられたとは……お気の毒に。さしつかえなければ話していただけますか? 何か私にできることはありませんか?

パラダイムが変わることで、態度や行動も劇的に変化し、物事が一気に良い方向へ進む。これがパラダイムシフトの力なのですね。

では、優れた人格を形成するために、良い習慣を身につけるために、私達はどのようなパラダイムを持つべきなのでしょうか?

私達が持つべき、原則に基づいたパラダイムが「インサイド・アウト」です。

次回はこの「インサイド・アウト」についてお話ししていきます。

まとめ

  • パラダイムとは、物事の見方のこと、物事をどう認識し・理解し・解釈しているか、というものです。その物事への見方から態度や行動が決まります。ゆえに自分のパラダイムを観察し、理解しなければ、テクニックで態度や行動を変えても それは一時的な変化で終わる、といわれています
  • 1つのパラダイムから別のパラダイムへの変化を「パラダイムシフト」といいます。コヴィー博士が男性の言葉を聞いた瞬間にパラダイムが変化し、苛立ちが消え、苦しみに共感し、哀れみの気持ちがどっと溢れたように、パラダイムシフトは態度や行動を一変させるのです
  • 優れた人格を形成するために、良い習慣を身につけるために持つべきパラダイムが「インサイド・アウト」です

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問題を根本から解決する“インサイド・アウト”のアプローチとは|朝活で学ぶ「7つの習慣」その4
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