人の悪口を言わない。 うわさ話にムダな時間を使わない

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uwasa吉田兼好が、

気ままに書きつづったエッセー『徒然草』は、

三百年後の江戸時代に大ブームを巻き起こします。

堅苦しくない「人生の教科書」として

幅広く読まれるようになりました。

日本人のものの考え方や美意識の形成に、

非常に大きな影響を与えたといいます。

その一つを意訳・要約し、味わってみたいと思います。

 

◆世の中の人は、顔を合わせると、わずかな時間でも黙っていることがない。

必ず言葉を交わす。 その会話を聞いていると、ほとんどムダな話ばかりである。

根拠のないうわさ話や人の批評は、

自分のためにも、人のためにも損が多くて得が少ないものだ。

しかも、一番の問題は、それがムダなことだと気がついていないことである。

(徒然草 第百六十四段)

 

人のよいところ、悪いところを批評しだすと、ついつい悪口になってしまう。

根拠のハッキリしないことでも、本当のようにささやかれ、

尾ひれがついて広がっていくことが多い。

 

「語るなと 人に語れば その人は また語るなと 語る世の中」

という歌があるくらいだ。

 

「うわさにすぎない」と思っても、聞いた人は何らかの影響を受けて、

人間関係が悪くなったり、和を乱すもとになったりする。

 

こういうことにムダな時間を使わないように心掛けるのが、

日本人の品格である、と兼好は言いたいのだろう。

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